企画特集
-
もはや神話な、クラウドの思い込み
よくある「5つの勘違い」の真実とは?
IT担当者必見の、目覚めの書を公開 -
唯一無二のダブルHDDレコーダー
内蔵HDDとiVDRの「ダブルHDD」搭載!
多機能レコーダーのアドバンテージを探る -
7万円台のウルトラブックも!
2012年春モデルの情報をいち早く掲載
HPのお得な情報や最新情報が満載 -
クラウドサービスの事業戦略に迫る
「創世期」から「成長期」へ突入
国内ベンダーはどう「進化し続ける」のか? -
iPad 2を充電ケーブルから解放
「エアボルテージ for iPad 2」が実現する
ワイヤレス充電の実力と活用シーンを検証 -
世界と戦うコミュニケーション環境
多様なボイスコミュニケーションを実現する
クラウド型プラットフォームとは? -
「出入口」を固め、攻撃を防御する
従来の防御が使えない!?複合的手法による
脅威から企業システムを守るために -
スマホ端末の差別化の鍵となるか
CESでも注目されたDTS Ultra Mobile
サラウンドの未来と海外事情を探る -
iPadにも対応した地図アプリ
つながらない場所や災害時にも役立つ!
「MapFan for iPhone」を徹底レビュー -
漫画で解説 クラウドのITリソース
管理者は、OS、仮想環境の混在に悩む
クラウド環境に必要な3つの運用サイクル -
HP 3PARがデータ急増時代を救う
「使いたい時、使いたいだけ」を実現
今年検討すべき理想のストレージを考える -
満足な転職、不満足な転職
入社後の満足と不満足の分かれ目とは?!
納得いく転職をする為の転職活動での留意点
注目コンテンツ
- 「iPad 3」、発売は3月か--LTEに対応の可能性
- 「2012年は次のauへ」--3M戦略スマートパスポート
- 米ヤフーを再び象徴的ブランドに--新CEO
- インテルのウルトラブック戦略が明らかに
- 特集 : 世界最大の家電ショーCES
- 2012年のIT潮流を把握する--年末年始の特別記事を一気読み
- 仕事で活用するアプリを探す「ビジネスアプリセンター」
- ミクシィはソーシャルコマース参入の年--mixiタウン構想が本格始動
- 未来を開く新「はてなサービス」の作り方--危機感を持ちつつチャレンジ
- モジラが重視する“ものづくり”視点
- 超薄型ノートPC「ウルトラブック」比較
- スマホの電池切れから停電時まで対応するバッテリ集
- 軍用試験に耐えたスリムな最強iPhoneケース「LIFE PROOF」
読まれている記事
こわれゆく著作権
プロフィール
最近のエントリー
-
トークセッション「おおふなとさいがいFMから考える被災地の情報流通と今後の地域情報化」のお知らせ
2012/01/17 -
【告知】11月15日、阿佐ヶ谷ロフトAで通信業界向けイベントやります!
2011/11/04 -
ボクがthe interviewsをやめた理由
2011/09/17 -
ビジネスブレイクスルーustream放送出演のお知らせ
2011/09/02 -
カレログとプライバシー
2011/08/31
詳細は改めて書く(次かその次)が、現在経済産業省の某大型プロジェクトに参画しており、その一環で個人情報保護と著作権について考えることが増えている。今回はそのうち後者について。
定まらない議論の位置づけ
デジタル・コンテンツに関する流通の議論をあちこちで拝聴したり、私自身も議論に参加することがあるが、いつも思うのは「著作権行政や制度運用の座りの悪さ」である。もちろん参加する人の背景や背負う利益によって主張や志向が変わるのは当然だが、それ以前に「この議論は誰にために行っているのか、誰に働きかけるのが有効なのか」というところが定まりきらないように思う。
これはMiAUについても同じで、誰の利益のために誰を説得しようとしているのか、という前提条件が揺れてしまい、結果としてアピールのためのアピールに終始しているように見える、というのが正直な印象である。横から見ていて、彼らの動きに戦略・戦術の両方が感じられないように見えるのも、土地が揺れていては上物は建てられず、ただ立つだけで精一杯、ということなのだと思う。
