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最近買ったガジェットのレビュー

2007/07/21 14:09
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先日、クレジットカードの請求書を整理していて、自分のなかにある傾向を見つけました。

それは、「仕事がうまくいってない時期ほどたくさん買い物をする」ということです。

たぶん、いろいろもがくんでしょうね。無理矢理リラックスしようとスパへ行ったり、本を大量にまとめ買いして乱読してヒントを得ようとしたり、今までに行ったことのないレストランへ行ってみようとか、なんとなく見る機会を逃していたDVDを見ようとか、気分転換に出かけようとか、おれの生産性が低いのはこのトロいマシンのせいだ、そうだそうに決まっているもっといいマシンが欲しいぞコノヤロと八つ当たりついでに物欲に走ったり。

悶々とする渦中にあっても、なにか有意義なことに自分の時間をつかっている、日々あたらしい体験をしている、という実感を求めているのでしょう。そしてそのためにお金の力を借りる。

逆に仕事の調子がいいときには、お金をつかう時間がないとかいうこと以上に、自分のなかから出てくるアイデアやアウトプットに恍惚としていて、それだけで満足しちゃうんですよね。昼メシ食うのすら面倒、晩ゴハンはたびたび食べ忘れて家に帰ったら寝るだけ、みたいな。そういう月は、固定費以外のほとんどが貯金にまわります。

とはいえ、調子が良いときも悪いときも両方ふくめて自分だし、後者の自分だけでは人生に厚み深みが出ないこともまた事実でしょう。必死になって、人生に意味を求めてお金をつかうのは、決して悪いことではない。いや、そもそも現代人のお金のつかい方というのはそのようなものだ、とさえいっても過言ではないと思います。よし、なんとか正当化できた。

しかし、こうしてみるとアレです、「買い物でストレス発散」っていう女の子に、これまでになく妙に共感する次第であります。

というわけで、最近のその「調子が悪かった頃」に買ったもののレビューを。

■デジタル一眼レフ:Canon EOS Kiss Digital X

自分の人生では手にすることがないだろう、やっぱりポケットから出して片手でカシャのFinePix Zシリーズですよ、過剰品質よりも軽薄短小ですよ、イノベーションのジレンマですよ、と思っていたのですが。

とうとう買ってしまいましたEOS Kiss

を見てて、ここ半年ほどモゾモゾと物欲をくすぐられていたのですが、ひょんなことからちょっと古いこの解説記事を目にして、おぉ!一眼レフってそういうことだったのか!と目から鱗が落ちて、よし買おう!と決めたのでした。いつもどおり結構単純です。

では、どのぐらい変化があったかというと、うちの奥さんが書いてるくるみのサンフラン生活で、5月ぐらいを境目にちょくちょく「それっぽい」写真が出てきますが、それがだいたいEOS Kissで撮ったやつです。

まだ標準レンズしか持ってませんが、それでもモノの性能にゲタをはかせてもらってる感じはあって、いい絵がとれるとニンマリ。満足度高し、です。

■MacBook Pro専用バッグ:EasternShape Phaedra

EasternShapeのMacBook Pro専用トート・バッグ、Phaedra

AppleのMacBook Proといえば、15インチのものが水陸両用モビルスーツ並にオールラウンドで、いつもはオフィスでバリバリとデスクトップ級に使いつつ、たまには外のカフェで仕事したい、っていう人には文句なしなのですが、やはり持ち運びには結構かさばります。これをスッキリと納めることのできるバッグはかなり限られます。

で、近々ロンドンのスタートアップ企業に参加することが決まった小野さんから教えてもらったのがこのPhaedra。

今まで、吉田カバンのPC用ショルダーバッグを使っていて、まぁ悪くなかったのですが、ちょっと早足で歩くとユサユサ揺れたり、全体的にカチッと収納できないのが気になっていました。

ところが、Phaedraを使ってみて、ちゃんと最適化するとこんなにも安定感が出るのか、と驚きました。とくにMBP15専用のインナーケースを併せてつかえば、もう究極のMBP用バッグです。これ、何がいいって、縦型ってところです。でかいラップトップを持ち歩いてるとは感じさせないぐらいコンパクト、かつスタイリッシュに見せられます。

