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YouTubeを活用した市民参加型政治は日本で可能か?

2007/07/25 18:50
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参議院選を直前に控えた日本では、タスキをかけた候補者たちが、選挙の街宣車に乗り込み、スピーカーでがなりたてる、「ドブ板選挙」を日本全国で展開しているいる。

そんな中、米国時間の7月23日の米民主党の次期大統領選を狙った討論会「CNN*YouTube DEBATES」でユニークな催しが開催された。

候補者に対する質問はすべて「YouTube」で一般の人たちからビデオ投稿されたもので討論をするというものである。
ビデオ投稿は、3000本にもわたり、CNNが選んだ39問もの質問が候補者に向けられた。家にいながらにして、候補者に対して直接質問できる時代になったといえる。

質問の中には「イラクにいった親戚はいったい何人?」「同姓でも結婚できるようにするには?」「イスラムでは女性大統領は支持されないのでは?(クリントン候補に対して)」「あなたは純粋な黒人ではないですね?(オバマ候補に対して)」中には、選挙権のない、CGによる雪だるまが温暖化について質問するなどユニークな質問があげられた。

直接選挙制(国民が大統領、副大統領を選べる)に近い、米国ならではの民主党のオープンさをアピールするいい機会になったようだ(YouTubeを傘下に持つGoogleは民主党支援?)。

これは今までのYouTubeが、既存の放送局コンテンツの著作を侵害しながら再利用されるという図式とは、正反対の活用方法である。
有権者の意見を「YouTube」にから、マスメディアが吸い上げ、候補者に答えさせ、それをまた放送局がコンテンツとして配信するという新たなコンテンツ流通システムのひとつの事例となった。
まさにCGM時代の幕開けを象徴するインターネット時代の民主主義のありかたになるのかもしれない。

欧米では、選挙に対しての規制は非常に緩やかであり、個別訪問の規制もなく、文書配布に関しても規制は限りなく緩い。かつインターネット上の配信方法においては、アメリカ、イギリス、ドイツにおいては全く規制がなく、フランスにおいて一部規制がある程度である。

しかし、日本ではそこにいたるまでにはかなりの障壁があるようだ。

日本では昭和25年に制定された「公職選挙法 第142条 文書図画の頒布」に、インターネットが該当するとされ、選挙活動は公示日以降、投票日まで更新が不可とされている(昭和25年の法律でインターネットを規制すること自体がまったくナンセンスなのだが…)。

選挙の期間中、候補者たちは、電話であれば無制限にかけられ、郵便ハガキは9万5000枚、ポスターは1万4000ケ所、ビラは30万枚、新聞広告は二段1/4を5回までを税金負担により無償で利用することができるのだ。もちろんNHKなどの政見放送も候補者は利用できる。
供託点以上の票(有効投票数÷当選数÷1/8)を獲得すれば、ポスターの印刷・製作費や街宣車カーなどの費用も還元される。
現在、YouTubeなどでの動画共有サイトでの今回の参議院政見放送番組は、ことごとくNHKなどの削除要請のためにYouTubeから姿を消している

NHKの巨大なスタジオにポツリとセットされた政見放送のセットからの録画放送をリアルタイムで視聴するよりも、YouTubeなどの動画共有サイトなどで、投票前に候補者を比較検討できたほうが、より有権者の実益になるとボクは考えている。

著作権のあり方よりも、NHKがほぼ国営放送に近い存在であり、かつ有料放送であることと、スポンサーがいないこと、公人を目指す候補者であること、候補者以外には氏名のボードしか存在しないことから、政見放送においては、選挙を主催する国政サイトで、すべての候補者の動画を共有し、投票行動のサポート情報とすべきではないかと思う。

30年前、テレビの政見放送を青島幸男氏(参議院議員時代)が唱えた時は、「テレビは富裕層しかもっていないから不平等が生じる」という意見もあった。現在のネットでの普及率を考え、政見放送の視聴率を比較すると、投票行動をささえる情報提供は、国政選挙の主催者の義務ではないだろうか?

従来のメディア出稿に対して、値引きなしの定価で国政が税金で負担するコストから比較すると、政見放送やマニフェストの掲示を、インターネットでポータル化することなど、いとも簡単なことではないだろうか?

せめて、国民の質問に候補者が答えるという動画共有サイトの活用は、今後の選挙でも活用すべきアイデアではないだろうか?

社会の公共性と公平性を守るべき立場のマスメディアも、東京選挙区の場合、主要候補者12人(東京選挙区は20人出馬)しか紹介していない。
すでに7月12日の公示日当日から、候補者の中にも格差を生みだしている。また、それを放任している総務省ならびに地域の選挙管理委員会こそ、公正な選挙を務めるための公職選挙法違反に抵触するのではないだろうか?

ジャーナリスト神田敏晶(かんだとしあき)
(現在、参議院選に立候補中であるが、生業としてのジャーナリスト活動、および選挙活動以外の政治活動は許されている)。

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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