もちろん「消費者のために文化庁を説得する」という言い方はできるし、MiAUをはじめ現行の著作権制度に物申したい人の多くはそう主張しがちだ。また文化庁も一応その受け皿を目指しており、そういうスタンスに意味がないとは言わない。しかし消費者は本当にそれを望んでいるのか、その時に権利者・クリエイターは置き去りになっていないか、あるいは本当に相手は文化庁なのか。よくよく考えると、それが必ずしも正解とは思えなくなる。
カニエ・ウェストとその他大勢
脚本家組合のストライキが起きたり、CESに出かけた知人たちといろいろやりとりをしていたおかげで、年明け後しばらく米国のコンテンツ流通市場のことを考えていた。その中で「米国は日本に比べてCDやDVDのパッケージが安くてユーザーフレンドリーだ」という言葉をいくつか耳にしたのだが、果たしてそうなのだろうか、とは前から考えている。
たとえば私はアフリカ・バンバータが活躍していた頃からヒップホップを聴いていたのだが、ある時期(おそらくDCMA=デジタル・ミレニアム著作権法施行の2000年頃だろう)を境に、ヒップホップの世界である変化が起きたように感じていた。平たく言えば、過去のネタを再利用して作られる曲が減ったように感じたのである。
それに気づいた時は、アーティストや米国市場の嗜好が変わったのかな、という程度でしか考えていなかった。ただその後、カニエ・ウェストのような「過去のネタをやたらと使いまくる人」が出てきて、要は「使えるアーティスト」と「使えないアーティスト」が分かれはじめていたことにはじめて気がついた。
その後、知人の音楽業界関係者から指摘されたのだが、要はDMCAの施行以降、著作権管理・運用が厳格になったこと、また利用料が高くなったことが影響し、制作段階である程度の売上が見込めるアーティストしか過去のネタを容易には使えなくなったのだそうだ。前述のカニエ・ウェストはプロデューサーとしての手腕(予算獲得や管理)も高く、ゆえに彼が手がけた作品はそうした曲の作り方ができる、ということなのだそうだ。
価格か、多様性か
誰が誰の影響を受けて、どういう系譜に位置づけられるのか。クラシックにせよヒップホップにせよ、それを聴き手が考えて自分の好みに合ったものを探していくのが、音楽(あるいは芸術全般)を楽しむ一つの方法だと私は思う。しかし上記の通りだとすると、その音楽を楽しむ上での大前提である「模倣による創作」が法制度によって否定されていることになる。
そんな市場は、いくらパッケージが安くても、それはユーザーフレンドリーとは言えないと私は思う。単価が安くても選択肢が少なければ、新しい音楽を聴こうという意欲は薄れてしまう。それならばむしろ、多少単価が高くても、アーティストがより自由に創作でき、様々な作品が次々と生み出される市場の方が、ユーザーとしてはうれしい。
となると今度はCulture Firstのような動きを是認するのか、という議論になる。しかし彼らは「看板に偽りあり」で、文化を守るのではなく、いま文化をメシのタネにしている人々を守るという、単なる既得権強化の主張にしか見えない。しかもそれは著作権法の趣旨を逸脱したり、場合によっては彼らが大事と主張する文化の営みそのものも否定する動きですらある。たとえば歌舞伎は京劇のスタイルを一部取り込んでいるのではないか。あるいは落語の徒弟制は模倣を前提としているのではないか…こういう論理矛盾には枚挙が暇はない。
高度な裁量行政とししての著作権行政
こうした問いに対する明確な解は、おそらくどこにもない。なぜなら、市場の規模や特性、技術変化、また作品の歴史的な意義や位置づけ等、様々な変数を総合的に勘案しなければならないからだ。それこそ同時代であっても、米国と日本では市場の規模も海外市場への波及も法律も異なるのだから、横並びで比較できる代物ではない。
となると結論として著作権行政は、市場性と創造性をバランスしつつ、各ステイクホルダーの立ち位置を踏まえながら産業構造の変革を適切に促していかなければならない。すなわち、相当高度な力量を備えたコントローラーを必要とする裁量行政にならざるを得ない、ということである。
ところが現在の文化庁は、この裁量行政には最も適さない官庁のように思える。理由は簡単で、文化庁は歴史的文化財という「変化しないことを前提とした非営利のモノ」の取扱いを業務の柱としているからだ。それこそWebサイトのトップページは世界遺産や古墳の話で占められており、コンテンツ産業をどうにかしよう、というような意識や気配は感じられない(なにしろこの20年近くフェアユースの議論を一貫して「日本には馴染まない」の一言で片付けてきた人たちでもある)。
