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    iPad初体験レビュー

    2010-04-05 17:22:13

    いよいよ昨日に満を持して発売され、サンフランシスコの寒空の下で1時間ほど行列に並んで入手したiPad、入手して丸二日使ってみて、思うところが次第に形になってきたのでレビューを書きたいと思います。

    最初にことわっておきますが、ぼくがここに書いていることはバイヤーズガイドではありません。何々をしたいならiPadがオススメ、とかそういう一般ユーザ向けの話はしてないです。書きたかったのは、このiPadという製品から何を感じ取るべきかという、主にデザイナーや技術者など「玄人」向けのこってりしたメッセージとなっていることをあらかじめご了承ください。

    事前の所感としては以前にもCNETのパネルディスカッションで述べたことがあるのでそちらを参照してもらうとして、では実際に触ってみてどうか。

    やはり、ほんとうに大切なことは実際に自分の手で触ってみないとわからないもんだなぁと改めて感じました。

    結論を先にまとめると、「新しい製品カテゴリを創造し定着させる力のある、革命的だが地に足の着いた素晴らしい製品である」と同時に「その革命性ゆえ、そのゴールにたどり着くまでにはまだ少し時間がかかるだろう」ということです。

    以下具体的に、「期待以上に良いところ」「時間が解決するであろう課題」「時間がたっても解決しない可能性が高い課題」の3つに分けて挙げてみます。

    期待以上に良いところ

    • 画質(文句なしに美しい)
    • 速度(何をやってもサクサク動く)
    • バッテリー(ほんとに10時間持ちそう)
    • 大画面+マルチタッチなので、複数人で一緒に操作できる
    • 純正オプションのカバーで二種類の角度がつけられるのが秀逸
    • 画面のローテーションを固定するハードウェアボタンがついている(ベッドで横になって使うのには必須)
    • ソフトウェアキーボードが本格的な物書き以外には必要十分なレベルになっている

    時間が解決するであろう課題

    • カメラがない
    • 指紋がベタベタつく
    • iPhoneよりアプリを作るハードルが高い(制作コストが高くなる)
    • 片手でもつにはやや重すぎる(ベッドで横になって使ってるとすぐに疲れる)
    • ホームボタンが見つけにくい(誇張ではなくほんとに、いつも探してしまう)
    • 今はタッチに依存しているカーソル移動・文字選択・コピペの操作をキーボードで完結したい
    • マルチタスクがない(アプリケーションの「状態」がiPhoneよりも複雑なので、それを維持したい欲求は強い)
    • Safariで複数窓を切り替えにくい(切り替えボタンは一番目立っていてよいはず、本質的にマルチタスクと同じ種類の欲求)

    時間がたっても解決しない可能性が高い課題

    • Flash非搭載
    • Safariが標準に従ってない
    • クラウドを活かせていない
    • 母艦としてMacかPCが必要(単体で使えない)
    • 16GB/32GB/64GBというラインアップがナンセンス
    • App Storeの閉鎖性

    ざっとこんなところでしょうか。

    良かったところのなかでも特に新鮮だったのは、大画面+マルチタッチだと複数人で一緒に何かをするのが楽しいという点です。先程も友人たちと四人で、テーブルの真ん中にiPadを置いてマップを広げ、あそこのカフェが良かった、こっちのカフェも良かったよ、というような情報共有をしたのですが、どの椅子に座っている人でも手を伸ばしてマップを操作すればサクサクと地図を動かせて、ズームしたり、ピンを置いてストリートビューでカフェの外観を見てみたり、という操作が当たり前の感覚で自然に行えたのは、ノートパソコンとは完全に別次元の感動的な使い心地でした。エアホッケーや将棋のように対面の二人でプレイするゲームなどにも最高のデバイスでしょう。

    また、いまのモバイル環境で最大のネックはネット接続そのものよりも電源、バッテリーだと思うのですが、その点はバッチリ押さえられています。昨日は、朝に買ってきて、そのままかじりつくようにして使い倒し、その後パーティに参加したりしつつのべ5時間ぐらいは使っていたと思うのですが、就寝前の時点でバッテリー残高は60%でした。カフェなどで4-5時間の作業をするぐらいなら、電源のない場所で本格的に使っても不安はなさそうです。

