だいたい10日に1度のペースでリリースを行ってきているLingrですが、先週行ったリリースは結構盛りだくさんでしたので、まだお試しでない方は是非どうぞ。
(私のLingrルームへリンクしたバッジをこのブログのページの右の方にあるプロフィール欄に設置しましたので、よろしければ遊びに来てくださいね。)
さて、お気づきの方もいらっしゃると思いますが、Web2.0ウォッチャーの間ではよく知られたEmily Changにインタビューをしてもらいました。
eHub Interviews Lingr(原文)
Web 2.0の挑戦者:超軽快なウェブチャットLingr(上記のCNET Japan翻訳版)(韓国のZDnet版)
自分がいつもウォッチしている米国のサイトに載るというのは感慨もひとしおでしたが、ここではLingrを開発する上での設計哲学などを率直に述べたつもりです。
今回のプロジェクトでこだわったのは「技術のわからない人間をチームに入れない」というポリシーでした。
それは、これまでの個人的な経験から、あなたはプログラマー、あなたはデザイナー、あなたはマーケティングというようなハッキリとした分業体制では絶対にすごいものは生まれないな、ということを感じていたからです。
ソフトウェアの開発というのはすべてが意志決定の連続で、大小含めれば一日に100以上の判断を常時こなしていくことになります。これほどの数の決定事項を、他者の意見をうかがいながら決めていたのではとうていスピードが出ませんから、基本的にはそれぞれのメンバーが同じレベルで自発的にどんどん意志決定を実行していかなくてはいけません。そのためには、「誰が導いても同じ結論になる」ぐらい、メンバー間の思考回路が一致している必要があります。
それぞれが専門分野を持ちつつも、全員がプログラマーでありデザイナーでありプロデューサーであるという完全にフラットなチームワークを続けることで、「これは自分の作品だ」とメンバー全員が心から誇れるものになったという実感があります。もちろん、お互いの思い入れが激しい分、毎日のように起きる意見の対立もとことんヒートアップしてしまうので、精神的なストレスは半端じゃないのですが。。。
と、そんな感じの日々をずっと続けております。
さてさて、そういえばご紹介が遅くなってしまいましたが、常連メンツのLady.BUGさんがLingr上でサイコロを振ったり追加情報を表示したりできるLingr Toolsを作ってくれたりLingr上でGreaseMonkey Scriptを書く場合の注意点をまとめてくれたり、同じく常連のsoさんが会社でこっそり使う用のスタイルシートを作ってくれたりと、面白いアイデアのものが登場しています。どうもありがとう!
数が増えてくるようなら、サードパーティ・ツールへのリンクをまとめたwikiでも立てようかなと思っています。API公開に合わせてやるのがいいかなとは思っていますけど。
あともう一点、もう発売から一ヶ月も経ってしまいましたが、下記書籍に著者の一人として寄稿しました。
タイミング的に若干イマサラ感があるのと(紹介が遅くなってしまって申し訳ない)、著者によってだいぶバラツキがありますが、シブい観点も沢山あって、予想してたよりもずいぶんいい本に仕上がってるなーと思いました。是非書店で手にとってみていただければと。
ではまた!
※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。シーネットネットワークスジャパン および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
eboshilog on 2006/10/14
kenn on 2006/10/13
eboshilogさん
まぁ、こういう考え方が極端だっていうのは承知してるんですけど、ようは「技術を本気で学ぶ気があるかどうか」だと思うんですよね。実際にどこまで深い知識があるかどうかじゃなくて。自分に逃げ道をつくってしまうかどうか。
相当技術レベルの高いプログラマーでさえ、想像で考えた仕様が実装に落とすレベルではさまざまな困難に直面して、全面的に見直す必要が出てきたりするんですから、「概念的な理解」とやらがいかにリアリティのないことか。
実際、ぼくだって自分でコード書くのなんて7年近いブランクがあるわけで、そりゃぁもう大変でしたよ(今も大変)。でも、「ぼくには技術の詳しいことはよくわからないけど」っていう言い訳がましい前置きを一切やめたおかげで、自分が鍛えられたし、むちゃくちゃ物事がクリアーに見えるようになってきたのは事実です。
あとは「真剣に学ぼうとおもうきっかけ・動機」だけですな。必要なものは。知識はあとからついてくる。
kenn on 2006/10/13
so on 2006/10/13
おひさしぶりです。いつも勉強させてもらってまーす。
□「技術のわからない人間をチームに入れない」というポリシー
これ、おもしろいですね。自分的にはイタい話でもあるんですが。
なにかプロジェクトを動かすとき、技術が分からないがためにすぐに判断できない、ということがよくあります。
概念的には何となく理解していても、コードを書いて実装することまで出来ないので、実際にプログラムにさわる人に聞かないと分からない。
それで持ち帰ってあとで議論ということでは、ムダが多すぎるということでしょうか。
ソフトウェアの開発のことはよく分かりませんが、いろいろと応用の効く話だと思います。いろんな活動を実行していくための、よい参考とさせてもらいます。
eboshilog on 2006/10/11
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レスありがとうございます。第一線で働かれているエンジニアの方の率直な気持ちとして、ほんきで受け止めさせてもらいます。
□「技術を本気で学ぶ気があるかどうか」
春にご飯を食べながらお話したことを思い出しました。特に自分のばあい、口で「技術を知りたい」とはいつでも(軽々と)言うんですが、言ってるだけでおしまいになりがちです。
技術のことは裏方のエンジニアがやってくれるから、自分は(文系だし)営業とか企画だけやってればよい。こういう浅はかな考えが、ほんとうにクリエイティブなものを作るうえでいかにマズいものか、ひしひしと感じました。
□「概念的な理解」とやらがいかにリアリティのないことか。
これは、最近の自分が感じていることと、まさに一致するものです。試験管の中の実験を、世の中の仕組みという規模に応用するために、裏にいるエンジニアがどれだけ苦心するのか。
そういう泥作業の辛さを理解するためには、非エンジニアの自分が技術について精通するしかないなぁと今は思います。
□「真剣に学ぼうとおもうきっかけ・動機」だけですな。必要なものは。
江島さんがこういう風に真摯に書いてくれることや、いろんな学生団体を取りしきる実地体験から、それなりのモチベーションを得られています。ほんとうに、例のSVツアー以降、いろんなことが見えてきました。
エントリを読ませていただいて、とにかく、「自分に逃げ道をつくってしまう」ことなく、技術について学んでいきたいと思いました。
いま知りたいのは、ruby on railsについてです。Rubyを「オブジェクト指向スクリプト言語」で終わらせずに、もっと現場的に分かりたい。そのためには、文字通り、やるしかないですね。
正直な話をすると、あのとき頂いたASTERIAの技術解説書も、まだ読めていません。ぼけっとしてる時間を使って、読破&ブログで書評したいと思います。またいろいろと聴かせてくださいね。