最近、増え続けるユーザIDでトホホなことが立て続けに起こっている。
仕事でパワーポイントの資料を作っていたときのこと。何かネット上によさそうなテンプレートがないかと思い探してみた。よさそうなものが見つかったのでダウンロードしようと思ったら、会員登録が必要とのこと。
「う〜ん、これを登録するとまた一つユーザIDとパスワードを覚えなきゃならんのか・・・」
と悩んだ末、仕事を片付けたかったので登録することにした。希望のユーザIDとパスワード、その他情報を入力して送信ボタンをクリックすると、「そのユーザIDは使用されています」とのこと。仕方がないのではじかれたIDの後に誕生日の数字を安易につけて登録した。
しばらくして送られてきた登録確認のメールを見ると、どこかで見た覚えがあるメール。そう、私はそのサイトに過去にも一度登録していたのだ。希望のユーザIDがはじかれたのは、私が自分で登録したユーザIDだったのである。
時々口座を確認する必要があるネット銀行。滅多にネット上から確認しないのだが、その度にユーザIDとパスワードを失念し、ユーザIDを口座番号にリセットしてもらうよう依頼している。過去に使われたユーザIDは二度使えないような仕様になっているようで、何回も再発行を繰り返していたら、覚えやすいIDはすべてはじかれるようになってしまった。仕方がないので、今はユーザIDを手帳に書いている。
銀行、通信販売、SNS・・・さまざまなネット上のサービスがあって、それごとにユーザIDとパスワードの組み合わせがある。ユーザIDの管理が最近非常にわずらわしい。登録したことすら忘れて放置しているものもある。整理したいと思うが、どこに登録したかを忘れているので不可能に近い。
もう、限界だ。
セキュリティ上絶対に必要な認証もあるだろう。一方で、いかにも顧客リスト集めやメルマガ配信目的で登録を求めているところもある。
いずれにしても、ユーザIDはこれからも増え続けるだろう。
「あ〜、どこかに登録しておいて、同一の認証方式を使うような仕組みがあったら便利だなぁ」
と思った。
どこかに個人を特定するデータがあり、私と特定できればいいのなら、データや仕組みは今もたくさんある。
先日別の書き込みでsumimotoshohei さんより教えていただいた社会保障カードは、使用する目的は違うが、認証する部分は使えるかも?と思う。
物理的なカードを使い、認証を行うなら、過去の遺産(?)の「住基ネット」も使えるかもしれない。
さらに、最近ではパスポートにもICカードが埋め込まれているし、運転免許証もICカード化されている。
身分証明として使われているものが電子化されつつあるし、認証に使えそうなものはある。
住基ネットは国民一人ひとりに住民票コードを付けて、行政が情報を管理するものだが、住民サービスの向上などの狙いの一方で、個人情報が別の目的に使われたり、行政機関以外に流出したりしないかということで、個人のプライバシーが騒がれたのも記憶に新しいところである。もちろん個人のプライバシーは軽視できないが、一方で個人情報保護が起因して事件が起こることがあるし、あまり過剰に騒ぎ立てることにも疑問は残る。
現在ICカード化が進められている運転免許証は多くの成人は持っている。言い換えれば、公的機関の個人情報の電子化は確実に進んでいる。それならば、むやみに反論するよりも情報の使い方を考えるべきである。さらに、社会保障カード、パスポート、運転免許証など、それぞれが独立して電子化するよりも、行政で責任をもって一元管理をすれば合理的である上、民間でも使えるようになればさらに便利である。
最近の携帯にはICチップが入っているが、それと同様にPCにはICカードリーダーをつけて物理的に認証し、それが通っていれば各サイトも本人確認ができたものとする仕組みがあれば便利だし、物理的なものによる認証なので比較的安全。認証は自分でカードをさす・ささないでコントロールできるし、ユーザIDもパスワードも必要ない。ごれが現実になったら非常に快適だと思う。
これからも増え続けるであろうユーザIDとパスワード。何かしらで一元管理できないものだろうか?