    汎用ネット端末としての使い勝手は、おおむね期待以上だったといっていいでしょう。とくに画面の綺麗さ、スピードのサクサク感は圧巻です。

    次に、良くなかったところです。

    ぼくは、こういう革新的な製品が出てきたときには、時間が解決するであろう課題とそうでないものは、分けて考える必要があると考えています。iPadを批判する代表的な意見として、たとえば「カメラが付いてない」というものがあります。でも、カメラなんて、あれば誰でも嬉しい、必須の機能であることなど当たり前です。そんなことをアップルが見逃していると考えるほうがおかしい。だから、いま意味がある議論は「なぜカメラをつけなかったのか」ということのほうです。

    カメラをつけなかった理由なら、容易に想像できます。iPadは、どのような向きででも使える製品です。つまり、カメラをつける位置=「上辺」になる可能性が、四辺すべて、あるいはホームボタンのある下辺を外した三辺にあるのです。実際、純正カバーをつけて角度をつけ、キーボードをタイプしてるときにはいわゆる「左側」が上にくるし、テーブルの上に立てて置いて動画を流しているときには「右側」が上にきます。また、通常ポジションで手に持って使ってるときには普通に「上側」が上にきます。この3つのポジションどれが一番使われる可能性が高いかは、実際にたくさんのアプリがある状況のもとで、たくさんのユーザが使ってみないと判断がつかないでしょう。これに加えて、$499というインパクトのある初期価格で売り出すという戦略を重ねあわせれば、カメラを思い切って外すという判断は、ごくごく合理的で冷静なものです。

    だから、「時間が解決するであろう課題」については、上で箇条書きにした以上のことはここでは触れません。

    今回使っていて気になったのは、むしろ「時間がたっても解決しない可能性が高い本質的な課題」のほうです。

    まず、Flash非搭載。これが解決しない理由は単純で、もしFlashを標準搭載すると、Appleがソースコードを持っていない唯一のコンポーネントになってしまうからです。ソースコードを持ってないとはどういうことかというと、今回のようにApple A4という独自のプロセッサを開発したときに、アドビの協力なしに自分たちでコンパイルできない、つまり将来のプロセッサ開発の自由度が極端に下がるということです。それに加えて、Mac OS Xのクラッシュレポートの大半がSafari上でFlashを動かしているときのもので、アップルのサポートセンターはほとんどアドビの尻拭いをやらされてるような状況らしいという情報を加味すれば、アドビがFlashを完全にオープンソースにでもしない限り、iPadやiPhoneへのFlash搭載は見込みがないでしょう。もしかしたらSnow Leopardのように、サンドボックス上で独立プロセス化することでブラウザごと道連れでクラッシュしないようなプラグインの仕組みを導入するかもしれませんが、そもそも頻繁に落ちるような品質のソフトウェアは「逝ってよし」というのがアップルの立場でしょう。

    まぁしかし、Flashが使えないという問題は、ほとんどのビデオストリーミングサイトがHTML5対応してきたことでおおむね緩和されてきました。しかし、実はもっと根の深い問題が、iPhoneやiPadの標準ブラウザであるMobile Safariの独自仕様です。このブラウザは、おおむね標準仕様に準拠していると宣伝されていますが、実は全然そんなことはなく、むしろIEなどの独自仕様で悪名高いブラウザよりも強烈な非互換性を持っていたりします。

