最終更新時刻:2008年11月21日(金) 20時26分

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MacのIntel化移行完了に対する疑問?

公開日時:
2006/08/09 23:12
著者:
櫻吉 清(さくらきち きよし)

WWDC 2006開幕--S・ジョブズ基調講演

WWBC 2006で、Steve Jobs氏が、Mac Pro及びXserveで、Intel完了を告げました。これで、現在のMacで、Intel未対応の製品はなくなりました。そこで、今回のIntel化完了で、幾つかの疑問点を挙げてみようと思います。

【Core 2 Duo E/Extreme Xシリーズは?】

今回、iMacのCore MA化が行われませんでした。このため、iMacに搭載されるCPUは、Core 2 Duo Tシリーズ(Merom)になると思われます。このシリーズは、8月末に発表予定のため、WWDCに間に合わなかったのでしょう。Mac Proは、Xeon 5100シリーズ(Woodcrest)が搭載されました。となると、Core MAで、Macに搭載を予定されていないのは、Core 2 Duo E/Xシリーズのみになりそうです。

ここで、なぜ搭載されなかったのか?と搭載される製品が、今後も発表されないのかを考えて見ましょう。

Appleとしては、フラグシップのPowerMacの後継が、デュアルプロセッサである必要性は、あったと考えられます。理由は、CPUの変換によるメリットを大幅に出す必要があったためです。Xeon Quad(Mac Pro)は、PowerMac G5 Quadに対して、SPECint_rate2000で2.1倍、SPECfp_rate2000で、1.6倍も性能が上がっています。

これが、シングルプロセッサしかサポートできないCore 2 Extreme X6800(ここで、Core 2 Extreme X6800を搭載できるDell Precision WorkstationのSPEC値を代用します)は、SPECrate_int2000で63.5、SPECrate_fp2000で47.9の値がでます。このため、もし、Core 2 Extreme X6800をMac Proに採用してしまうと、PowerMac G5 Quadに対して、SPECrate_int2000で16%アップ、SPECrate_fp2000では、増減なし程度しか性能アップが見込めません。これでは、フラグシップを名乗ることができませんし、ユーザを購買意欲をくすぐれません。

そうなると、フラグシップのMac Proには、デュアルプロセッサ構成が取れるXeonを載せざるを得ないと判断するのも納得がいきます。ですが、Xeon 5100シリーズとCore 2 Duoでは、チップセットがまったく異なりますし、メモリ規格も相違があります。そうすると、Xeon版Mac Proを作るのにリソースを割いてしまし、Core 2 Duo版のMac Proは間に合わなかったのかも知れません(もしくは、シングルプロセッサ構成自体も、Xeon 5100で作ることができるため、Mac ProにCore 2 Duo/Extremeは無いかも知れませんが)。

Appleとしては、iMacとMac Proの中間をどのように埋めるのか、注目されることになりました。

【Windows Xeonサーバとどれぐらい差があるの?】

Mac ProやXserverと同じCPUを搭載できるPowerEdge 1955のSPECint_rate2000/SPECfp_rate2000は、120/80となっています。Appleが公表したMac Pro/XserveのSPECint_rate2000/SPECfp_rate2000は、115/75であることを考えると、若干性能が落ちています。ただ、SPECが最も正しいベンチマークではありませんし、Apple(もしくはMac OS X)であることが重要なユーザには、この差はまったく関係ないのかも知れません。

今後、Macの性能は、IntelのCPUとチップセットが同じ限り、他メーカとは、大幅に違うことは、無さそうです。

【チップセットは何?SLIやCrossFireは?】

一番気になったのは、Mac Proのチップセットです。Xeonのチップセットは、Intelが発表している5000X/P/Vがありますが、そのなかでMac Proに搭載されているチップセットは、5000Xではないかと思っています(もし、間違っていればご指摘いただけると幸いです)。と、なるとSLIもしくは、CrossFireができないのでしょうか?現時点では、Mac Proは、ATI Radeon X1900 XTとNVIDIA Quadro FX 4500を、1つしか挿すことができません(CrooFireは、この時点で不可)。また、NVIDIA GeForce 7300 GTは、4枚させると書かれてありますが、SLIの言葉はどこにも見当たりません。Intelのチップでは、SLIは当然できませんが。

さて、この状況は、Appleは、満足できるのでしょうか?それとも、何かしらの対策を打つのでしょうか?

