最終更新時刻:2008年10月10日(金) 23時50分

-

(ほぼ)復帰;ディーン候補に感謝

公開日時:
2003/07/24 09:23
著者:
lessig_blog

休暇から一週間ぶりに戻ってきたところだ(今週は引越なので、28日までは本当に帰ってきたとはいえないけれど)。ディーン候補には感謝の意を表したい。彼の書いた記事とスタッフによるポストを読み終わって、今からコメントに取りかかるところだ。

ディーン候補の登場は大きな興奮と多少の騒動、そしてごく一部の怒りを呼び起こした。大学はこのBlogを私個人のサーバに移すよう要求してきた。それに問題はないし、FEC[連邦選挙管理委員会]の規制を考えれば正しいことだろう。また多くの人から(特にエドワーズ上院議員の支持者たちから)、ディーン候補の登場は私の正式な支持を意味しているのかと尋ねられた。

だが、これはこの一週間がいかに完璧に運んだかということだ。ディーン陣営は私の支持表明など求めたことはない。ディーン候補に執筆する余裕がなかった日に代わりに投稿する許可を除き、彼らは何も要求しなかった。これが私の推薦を意味するのか否かなどはどうでもいいことだ。この一週間はそんなことよりも、公職を志す候補者がそのキャンペーンで訪れる場所を広げる機会だったのだ。これは家を訪問するよりも、タウンホールでの集会よりも、TVで放送されるどんなものよりも優れた場所だ。私個人の意見では、もっと多くの候補者たちが普通に行うようになるべきだ。

私が特にディーンを招いた理由は、彼のキャンペーンの成功の大きな部分が、インターネットに時間を費やす人々によってもたらされたものだからだ。私はまた、このBlogの読者たちの持つ洞察に満ちた意見が、これらのページで扱われる問題を理解する助けになるのではないかとも示唆した。

だが以前にも述べたように、これらの問題は大統領選の中心になる争点ではない(ともかく、今はまだ)。だからこそ、大統領選キャンペーンがこれらの問題に向ける関心は、まずそれを理解するためのものであるはずだ。2004年の大統領選に“free culture”を掲げて、あるいは創造性への過剰な規制に歯止めをかけることを目標にして出馬する候補者などはいない。これらの問題は重要なものであり、どんな政権であろうと取り組まないわけにはいかない。だが、これはまだ選挙キャンペーンやそのメッセージを決定するには至っていないのだ(2008年に何が起こるか見てみよう)。

だから当然、もし他の候補者が一週間この場所を利用したいと望むなら、私はそれを歓迎する。だがこのBlogであれ他の場所であれ、真剣な候補者は皆こういったオープンで平等な場所に時間を費やすべきだ。ディーン候補が民主党の他の候補者たちをリードするに至った理由の一部は、彼のメッセージがこのBlogのような場所を通じて広まったからだということは今や誰もが認識している。候補者たちは皆、それと同じ事ができる場所を見つけだすべきだ。広報担当者に守られることなく、扱われる話題について深い知識と意見をもった多くの参加者にさらされ、公正な批評に対して開かれた場所が。あらかじめ進行が決められた“タウンホール集会”5回につき一週間でも候補者によるBlogが行われれば、興味深い変化が起こるはずだ。

中立性はひとまず置くとして、ディーン候補には改めて特別な敬意を抱くようになった。もちろんあらゆる問題について意見が一致するというわけではない。だが彼のポストと、それが引き起こした情熱的な議論には強い感銘をうけた。これは私が子供の頃に抱いていた感覚を蘇らせてくれる――語られる内容こそが重要であり、それを真剣に受け取る人々はいるのだと。

この場所で発言の中身が尊重される理由は、個々の意見の緻密さによるものではない。それよりもむしろ、このような場所でメッセージを伝えようという意志、そして参加者たちにとってこういった場が持つ重要性によるものなのだ。このような場での議論を観察することで私が何かを学んだとするならば、それはこうだ――最善の戦略とは常に、誹謗や挑発に関わらず、ただ率直に正しいと信ずる意見を述べることだと。

われわれの民主主義にはこれがもっと必要だ。こういった場に時間を費やす候補者がもっと必要なのだ。だからこそ私は、道を開いてくれたディーン候補に感謝したい。後に続く者たちが現れるとすれば、それぞれの政治的な意見に関わらず、われわれ全員が彼に感謝すべきだろう。

[オリジナルポスト 7月21日午後12時53分]

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。シーネットネットワークスジャパン および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。

このエントリーへのコメント

ブログにコメントするにはCNET_IDにログインしてください。

この記事に対するTrackBackのURL: 

このブログについて

ブロガープロフィール

This weblog is licensed under a Creative Commons License.
This weblog is Japanese translation of Prof. Lawrence Lessig's weblog.
クリエイティブ・コモンズ・ジャパン