    ご存知のように、iPhoneでは固定されたデバイスの横幅にあわせてウェブページを縮小表示し、見たい部分をダブルタップしてズームしていくのが基本操作となっています。これを実現するためにMobile Safariに導入されたのが「viewport」というモデルです。しかしパソコン用のブラウザでは逆に、ドキュメントのほうが固定でウィンドウのほうが可変というモデルなので、この両者の根本的な矛盾は色々なところで問題を生みます。たとえば、iPhone上ではスクロールできる箇所がドキュメント単位に一つしかないので、ウェブ「ページ」にはまぁ問題ないのですが、本格的なウェブ「アプリ」では、たいてい大幅な書き換えが必要となってしまいます。とくに画面上の固定位置に何かを表示する、というような画面設計は困難を極めます。この問題はiPadでも同じで、大きなスクリーンがあるしMacBookと同じように見えるようでいて、普通のSafariと同じようには動いてくれず、互換性を持たせるためには大変な苦労が必要です。この点、Androidではフローティング・メニューという概念が導入されており一歩先をいっているのですが、いずれにせよ独自仕様であり、標準仕様と認められるほど汎用性があることを証明するにはまだまだ時間がかかるでしょう。

    次に、「クラウドを活かせていない」「母艦としてMacかPCが必要(単体で使えない)」「16GB/32GB/64GBというラインアップがナンセンス」という点。これらは、実は同じことを別々の側面からいっています。

    だいたい、これだけの革新性がある製品を、買ってきてそのまま単体で使えないとはどういうことか。こればかりは本当に理解しがたいことです。iTunesの価値をさらに高める戦略、またデータのバックアップ問題を解決する一つの方法であることは認めます。しかし、MacやPCとの「シンク」を前提としたために、犠牲になった使い勝手のマイナス要素はとても大きいと感じます。

    今回、買ってきて意気揚々と起動してみると、アクティベーションを行わなければ何もできないのでiTunesにつなげと言われ、Macを起動してつないでみると今度はiTunesが古いから駄目だと言われ、アップデートをかけたら150MBもダウンロードする必要があるといわれ、外出先の回線では20分ぐらいかかりそうだったので諦めて帰宅し、そしてiTunesをアップデートして、いざ繋ぎ直してみると、今度はiPadを認識しない。iTunesを何度か再起動しても、iPadを起動しなおしても、もう一台別のMacで同じことをやっても駄目でした。結局、母艦のMacのほうを再起動してやっと認識させることができたのですが、21世紀にもなってデバイスを認識しないことでこんなに悩むなんて思いもよりませんでした。

    そしてiTunesにつながったらつながったで、色々データを「シンク」するかどうか聞かれるのですが、iPadというのは初めて使う製品で、それをどう使うのがいいのか知りもしないのに、そんなことを最初に聞くほうがおかしい。シンクしたほうが楽しめるという提案であれば勝手にシンクしてくれりゃいいし、シンクしないほうがいわゆる「ブランク・スレート」から始められて学習曲線がニュートラルなのであれば、シンクしなきゃいい。そんなことで、ユーザが新製品を使い始めるまでの時間をのばし、「今の選択をあとで後悔することになったらどうしよう」と迷うようなポイントを置くのは、率直にいってデザインの失敗だと感じます。個人的には、何もシンクしないのをデフォルトにするのが正解だと思っています。そして、シンクしない人にとってみれば、上のiTunesがらみの手順やトラブルは、すべて「しなくていいはずの苦労」だったのです。

    なぜシンクしないほうがいいのか。64GBクラスのデータをiPod classicやApple TVなどにシンクしたことがある人ならわかるとおもうのですが、とにかくめちゃくちゃ時間がかかるのです。それこそ、寝る前にシンクを開始して起きてもまだ終わってないぐらいの勢いです。iPhoneもApple TVもiPadも、結局、マスターのデータは大抵がMacやPC上にあるわけで、データをローカルに持つことの意味は「キャッシュ」としての意味しかありません。64GBもの容量があっても、実際にアクセスされるのはそのうちほんのごく一部で、そのごく一部のデータのために毎回すべてシンクするのを待たされるという時間コストを払うのは、総合的にみて割に合わないのです。これには情報工学の用語で「参照の局所性」という名前までついています。

