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愛国者ジョン・ギルモア(テロリスト容疑)

2003/08/22 23:01
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「CODE」「コモンズ」等の著書や「クリエイティブ・コモンズ」などで知られるスタンフォード大学ロースクール教授ローレンス・レッシグ氏のBlogの日本語版。著作権や特許などの知的所有権の問題やオンラインカルチャー関連のトピックスを紹介します。
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 以前レッシグが書いたストーリーとそこから始まった議論へのギルモアの返答を読んで、私自身の経験をblogger諸氏に伝えたくなった。

 航空機を利用するたびに、空港でおこなわれるセキュリティチェックの範囲に憤りを感じていることは認めねばならない。武装した警備員、X線装置、金属探知器、ボディチェック、手荷物と所持品の捜索、靴を脱がされること、また一部の人にとっては義肢やペースメーカー、そのほかの医療装具などの説明を強いられること等々はプライバシーの大きな侵害を構成している。だが、われわれはこれを自然なこととして受け入れ始めている――ギルモアの言う通り、われわれ全員がテロリストの疑いをかけられているからだ。
 大統領選の候補者として、私はなぜいつもチケットに要注意人物を意味するSSSSを印刷され、特別に厳重なチェックを受ける列に並ばされているのかを毎回周囲に説明する羽目に陥っている。運輸保安局の人間が、この決定はコンピュータによって行われていると教えてくれた。一体だれがプログラムしたのか知りたいものだ。アッシュクロフトか?

 特別な扱いを受けているとも、またそれに値するとも思ってはいないが、私がどれほどの脅威と見なされているのかは気になるところだ――私は本気で政府全体を入れ替えようとしているのだから。空港で両手両足を大きく広げて金属探知やボディチェックを受けている最中、私が誰なのか気づいた人がいたときは、笑顔でこう説明することにしている――「私はジョージ・ブッシュと対決するために活動してるんだ。」

 とある事情に通じた事情通(撞着だ)によると、私が厳重なチェックをうけるグループに選ばれがちな理由は、片道切符を買うからだという。これはちょっとしたジレンマだ。これ以上の疑いを招かないために、例えばワシントン州のシアトルとワシントンD.C.を何度も往復するよう選挙キャンペーンを変更すべきだろうか? あるいはもし私がシアトルからサンフランシスコ、オースティン、オクラホマシティ、デモイン、クリーブランドそしてマンチェスターを巡る実用的な巡回ルートを計画したら、公衆の敵に認定されるのだろうか?
 往復ではなく片道の旅行をする人々が捜索の対象にされがちな理由は、ハイジャック犯は片道切符を買うからだそうだ。おもしろいプロファイリングが行われているものだ。アメリカが世界で演じている役割や、道を誤った信念に基づいてわれわれに危険なほどの怒りを抱く人々がいる理由についてのかけらほどの内省にもつながりはしない。9/11以降侵され続けているわれわれの民主主義と伝統について、国民的な対話が行われれば有益だろう。代わりに行われているのは、金属探知器やX線装置、ボディチェック、片道切符を買う乗客に対する際限のない取調べなどをただただロボットのように受け入れ続けることだ。

 私からすれば、ブッシュ政権こそがその道徳的鈍感さ、市民の権利に対する無関心、憲法の人権条項をないがしろにしようという卑怯な試みによってアメリカ国民に片道切符を持たせているように思える。民主主義の内実に関して言えば、われわれは行く先も知れない道を進みつつある。

 航空の安全は、われわれが学んだとおり、これ以上ないほど真剣な問題だ。空路を利用する人々は、自分と愛する人々の安全を保障される資格がある。だが、民主制のもとでの保安措置がおそろしく反民主的なものに変貌するのはいつなのだろう。これこそわれわれが議論しなければならないことだ。そして答えは、ギルモアが理解しているように、簡単に見つけられるものではない。

デニス・J・クシニッチ

デモインへ向かう途上にて

このエントリーおよび私の個人Blogクリエイティブコモンズのライセンスで公開する。

[オリジナルポスト 8月13日午後7時02分]
※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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