実際この分野に明るい弁護士の方から伺った話では、「もう民間の方々の好きなように案を書いてください、私たちはそれを法律にしますから」という有様のようだ。確かに彼らとしても困っているのだろうし、分からないことはやらないというのはある意味誠実でもあるが、前述のような変数の多い環境に対する監督官庁としてはいかにも不十分だ。
悪循環からの脱却
裁量行政に不向きな官庁が歴史的経緯から著作権行政を担わされていること。また「文化財」的なスコープで検討するという彼らの遺伝子のため、新しい技術の台頭にまったく対応できていないこと。さらに市場を歪める(というより市場の機能を失わせる)くらいに既得権者が政治的な力を有しており、彼らにも御することができないこと…結局このあたりに日本の著作権を巡る議論の不幸の源があるのだと思う。
そう考えると、文化庁を攻撃しても何も得られないという意味で、戦うべき相手は本来は文化庁ではないのだろう。しかしユーザが直接働きかけられる相手として文化庁がやり玉に挙がり、パブコメでも何でも矢面に立たされる。そして文化庁やそこで議論する人たちは賛否いずれも硬直化し、結果として既得権を利する動きしか出てこなくなる。
ではこの悪循環からどう抜け出すか。たとえばよくある方法としては、ユーザの利益を代弁する省庁を見つけ、省庁間で利害が対立する構図を作り、法解釈や既得権者の監督に関する「揺れ」を起こさせた後に、それを収集する形で新たな秩序構造を構築する、というものだ。デジタル・コンテンツ流通云々という話は、その新たな秩序の前提となる技術的な道具立てとして織り込めばいい。
どうにも泥臭い話に聞こえるかもしれない。確かにその通りで、たとえばMacWorld Expoでジョブズが語ったような華々しさとは対極にある、極めてややこしい泥仕合となることは間違いない。しかしそこで議論を始めなければならないのが今の日本の現実であり、おそらくこうした動き方で着実に歩みを進めないと、日本のデジタル・コンテンツ流通は今後ますます周回遅れとなり、場合によっては強制的にリタイヤや退場を宣告されるだろう。
そしてそんな動きをしなければならない分野が実はあちこちにある。というよりあらゆる産業において、競争政策や国際競争力を再点検しなければならないタイミングであり、私はむしろそちらの方に危機感を抱いている。そして冒頭で触れた某大型プロジェクトは、あちこちで誤解されてはいるが、実はそこをちゃんと見据えるというのが問題意識の根本にあり…という話はまた次回。
最新ブログエントリー
-
システムズ・レジリエンス
Hiroshi Maruyama's Blog/ 2012-02-13 07:51:33 -
スティーブ・ジョブズに学ぶ日本の社会復興
放送と通信の地殻変動/ 2012-02-11 17:28:03 -
IT商材を効果的に売る方法 ~セミナーマーケティング活用法~ その3 企画編 後編
中小ソフトハウスが下請け脱却を目指す時に読むブログ/ 2012-02-09 18:24:32 -
脱原発世界会議報告(2)
IT's Big Bang! -- IT世界の宇宙的観察誌/ 2012-02-06 16:26:54 -
成長神話への違和感 ~ノマドとファイナンス~ (後編)
村上敬亮 情報産業の未来図/ 2012-02-06 01:31:09
今日の主要記事
-
MSが「Metro」にかける期待--新UIの特徴と今後の展望
-
グーグル、「Google TV」に関する「重大な発表」を予告
-
一般初披露のミラーレス一眼カメラも--カメラと写真の総合展示会「CP+」の見どころ
-
4Kカメラや最新プリンタが登場--カメラと写真の総合展示会「CP+」の見どころ
-
auメール送受信が障害--2月11日夜に約3時間半で復旧
デジタル製品主要記事
卵型スピーカ「Olasonic」の無償貸出キャンペーン第2弾
パナソニック、お部屋ジャンプリンク対応のBDプレーヤー--高さ27mmの超薄型機も
プリンストン、ハイブリッド骨伝導方式を採用したヘッドセット
4Kカメラや最新プリンタが登場--カメラと写真の総合展示会「CP+」の見どころ
サイドラインが印象的なAndroid 4.0搭載「AQUOS PHONE」
一般初披露のミラーレス一眼カメラも--カメラと写真の総合展示会「CP+」の見どころ
特集 by 楽天市場