    だからぼくは、経験的に、iPhone/Apple TVなどではデータをほとんどシンクしなくなりました。一度はシンクに成功しても、何らかのミスや事故でシンクがぜんぶ失われ、また最初からやりなおしになったりすることがあります。そういうことが起きるたび、だんだんバカバカしくなってきて、もうシンクしないほうが楽じゃん、と開き直ったのです。そういうわけで、Apple TVは160GBほど容量があるけれど全然使っておらず、いつも母艦のiMacからストリーミングで動画や音楽を流しています。その結果、それだったらMac miniのほうがブラウザで動画サイトも自由に見られるしいいじゃん、ということで、その後、リビングではほぼMac miniがメインになってしまいました。iPhoneでは写真にFlickrのアプリを使っているし、音楽もPandoraなどの配信サービスを使うようになって、200GBもあるiTunesのライブラリから16GBに収まる分だけを選ぶなんて、そんな面倒なことはもうやってられません。

    それでも懲りず、今朝になって写真を半年分だけでもシンクしてみるかと思い立ち、1500枚ほどシンク開始したのだけれど、すぐに外出する用ができたので500枚ぐらい転送が終わったところで仕方なくキャンセルして持ち出したところ、なんと!どういうわけか、昨日にインストールしたアプリが見事にぜんぶ消されていて、写真も一枚も転送されていなかったのです。これには相当腹がたったし、こういうことはシンクという操作にありがちなトラブルなので(バグなのか操作ミスなのか、いずれにしてもちょっとした想定外の挙動が大事故につながる)、トラウマになっていて、自然と避けるようになっていた矢先にこの事件です。

    iPadは今回、16GBモデルが一瞬で売り切れて、32GBや64GBのモデルは売れ残ったようですが、そんなことはぼくにいわせれば当たり前なのです。iPadはMacやPC抜きにスタンドアローンで使うことさえできないのに、64GBものストレージの使い道がないし、そんな大容量を扱うことはむしろ「重荷」に感じられるのです。ストレージの容量で細かく傾斜をつけた価格体系は、iPodの時代ならいざ知らず、ネットに常時接続されたデバイスの製品ラインナップとしては奇妙で破綻しているように感じられるのです。

    本来なら、あらゆるデータはネットの向こう側に保存して、バックアップとか何もかも全部自動で面倒みてくれていて、好きなときにいつでもどこからでもアクセスできるというのが究極のモバイルの未来像でしょう。

    そういう発想を得意とする会社をすぐに思いつきませんか?そう、グーグルです。グーグルの仕掛けるAndroidが今後iPhoneの脅威になっていくという状況には、ある種の必然性すら感じます。グーグルにはユーザ体験の細部にとことんこだわるデザイナーの文化が希薄なためか、Androidはアップルの製品群に対してまだ2-3年分の遅れをとっているように感じられますが、アップルがハードウェアを売るコンシューマエレクトロニクス企業の発想を脱してクラウドの世界へ入っていけない限り、10年とかそういうスパンでみると、イノベーションが成熟した頃に、アップルのいいところだけは全部コピーされ、弱点だけが残ってしまい、またしても最終的にはおいしいところを他社に持っていかれてしまうのではないか、という危惧を持ちます。

    そこへ止めをさすのは「App Storeの閉鎖性」でしょう。App Storeは、それ以前のもっと閉鎖的な携帯アプリの暗黒時代をぶっ壊し、一般個人の開発者にまで門戸を開いたという意味では、十分にオープンで、あの時点での歴史的な使命を立派に果たしたといえます。しかし、Androidのような選択肢が登場した現在では、もっともっとオープン側にシフトしなければいずれ命取りになるでしょう。ブラウザやメールのような純正アプリに競合するものを排除しているようでは先が思いやられます。ではアップルが純正のTwitterクライアントを作ったら、いまApp StoreにあるTwitterクライアントをすべて締め出すとでもいうのでしょうか。アプリの品質を保つために審査するという大義は百歩譲って認めるとしても、今のように競争による切磋琢磨を否定するようなポリシーのままだと、長い目でみてアップルにとって良くない結果になっていくでしょう。

    ここに挙げた問題は、個々には解決可能なものもあるでしょうけど、どちらかというとアップルのハードウェアベンダーとしての価値観や、インターネット・ネイティブ世代への無理解や、垂直統合でユーザ体験を隅々までコントロールすることによる成功体験という社内カルチャーに根ざすものなので、そう簡単には変われないだろうという予感があります。長年のアップル信者としては、こうやって指摘することが少しでもいい方向に向かっていく助けになればと願うばかりです。

