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firstmonday.orgにエルドレッド裁判への論考

2003/06/21 19:30
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「CODE」「コモンズ」等の著書や「クリエイティブ・コモンズ」などで知られるスタンフォード大学ロースクール教授ローレンス・レッシグ氏のBlogの日本語版。著作権や特許などの知的所有権の問題やオンラインカルチャー関連のトピックスを紹介します。
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Matthew Rimmerがエルドレッド対アッシュクロフト裁判について洞察に満ちた論文を発表している。彼はエルドレッド法案についてもレベルの高い批評を行っている。

あるいは、レベルの高い批評と呼ばれるはずだったものとでも言おうか。彼はもっとラディカルな改革の必要性を主張し、クリエーターへ課される負担を問題にする。彼が述べたように、著作権の登録制は破綻していた――政府機関がそれを運営していたからだ。どんなかたちであれ登録制が復活するなら、この点は解決されなければならない。

だが、もっとラディカルな改革が必要だという主張は気にかかる。確かに、われわれにはこの法案で実現される以上が必要だということについて議論の余地はない。だが、どうやってそこまでたどり着けばよいのだろう? 一般の人々の間に、パブリックドメインを求める実質的な動きは存在しない(勿論、この問題を理解している 1万3000人以上の素晴らしい人々もいる。だが、ムーブメントが起きるにはこの千倍が必要だ)。

もしパブリックドメインが、われわれの歴史上ほとんどの時を通じてそうであったように新鮮なもの(最大でも30年前の作品)だったならば、それを失うことは多くの人にとって無意味ではなかっただろう。もし1960年代や1970年代の作品を元に新たな作品を作ることがもっと容易であったなら、それを取り上げることは革命すら引き起こしただろう。だが、極端な著作権を欲するものたちが採った(聡明な)戦略は、著作権期間の延長を緩やかに行うことで、緩やかにパブリックドメインを取り除いてゆくというものだった(『2001年』で、デイヴ・ボーマンに思考ユニットを抜かれてゆくHALを憶えているだろうか?)。彼らは大多数の人々にとって無関係と思わせることに成功した。今現在の問題は、いかにしてこの関係をもう一度取り戻すかということだ。

私の見方では、パブリックドメインを取り戻すことで再びこの関係を回復させられる。それを元に新たな作品を作ったり配布したり(例えばインターネットを使って)できるコンテンツが爆発的に増加すれば、なぜパブリックドメインが重要なのかを人々に示すことができる。理解できれば、人々は再びそれを守ろうとするだろう。

エルドレッド法案が達成しようとしているのはこの最初のステップなのだ。登録制の復活はコンテンツを速やかにパブリックドメインへと移行させるだろう(Cabinet Magazineのグラフに示されている)。そうなって初めて、人々がそれ以上を求めはじめることを期待できる。

この問題について、何が正しいのかを示した人々は多い。Rimmerの論文はその一つに加わるものだ。だがより困難な課題は、いかにその正しいあり方を実現するかだ。これこそ、今この運動が必要としているものだ。

[オリジナルポスト 6月17日午前8時58分]

 

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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