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CNET Japan ブログ

企業所有メディアとメディアの説明責任

2003/08/20 21:39
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lessig

「CODE」「コモンズ」等の著書や「クリエイティブ・コモンズ」などで知られるスタンフォード大学ロースクール教授ローレンス・レッシグ氏のBlogの日本語版。著作権や特許などの知的所有権の問題やオンラインカルチャー関連のトピックスを紹介します。
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この場所で読者のあなた方と対話する機会を与えてくれたレッシグ教授に感謝したい。

 このBlogを含め、私が訪れたアメリカ中のどの場所でも、企業所有メディアとメディアの説明責任に関する質問が挙がった。アメリカ国民は民主主義が浸食されてゆくことを深く懸念している。特に新聞やラジオ・テレビ局を所有する企業へのマーケット・パワーの集中によって損なわれている言論の自由に関して。

 私はこの問題に多くの時間を費やしてきた。クリーブランドのケース・ウェスタン・リザーブ大学ではspeech and communicationの学士と修士号を取得し、Failing Newpaper Actについて研究した。独占禁止法の例外として新聞社同士の共同業務協定(JOA)を認め、アメリカにおける夕刊紙[afternoon newspaper]消滅の前兆となった法律だ。私自身、クリーブランドの新聞が3つの日刊紙――the Cleveland News, the Cleveland Press, the Plain Dealer――からただ1紙となるのを体験した。また、放送ライセンスを持つものが果たすべき“公衆の利益、利便、必要”に対する明確な責任を定めた1934年の連邦通信法についての研究もおこなった。
 著名な批評家H. L. Menckenはかつて「出版の自由は、媒体の所有者にとっては制限されている」と書いた。まさにその通りだ。出版に対して政府が介入すべきかという問題について、憲法は出版者側に寛大に解釈されてきたし、またそうあるべきだろう(これはメディア産業の垂直・水平統合と寡占化の問題を無視するという意味ではない)。しかし、放送ライセンスの保持者は公衆に対して明確な責任をもっている。周波数帯域は公衆のものであり、公衆に対するサービスと引き替えに提供されるものだ。メディアの定義がインタラクティブなサービスを含めて拡大してゆくと同時に、メディア産業における独占の力はますます増大し、公衆に対するサービスの義務はほとんどなおざりにされてきた。コミュニティグループは認知を得るために苦戦を強いられ、既得権に反する社会的・経済的な主張は無視されてきた。そしてわれわれの政治は放送時間を買い取るため特定企業へ支払わねばならない巨額の資金を、別の特定企業の利権から手に入れるというプロセスによって腐敗している。

 合衆国の次期大統領として、私はこれらの問題に真っ向から取り組むつもりだ。第一に、主要メディアと司法省の間で、公衆の利益に応える方法についての継続した意見交換をおこなう。第二に、すべての放送ライセンス保有者に対して、連邦の公職選挙の候補者に無償で放送時間を提供することを義務づける大統領命令を発行する。第三に、公共テレビとラジオに対する追加の予算を設定する。第四に、コミュニティケーブルシステムに、放送プログラムへのより効果的なコミュニティ参加を可能にするためのガイダンスを提供する。第五に、出版・表現の自由とメディア寡占化についてのホワイトハウス会議を開催する。学会、アクティビスト、メディア産業それぞれから出席者を求め、わが国においてメディアが果たしている役割について広範かつ実質的な理解を得ることを目標とする。

 あなたのコメントや提案を歓迎する。民主主義についてのこうした対話を通して、われわれはより理想的な連帯への責任を果たすことができるのだ。

デニス・J・クシニッチ

ペンシルバニア州フィラデルフィアにて

このエントリーと私の個人Blogクリエイティブコモンズのライセンスで公開する。

[オリジナルポスト 8月11日午前11時15分]
※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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