    さて、ここまで多くをiPadへの「苦言」で埋め尽くしてきましたが、このデバイスが革新的であるという事実にはかわりありません。iPhoneのときにも書いたことですが、このiPadという製品については個人の好き嫌いという次元を超えていて、これを無視してたら以後この業界でものを作る側に立ち続けることはできないといえるぐらい、Before iPadとAfter iPadでゲームのルールを変えてしまったからです。

    130年前に誕生したキーボードのQWERTY配列が現在でも使われているように、ユーザインターフェースというのは、変化の激しいテクノロジー分野のなかでも最も変化を起こしにくく、淘汰圧が厳しい部分です。

    ぼくは、2002年頃にタブレットPCなるものが登場したとき、熱弁をふるうマイクロソフト勤務の友人を前に、それを鼻で笑い飛ばしたことがありました。そんなものが10年以内に主流になることはない、賭けてもいい、という会話を交わしたことを覚えています。

    今にして思えば、ぼくのその発言は、半分当たっていて、半分外れていたな、と思います。当たっていた半分は、そのときにも言ったことだけれど、WindowsというOSの根本的なインターフェース設計を変えず、マウスがタッチペンになるだけでは絶対にものにならないということ。外れていた半分は、まさか10年以内にOSを根本から作り替え、曲がりなりにもマスに普及させられるレベルにまで持ってこれる企業が存在するなどとは、そのときには思いもよらなかったこと。

    マウスのようなデバイスが人間にとってまったく自然でないことは、今さら議論するまでもないでしょう。よく初心者向けのパソコン講習なんかで「マウスをOKボタンのところへ持っていってください、っていったら、マウスを持ち上げてディスプレイに押し付けてるオジサンがいた」などという笑い話がありますが、なぜそれが笑い話になるのか不思議で仕方がありませんでした。それは明らかに技術やデザインの欠陥であって、どうしてそれがオジサンの過失ということになるのか、そのことをとても不快に思ったものです。

    壁についてる電灯のスイッチが部屋のどの電灯と結びついているかは直感的でないように、あらゆるリモートコントロールは必要悪でしかないのです。ゴメンね、今の技術水準やコストではこんなものしか作れないから、我慢して覚えて使ってね、と頭を下げて使ってもらうべきものなのです。

    しかし、このiPadは、とうとうタッチで直感的に使えるコンピュータというものを、色々な課題を残しつつも、現実的な水準まで引き上げてくれたのです。

    この点について、ソフトウェアキーボードによるタイプがしにくいから、プロシューマー向けの道具としてのパソコンを置き換えることはできないだろう、という批判があります。それはその通りです。プロの仕事の現場は、iPad登場の前でも後でも変わることはないでしょう。

    それでもやはりiPadは世界を変えてしまうのです。

    今から2-3年のうちに、iPadはその圧倒的な量産効果を武器に、価格もどんどん下げていくでしょう。

    では、エントリーモデルの価格が2万円を切ることになったらどうなるか、ちょっと想像してみてください。

    一家に一台ではなく、一人に一台、それどころか、部屋ごとに一台、wifi対応のデジタルフォトフレームとして、どこへでも持っていける薄型テレビとして、ネットと連動するカレンダーとして、音声でめくれるレシピ閲覧ツールとして、家庭のあちこちで気軽に使われるようになる未来が見えてこないでしょうか。

    そして、こういうデジタル家電の長年の夢がいよいよ実現に近づくのが、汎用OSによる開発のしやすさと、タッチデバイスによる直感的な操作方法あってこそ、ということに強烈な必然性を感じないでしょうか。

    iPadは、今よりも数年後の未来にその真価を発揮するデバイスなのです。

    アップル自身さえもまだその行く末を想像できないような、世界をあげての壮大な実験がはじまったのです。

    それに参加するかしないかは、実際にさわってみて、みなさん自身が考えればよいことです。

    Ole Borud / All Because of You

    ※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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