見た目からは想像もつかないほどの収容力で、ちょっと無理すれば上記のEOS Kissすら一緒に入ります。強いて欠点をいえば、肩のパッドがほとんどクッションにならず、かつ固定できないという点ですね。MBP入れるとかなり重くなるので、肩の負担をどう和らげるのかが課題かなと思います。

Made In Japanならこんないいバッグがあるんだぞ、と自慢しまくりの、設計者のこだわりを感じる一品です。

■Nintendo Wii

いま日本でもっとも熱いテクノロジー企業といっても過言ではない任天堂。

アップル同様、垂直統合型の技術蓄積と強い求心力をもつリーダーシップの組み合わせからしか革命的なデバイスは実現しないんだな、ということを再確認させられる一品です。

スティーブ・ジョブズを彷彿させるプレゼンをぶちかました岩田さんプレゼン)(動画)は、プログラマー出身のカッコイイビジネスマンというひとつのロールモデルを示したし、世界中のゲームクリエイターたちから多大な尊敬を集める宮本さんも、とても物語性のある魅力的な人物です。

そして、任天堂のステートメントにある、「昔はゲームで遊んでいたのに、今は離れてしまった人たちに、もういちど戻ってきてもらいたい」というメッセージ。おぉ、それはまさにぼく自身のことではないですか!

そんな任天堂のチャレンジを受け止めないわけにはいかない、是非遊んでみたい、ということでようやく入手。いまだにアメリカでも品切れ状況が続いていますが、さっそくWii Sportsで筋肉痛です。最近発表のあったWii Fitも購入確定。

でも一番やってみたいのはCall of Duty 3とかのFPSだったりするので、英語版の本体を買えば良かったかも、とちょっと思ってたりします。。。

■Apple iPhone

さて、最後はもちろんiPhoneです。

もう日本でもぼつぼつ裏技で使えるようにした端末を触ってみた人はけっこういるようですが、これは本気ですごいですよ。完全に新世界。

これはもう携帯がどうとかではなくて、これからのパーソナルデバイス(パソコンを含む)がどう進化していかなくてはいけないか、というスタンダードを一段高いところに持ち上げてしまったという感じです。

あのユーザインターフェースの革命性などはもう十分に伝えられていると思いますが、こちらでiPhoneを使っている皆がほぼ異口同音に言う評価に、「iPhoneで何が一番すごいって、実は常にネットに繋がってるっていう安心感じゃない?」というものがあります。

EDGEとWiFiのシームレスなローミング、そして定額制のデータ契約(新規だとデータ通信料は事実上ゼロ)、その組み合わせが、「ネットにつながるかどうか」「接続料はいくらかかるか」ということを忘れさせてくれます。いつでもどこでも、普通に携帯として支払ってる金額だけで、常時ネットに、可能な最大速度でつながっているからです。

とくに車に乗っているときのiPhone + Google Mapsの組み合わせは最強。かさばる紙の地図とちがって自分の見たい部分を常にピンポイントで表示しておけるし、片手の親指でグリグリとスクロールできます。これまで自宅にあるプリンターの主用途は地図の印刷だったのですが、それもとうとういらなくなりました。

それともう一つ、学生時代には携帯の個人代理店とかまでやっていたくせに、あるときを境に携帯にめっきり興味がなくなり、そっちのビジネスがわからない(面白さがわからない)ということがちょっとしたコンプレックスでした。

ところが、iPhoneが登場してくれたことで、携帯への興味がムクムクと沸いてきました。というか、もう携帯というカテゴリーではなくて、ネットへの常時接続が保証されているモバイル端末、それもニッチでマニア向けのものじゃなくて、1000万人とかいうオーダーの一般人が使うものとしてのソレへの道が開けたことが、ぼくにとって何よりの福音でした。

自分がハマるものと、ユーザがハマるものが違えば、ユーザが満足するものは作れません。ある市場を攻めようと思ったら、まずその市場にある製品を、ひとりのユーザとして心から好きである必要があります。これはモノづくりの基本だと思います。