Intelのチップセットで、SLIを実現できるかどうか、政治的な問題だそうです。NVIDIAのドライバーを改造し、IntelチップでSLIを実現するドライバを作成した強者もいることを考えると、NVIDIAのドライバは、単に自社のチップセットかどうかをチェック入れているだけかもしれません(NVIDIAの売り上げを考えれば、この戦略は、妥当だと思いますが、あまりやりすぎると反トラスト法に引っかからないのかな?)。

そうなるとIntelとNVIDIAの間で噂されている何からしらの交渉が締結すれば、そのうちIntelチップセットで、SLIができるかも知れません。そうなれば、Intelのチップを使っていると思われるMac ProでもSLIができるかも知れませんが、それはいつになるかわかりません。

【まだ、出ていないカテゴリが...】

IntelのCPUで、まだAppleが採用していないカテゴリが、上で挙げたCore 2 Duo E/Xを除くと、Core Duo L/Uが、あります。このカテゴリの製品を、Appleは、出さないのでしょうか?需要はあっても、それほど多くは無いため、無視するのでしょうか?

私としては、熱くなり過ぎる筐体には、ぜひCore Duo L/Uを使ってほしいところですが、それよりも、Core Duo L/Uを使用して、わくわくするユニークな製品の方を期待しています。

【最後に...】

PowerPCからIntelへの移行が、予定の1年を、大幅に上回る210日で終了できたのは、大きな切り替えを何度も乗り越えた経験を持つAppleだからできたように思えます。他のメーカでは、どうなっていたかわかりません。また、今回は、とりあえず最低限の目標と思われる旧シリーズのリプレイスを終わりました。新しいカテゴリの製品を増やすには、これからでしょうか?

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。シーネットネットワークスジャパン および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。

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このエントリーへのコメント

7

ゆきとさん
コメントありがとうございます。
なるほど、ご指摘のとおりのとおりですね。
今後も、よろしくお願いいたします。

  櫻吉 on 2006/08/17

6

PPC時代もSPECは使っていたと思いますけど。
単に、Photoshopなどベンチマークを見せたい大物ソフトがUB化されてないだけでは?

  ゆきと on 2006/08/17

5

あっ、はごさんですか。
今後も、よろしくお願いします。

  櫻吉 on 2006/08/13

4

すみません。はこではなくはごでした。

とはいえ、勿論、G5Quadに3GHz版は無いのですから、将来性を考えて買うならMacProでしょうけど。

  はご on 2006/08/13

3

シンさん、はこさん
コメントありがとうございます。

シンさんへ
シンさんの「主観的なコメント」とありますが、いえいえ勉強になりました。
確かに、PowerPC時代は、SPEC値を出さずにソフトの実行時間を使っていましたね。
Power.orgは、
http://journal.mycom.co.jp/articles/2006/07/25/ftf1/index.html
で、活気が出てきたような気がします。
アーキテクチャの乱立は、混乱を招きますが、1つに収束するのも、多様性が無くなり
残念なことだと思っています。

はこさんへ
http://www.apple.com/jp/macpro/intelxeon.html
の下のほうにある「1.」を見ていましたので、知っては
いたのですが、確かにCore 2 Extreme X6800との比較を
行うときには、説明不足だったと思います。
このため、追記させていただきます。ご指摘ありがとうございます。

お二人とも、今後もよろしくお願いいたします。

  櫻吉 on 2006/08/13

2

サイトに載っている2.1倍、1.6倍はMacProの3GHzととの比較のようです。
http://www.geekpatrol.ca/blog/135/

  はこ on 2006/08/12

1

結局、裏で何があったのか解らず仕舞いの
CPU intel 化。

CPU が intel ベースになったその瞬間から
PC アナリスト達は intel CPU に賞賛の声で横並び。
それまで用いられる事がなかった SPECint , SPECfp 等
如何にも Wintel っぽいベンチマークを持ち出してその数値に躍起になっている様子です。
Dual core 化、内蔵キャッシュメモリ容量、単純な整数演算。
全て SPECint , SPECfp に有利な要素だけで
PowerPC を上回ってるだけに過ぎない。
省電力の能力においても、intel CPU は過大評価されています。
PowerPC 970FX でも、Dual Core PowerPC G4 MPC 8641D でも
同等の省電力の能力を備えるのだから
intel CPU の切り替えは全く意味が無いと言えるでしょう。

ハード要因の差別化を完全に捨て去ってしまった Mac は
もはや「PC」としての進化を intel のペースで与えられるに過ぎない、
陳腐な存在になってしまってしまいました。
Mac は「PC」では無かったはずなのに。
IBM を中心とした Power.org は
今後 PC の進化に囚われない革新的な技術館初を今後も続けるでしょう。
その技術に Apple がもう一度目を向ける日が来るのを
心待ちにしている次第です。

主観的なコメント、失礼しました。

  シン on 2006/08/12

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