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権力の座についた過激派たち

2003/08/29 15:57
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「CODE」「コモンズ」等の著書や「クリエイティブ・コモンズ」などで知られるスタンフォード大学ロースクール教授ローレンス・レッシグ氏のBlogの日本語版。著作権や特許などの知的所有権の問題やオンラインカルチャー関連のトピックスを紹介します。
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この話をどこから始めたものか見当もつかない。あまりにもバカで極端すぎる。

 世界知的所有権機関(WIPO)はJames Loveとその他の技術者や経済学者たちの提案を受け、“公衆の利益のためのオープン協力作業モデル”についての会議の開催を決定していた。扱われるモデルの1つは、もちろんオープンソースとフリーソフトウェアだった。だがマイクロソフトとその他の企業のロビイストたちが(Jonathan Krimの優れた記事によると)、会議を取り消させるため合衆国政府に対してにロビー活動を行った。驚くことではない。オープンソースとフリーソフトウェアはマイクロソフトの製品と競合している。そしてロビー活動はますますアメリカで行われる競争の手段になりつつある。

 だが、驚愕させられたのはアメリカが会議に反対する際に使った理由だ。ワシントンポストによれば、合衆国特許商標局の国際交渉責任者であるLois Bolandはこう述べたという「オープンソースソフトウェアは、知的所有権の振興というWIPOの目的に反する」。さらに、引用によると「権利を主張しない、もしくは放棄させるための会議の開催はWIPOの目的と矛盾していると考える」と述べた。

 もしLois Bolandがこういったなら、辞任を求められるべきだ。この発言に込められた無知は驚くべきものであり、彼女ほどの地位の行政官にかくも無知な人物を据えているのは恥としかいいようがない。第一に、そしてあまりにも明らかに、オープンソースソフトウェアは知的所有権に基づいており、それなしには存在し得ない(そしてフリーソフトウェアはそのライセンスに効力を持たせることができない)。第二に、WIPOそして関連するどのような政府機関であっても、その目的は単に知的所有権を拡大することではなく、知的所有権の正しいバランスを求めることであるはずだ。そして最後に、もし知的所有権を持つものが自分の権利を“主張しない、もしくは放棄”したがるのなら、それがWIPOとどう関係があるというのだ。著作権や特許の保持者が自分自身の権利をどうするかの選択になぜWIPOが反対せねばならないのか?

 これらの点は初歩的なものであり、また原則であるべきだ。これを理解していない人物が政府のここまで高い地位にいるということは、アメリカのIP政策がいかに行き過ぎたものになっているかを示している。

[オリジナルポスト 8月22日午前5時58分]
※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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