※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。シーネットネットワークスジャパン および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
sumimotoshohei on 2008/07/14
みなさまコメントありがとうございます。
■sumimotoshoheiさん
社会保障カードなどの行政系の仕組みは、確かに恩恵を受けない人もいらっしゃるでしょうね。利用者に何かしらの選択ができるといいのかもしれません。一方で、カードは持つ/持たないに関わらず年金などの社会保障のサービスは利用するわけで、利用者が自分の権利や義務を確認できるようにしておく、自分の身は自分で守る手段を持っておくことは大切なことではないかと思います。
■Shin_sさん
> 一元管理ですけど、最近話題の「オープンID」ではダメなんですか?
オープンIDでもいいと思います。対応サイトが増えることを期待したいところです。
■Jacquesさん
> つまり、今までログイン管理に互換性の無かった各サービスが統一にすることは意外と大変であると思います。
一度作ったものを統一するのはかなり大変でしょうね。一方で、使う側からすればユーザ管理はとても面倒なのも事実なのでShin_sさんのコメントにあるオープンIDのような、何かしらの方向性は必要ではないかと思っています。
そういえば、先日事務所を引っ越したのですが、物理的な引越しも大変でしたが、ネット上のデータの修正も大変でした。どこか一つを修正すればみんなOK・・・みたいになると、楽なんですけどね。
竹内義晴 on 2008/07/14
読者ブロガーのJacquesです。
関連としていくつかコメントを書かせていただきます。
ウィキメディア財団ではウィキメディアプロジェクト全体で使用できる統一アカウントが登場しました(2008/5/28)。これにより、各言語のすべてのプロジェクトでシングルサインアップが提供されるようになりました。
ところが、今まで各言語版ごと、各プロジェクトごとバラバラの管理であったため、統一に大変苦労します。他言語、他プロジェクトで同一ユーザ名が存在した場合に"原則"統一不可となるためです。
つまり、今までログイン管理に互換性の無かった各サービスが統一にすることは意外と大変であると思います。
その他、ICを利用したサービスですが、以前にNTTコミュニケーションズさんにて「SAFETY PASS」というサービスがありました。残念なことにあまり普及せず、2007年10月末にサービス終了となりました。
どちらもそれなりにハードルがあるようです。
Jacques on 2008/07/11
こんばんは。はじめまして☆
一元管理ですけど、最近話題の「オープンID」ではダメなんですか?
それはともかく、最近の社保庁がらみのドタバタを見ていると、実は住基ネットをもっと前向きに考えてもよかったような気がしています。
アメリカの Social Security No. なんか見てると、そんなに大きな問題にならないような気もするんですけど。
これに限らず、日本人はどうもよくわからないまま怖がりすぎることが少なくないように感じています。
Shin_s on 2008/07/11
sumimotoshohei on 2008/07/10
リンクいただきありがとうございます。
一元管理で受益される方がいらっしゃることは良く分かりました。
一方で、私のごとき、受益する場面が無い人種について、どうされるのか、行政施策に取り組まれる際に、検討いただきたいと願っております。
個人的には、 CNET 以外には、ログインの必要なサービスを利用していません。
住基カードは、希望者のみなので、一瞬、「ほしい」と思ってしまう余地がありました。
社会保障カードは、全員に配布される可能性を考えているため、私の同類に配布した場合、私のごとき、使いこなす動機が無い人物にまで配布してしまうことを、心配しております。
IT を利用しない人物が少なからずいることを念頭に置いた制度設計にしていただくと、無駄な税金投入など、ある程度防げるように思いました。
sumimotoshohei on 2008/07/10
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竹内 さん、お返事ありがとうございます。
> 利用者が自分の権利や義務を確認できるようにしておく
おっしゃる通りと思います。その際に、これまでの、行政側の流れとして、「確認」の手段が、通信手段を利用するものについて強調されすぎているきらいがあるように思っております。
インターネットやパソコンに無縁の人たちにとっては、 IC カードを使ってコンピュータで年金履歴を見られるシステムを税金で作っていただいても、自分たちは使い方が分からないから利用できないのです。システムがないのと同じと思います。つまり、システムの運用費相当の税金が無駄に投資されたのと同じと感じてもおかしくない状況になってしまうのではないか、と懸念しております。