アーカイブ

カテゴリ

ブログネットワーク

アルファブロガー

外資系エグゼクティブの日々I am Jamming!
外資系エグゼクティブの日々
クロサカタツヤの情報通信インサイトグッバイ、レバレッジ!(1)
クロサカタツヤの情報通信インサイト
末吉隆彦 ロケーションウェアの「空」と「実」9月イベントお知らせ
末吉隆彦 ロケーションウェアの「空」と「実」
ケータイ時代のスタンダードiPhonista Nightの事後報告
ケータイ時代のスタンダード
江島健太郎 / Kenn's Clairvoyance新サービスをローンチしました
江島健太郎 / Kenn's Clairvoyance
鈴木健の天命反転生活日記パラレルワールドとしての電脳コイル
鈴木健の天命反転生活日記

読者ブロガー

将来のPC業界パワーバランスPCを自作してみた
将来のPC業界パワーバランス
おやじのちょっとユビキタス東芝からネットブック
おやじのちょっとユビキタス
電子政府パブリックコメントの抜粋2010 年代の電波政策(意見募集)
電子政府パブリックコメントの抜粋
ナチュラルケアーズがITを使ったらナチュラルケアーズを美容系ポータルサイトに登録
ナチュラルケアーズがITを使ったら

企画特集

ネットと家電をつなぐチャレンジ「Life-X」
第一題:ライフログ・シェアリングサービス「Life-X」の第一印象は?
エンタメCGM「gooメーカー☆メーカー」エンタメCGM「gooメーカー☆メーカー」
【第2回】メーカー/占いのコンテンツを作ってみた!

新着コメント

おもしろそうですね。次回から見てみようと思います。...
「ブラッディ・マンデイ」を考察する
投稿者:きむこう
全く人ごとではなくリアルに体感出来るご指摘かと存じます。早期に収益化のは......
グッバイ、レバレッジ!(1)
投稿者:尊仁
メカに詳しいというか、パソコン操作に若干詳しい主婦ですが モテモテどころ......
メカに強いということ(iPhoneから遠くはなれて)
投稿者:加藤和江
インターネットにはすごく時間をとられる気がします。...
月5000円を得るための代償
投稿者:バナークリッコ
porepore90さん、コメントありがとうございます。もちろん、単純に民営化すれ......
福祉国家の失敗〜40年前の「断絶の時代」を読む(3)
投稿者:mugendai

ブログネットワークとは?

CNET Japan ブログネットワークは、元はCNET Japanの一読者であった読者ブロガーと、編集部の依頼により執筆されているアルファブロガーたちが、ブログを通じてオンタイムに批評や意見を発信する場である「オピニオンプレイス」、また、オピニオンを交換するブロガーたちが集うソサエティです。

広い視野と鋭い目を持ったブロガーたちが、今日のIT業界や製品に対するビジョンや見解について日々熱く語っています。

あなたもブログを書いてみませんか?

CNET Japanやその他サイトが提供するITニュースやコンテンツへの意見や分析、 ビジネスやテクノロジーに対するビジョンや見解について語っていただける方を 募集しています。ご応募はこちらから

ブログの投稿・管理

ブログの投稿はこちらから(※ブロガー専用)

ブログアワード2007開催決定!

今年最も活躍したブロガーを表彰します。詳細はこちらから

αマークって?

これは、CNET Japan 編集部の依頼に基づいて執筆されているCNET Japan アルファブロガーによるブログの印です。

Good!って?

CNET Japan ブログネットワーク内で拍手の代わりに使用する機能です。ブログを読んで、感激した・役に立ったなど、うれしいと思ったときにクリックしてください。多くGood!を獲得した記事は、より多くの人に読まれるように表示されます。

レビュー

今週の新製品総チェック:新PS3が登場!ニコンが発表した映像製品「UP」とは?
「東京ゲームショウ2008」が10月9日から開催され、新PS3やXboxの新作ゲームなど、ゲーム機の大型発表が相次
[レビュー]2011年画質を備えた高画質、多機能Blu-ray--ソニー「BDZ-X95」
ソニーのBlu-ray Discレコーダー新製品が登場した。2007年から引き継がれる「やりたいことから選ぶ」シリー
今週の新製品総チェック:よりモバイルPCとして進化した「Let's note」が登場
松下電器産業の「Let's note」、デルのデスクトップPCとPC新製品が数多く登場した。Let's noteは9時間駆動
今週の新製品総チェック:フルサイズCMOS搭載のキヤノン「EOS 5D Mark II」が登場
キヤノンからもフルサイズCMOSセンサを搭載した「EOS 5D Mark II」が登場した。合わせてコンパクトデジカメ
今週の新製品総チェック:第4世代iPod nano登場、ソニー「α」、松下「LUMIX」に新機種も