そして、iPhoneはドンピシャ。ぼくのストライクゾーンど真ん中です。iPhone的なものを使った新しいライフスタイルについてのアイデアが、どんどん出てきます。

腰を据えて作業するクリエイティブデバイスとしてのパソコンというのは今後も減ることはないでしょうけど、モバイルによる参照系の情報アクセスは今後数年かけてiPhone的なるものに向かっていくであろうことは容易に感じ取れます。

あとは、ブラウザ経由以外でのサードパーティアプリを書けるような環境が出てくれば完璧ですが、それはもしかしたらシリアスな競合が出てくるまでアップルからは出てこないかも知れません。要素技術のひとつひとつが新しすぎるデバイスだし、今はまだ垂直統合でコントロールした方が変化に対応しやすく合理的なフェーズだなと、ぼくがアップルならそう考えます。

というわけで、iPhoneは、「買い」とかそういう野暮ったい推奨はしません。これは、アップルがマッキントッシュを生み出して、それが模倣されてウィンドウズが生まれて今のぼくたちのPCライフが生まれたように、新しい時代のライフスタイルのスタンダードとなるものです。何年後かはわかりませんが、遅かれ速かれ、みんなが当たり前のように手にすることになる運命のものです。

だから、今すぐiPhoneを買って体験するかという選択は、そういう新しい時代を迎えるにあたってのインスピレーションが欲しいかどうか、その一点だと思います。えぇ、つまりゴチャゴチャいわずにとにかく触ってみろってことですが何か。(でも日本だと買えないんですよねぇ。。。うーん)

さて実は、iPhoneを発売日に並んで買ったその翌日、サンノゼの紀伊國屋書店で、アップルのiPhone開発チームで働いている大学時代からの友人にバッタリ会いました。彼は、もともと日本で携帯の開発をやっていて、シリコンバレーの携帯ベンチャーに飛び込んできて、ぼくが渡米したときにも色々と助けてもらった馴染みの友人です。

その彼が、ほどなくしてアップルに引き抜かれました。当時はiPodの開発をやっていると聞いていたのですが、なんだか休日も返上しながら死ぬほど働いていて、しかも子供が生まれたばかりなのに奥さんと子供を置いて中国へ出張に行ったり、シリコンバレーの働き方ぽくないし何事だろう、尋常じゃないな、と思っていました。

そしたら、実はiPhoneの開発をやっていたんですね。1月のiPhone発表のときにも、ジョブズが開発メンバーとその家族に感謝する一幕がありましたが、あのときに会場にいて、それまでの苦労がフラッシュバックしてぐっとこみ上げてくるものがあったと言います。

おめでとう、そしてお疲れさま。

さて、最後にもう一つだけ。それは、ユーザインターフェースのアドバンテージは、決して定量的に評価できないということ。実際に使う人じゃないと理解できないということ。そして、どんなにテクノロジーが進化しても、最後まで残る課題がユーザインターフェースだということ。

つまり言いたいのは、部下からのレポートや数字をみて判断してるだけのトップがやってる企業には、こういうイノベーションは金輪際ムリだよね、ということです。自社製品に惚れて使い倒して、その面白さの本質に触れてない限り、カタログスペックに載ってこないようなユーザビリティの部分での勝負なんか、決断できるわけがない。任天堂にDSやWiiが作れてソニーにはできなかった理由も、根っこは同じかつシンプルで、そういうことなんじゃないかと思います。

先の友人によると、ジョブズはiPhoneの試作品をホームパーティにやってきた子供たちに嬉しそうに見せて自慢していたといいます。そこで、あぁ、子供たちが遊んでて割れたら危ないなとか、そういうことを敏感に感じ取って、もう生産にはいりますよという直前になって「表面を超高価な強化ガラスに変えることにした」とか言い出して、現場をてんてこ舞いさせる。そういうことをやっちゃえるんです。トップが製品のことを1ユーザとして愛してることを現場のひともちゃんと知ってるから、無理な注文にも必死で応える。

テクノロジー企業にとっては当たり前のことだと思うんですが、なんだか近年忘れられてるような気がするので、このことは何度でも言いたくなるのでした。

Alicia Keys / If I Ain't Got You

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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