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VoIPを盗聴する

2004/08/07 09:24
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「CODE」「コモンズ」等の著書や「クリエイティブ・コモンズ」などで知られるスタンフォード大学ロースクール教授ローレンス・レッシグ氏のBlogの日本語版。著作権や特許などの知的所有権の問題やオンラインカルチャー関連のトピックスを紹介します。
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(Timothy Wu教授によるゲストBlog)

連邦通信委員会(FCC)は今日、ほとんどのVoice Over IP事業者も盗聴法Communications Assistance for Law Enforcement Act(CALEA)に従わなければならないという予備的決定を下した。これはVonageのような企業もまもなく法執行機関に盗聴手段を提供しなければならないことを意味する。

FCCが5-0でこれを支持したこと自体は特に驚くべきだとは思わない。VoIP電話は電話のように見えるし、だれが国家保安に反対票を投ずるだろうか。だがそれでも、この決定は残念なことだと思う。

理由はこうだ。VoIPは、絶え間ない誇大宣伝にもかかわらず、いまだに生まれたばかりの存在だ。VoIP「そのもの」について語られることの方が、VoIPを「活用する」話よりもまだ多い。だがこの新しい技術はすでに、成熟した技術よりも多くの規制的関心を惹きつけている。こうした関心は未成熟の技術にとって良いものではない――強すぎる光は幼児の目を眩ませてしまう。スタートアップ企業が、よりよいサービスよりも規制にどう準拠するか考えることに時間を取られるのも問題だ。FCCと議会を里親として育つのは、最良でも子役スターの生活か、最悪ではアルコール中毒者に育てられるようなものだ。いずれの場合でも発育不良に陥ってしまう可能性が高い。

わたしの考えでは、FCCおよび議会は「実現の途上にある」技術よりも、すでに現実に存在しているものを規制した方が良い仕事ができる。「デジタルテレビ」のことを考えよう。

この問題に本当に興味がある向きのためにいくつか付記を。FCCのNPRM(Notice of Proposed Rule Making)はまだ読めないが、さまざまな発言から中身を推測することはできる。たとえばFCCチェアマンPowellの声明だ。

VoIP事業者にとって良いニュースかもしれないことが二点。まず、興味深いことに、インスタントメッセージおよび"disintermediated"あるいは"unmanaged"なVoIPはCALEA法の範囲外であるらしいことだ。わたしはこれを良いニュースと受け取った。FCCのルールは阻害されないイノベーションのための余地をすくなくとも一定の分野には残すことになるだろう。

次に、盗聴法に関する難しい問題がある。FCCコミッショナーのCoppsが書いているように、VoIPは本当に「地域電話交換の実質的な代替物となる」ものなのか、あるいは主に「情報サービス」にあたるのかどうかだ(情報サービスはCALEA法の適用範囲から除外されている)。重要なのは、VoIPは将来的には「実質的な代替物」となり得るかもしれないが、現状ではあきらかにそうではないことだ。よってVoIP事業者にとっての希望の光は、コミッショナーのひとりAbernathyが公然と認めているように、この予備的決定が取り下げられるかもしれない可能性だ。

[オリジナルポスト 8月4日午後2時36分]
※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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