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ITpro Challenge! が感動的だった件

2007/09/12 10:04
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さる9月7日に東京で行われたITpro Challenge!ですが、ひきこもって鬱々と考えてばかりの生活を離れ、先を走っているすごい人たちの勢いを感じられたのはとても良い体験でした。

僭越ながらぼくもプレゼンさせていただいたのですが、この内容についてはCNETのほうに流れに沿った詳細な記事がアップされています。

収益が見えないことは、やらない理由にはならない--インフォテリアUSA江島氏

で、講演資料のほうはSlideShareにアップしました。ここからPDF形式でダウンロードもできます。


ブログにこうやって外向けの文章を書くときというのは、それなりに精神的に落ち着いた瞬間を見計らって襟を正してから書くので、普段の七転八倒している姿は伝わらないものです。

割と露出狂的マゾヒズムの気があるほうだとは思ってるんですが、それでもやっぱり、恥ずかしいこととかコンプレックスとかは自分なりに整理がつくまでは隠しておきたいと思ってしまうものです。

そういうのを抜きにして、いま時点のスナップショットをありのままに伝えることができたのは、気持ちに区切りをつけて前に進んでいくためにもいいきっかけになったように感じています。

個人的にすごく感動したのははてなおやのプレゼンでした。生い立ちとか成人までの遍歴が似すぎてて若干キモいというのはさておき、言うことがいちいち心に刺さる。かっこいい。自分の心を見透かされているようで、それだけに言葉にして感想を述べにくい内容だったけど、すごく心に響きました。

それから、ニコニコ動画の戀塚さんの話。発表資料の「ニワビデ始動」あたりからの試行錯誤の流れが、よく考え抜かれているなぁと思いました。UEIの清水さんあたりから聞いていた話や、開発者ブログあたりで読んでいた話と符合して納得するところが多く、めちゃくちゃ勉強になりました。戀塚さん本人の口から何度か「ゲームデザイン」というような言葉を耳にしましたが、このあたりも凄味を感じた理由だったりします。この世界にはラッキーヒットなんかなくて、本当に良いものだけが勝ち残れる世界なんだな、と気持ちが引き締まる思いでした。

それで、このあたりの話は実はLingrの反省というか、擬似同期型アーキテクチャに対するぼく自身の考え方というか、そういうものにもつながっていくのですが。

擬似同期ならではの「リプレイ可能な盛り上がり」というハックをほどこさないかぎり、きつきつの真性リアルタイムなコミュニケーションは難しい、という現状は、受け入れなければいけない事実だと思います。で、その見通しを貫いて見事一大カテゴリを確立させたニコニコ動画はほんとうに偉大な発明だと思います。

このことを裏を返してみれば、ウェブの世界はまだまだ同期的なアテンションの供給が足りない、と言い換えることもできるでしょう。

考えてみれば、ブロードバンドによる常時接続が本格的に普及しはじめてからまだ5年ぐらいしか経ってないわけです。もうネットは十分に普及して成熟した、もうお腹いっぱいと感じてる人もいるようですが、私の感覚では全然そんなことないです。まだポテンシャルの5%にも達していないんじゃないでしょうか。もっともっと、面白いものがどんどん登場していい。

各家庭に電力が供給されるようになり始めたのが1900年頃で、当時は規格化された電源プラグもなく、裸電球のソケット部分を使って電力を取るというハックで洗濯機なんかが売られていたわけですが、夢の広がるインフラができたらとりあえずそれに乗っかってハックしまくるというのは古今東西変わらぬ技術者のマインドなわけで、考えてみればADSLなんてのも似たようなハックです。

じゃぁ各家庭に電線が行き渡ったらネタが尽きたかというとそんなことはなくて、戦後になってからこれだけの発展を遂げてきたわけです。

驚くべきは、1960年代以前に誕生していた電球、電熱器具、洗濯機、掃除機、テレビ、音楽再生機などのほとんどが現在も形を変えて生き残っており、しかも、何度も何度も再発明されて進歩してきたということです。つまり、製品カテゴリ(需要の本質)は普遍だが個々の商品やメーカーは常により優れた商品やメーカーに取って代わられてきた、ということ。そして、10年以上の単位でみれば、それまでになかった新しいカテゴリのキラーアプリが常に誕生しています。

インフラができて、アプリケーションが発展していく歴史とは、常にこういうものなんだろうと思います。これって、すごく勇気づけられる話じゃないですか?今すでに存在するものに不満があれば、イノベーションは起こせる、ということなのですから。

もっとも、そんなわけで本当に難しいのはこういうThink bigのほうじゃなくてStart smallのほうなんですけど、そういう意味で、プログラマというのは現実主義者で、いかにStart smallするかという点に意識が向いているので、今回のような場ではとにかくディティールにこだわりぬく技術者の遊び心が主役で、こういう空気に触れることができたのはすごくいい経験で元気が出てきました。

招待してくださった日経BPの矢崎さん高橋さん、司会のDanさん、学科の先輩だったことが判明した鵜飼さん、濃すぎプレゼンうますぎのLTメンツのみなさん、会場にきてくださった皆さま、それからシリコンバレーツアー卒業生の皆さん、どうもありがとうございました。

皆さんの圧倒的な存在感の前に自分の小ささを改めて実感しましたが、だからこそ、純粋にプログラミングが好きだった小学生の頃のような初心にかえることができたような気がします。今度こそ少しでもマシな成果がご報告できるように頑張りたいと思います。

Anberlin / Paper Thin Hymn

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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