私は「NPO法人をサポートする」NPO法人の理事をしています。NPO法人にはさまざまなものがありますが、先日、高齢者を支援しているNPO法人の理事長より、「パソコン講座を開きたいのだが講師になってくれないか」というお誘いを受けました。そのNPO法人は、場を開放し、高齢者の方が気軽に交流ができる場を提供しているのだそうです。すばらしい取り組みです。
「なぜ、パソコン講座をやるんですか?」とNPO法人の理事長に聞くと、「一言で言えばボケ防止です。」との答え。
「ボケ防止にパソコン講座かぁ。悪いことは言わないからやめておいたほうがいい」というのが本音でした。父親にパソコンを教えたときのことが頭をよぎります。「左側のボタンをはやく2回カチカチと押すんだよ」と私。(つまり、ダブルクリック)「フロッピーが無いのに、ワープロで作った文章はどこに入れるんだ?」と父。……などなど、つらい日々が思い出されます。
毎週1回の講師は時間的に無理です(本音は、教えるのがしんどいからです)。丁重にお断り申し上げました。すると、「もう新聞で告知してしまいました…。すでに参加申し込みが十数名います。4/8に開校式をやるので、とりあえずその日だけ来てもらえませんか?」というのです。
そこで仕方なく、開校式だけとの約束で行ってきました。
扉を開くと、そこには30名を越す元美男美女。勇気を出して会場へ入ります。30名は、手芸やマージャンなどにわかれて座っていて、パソコン講座には12名ほどの方が座っています。しかも、ローカルのケーブルテレビ局の取材まで!こんな大きなことになっているとは…どうやら大変なところへ来てしまったようです。
開校式の挨拶が理事長からあり、その後、各講座に分かれてその後の講座の進め方について参加者同士で決めます。私はパソコン講座のコーナーへ導かれます。
さて、参加者の大先輩は何を学びたいのでしょうか?「みなさんはパソコンで何かしたいことはありますか?」と語りかけてみると、「……何ができるのかわからない」が共通の答えのようです。中には「年賀状を作りたい」とか「名前を打ちたい」など具体的におっしゃる方もいらっしゃいます。さらに「なぜパソコンを習いたいのですか?」と聞くと、「教えてくれるって言うから」「孫にパソコンも使えないの?って言われるのがくやしいから」などの答えが返ってきました。
普段から使っていて「自分のパソコンを持ってくるから、わからないところを教えて欲しい」とやる気がありそうな方もいますが、多くは特に目的はないのです。「そこに学ぶ場があるから」学ぶのです。
目的がない中でどんな講座にすればいいのか?……話が進まず困りましたが、今日はお話を聞くだけ聞いてタイムオーバーとなりました。
パソコンって、最初触れるときは敷居が高いですよね?慣れれば簡単ですが、それまでは難しいと思います。たとえれば、車の運転ぐらいに難しくありませんか?。安易にはじめるのはいいですが、挫折の危険性もあるように思います。さらに、パソコンを購入するとなったら年金が頼りの大先輩の方々には結構な金額負担ですしね。
高齢者福祉にパソコン…確かに手先は使いますしボケ防止にはなるかもしれません。機会を与えることも大切かもしれません。実際、パソコンの操作を習いたいという要望があるのですから。けれども、その年代らしさっていうものも大切なのではないでしょうか?パソコンの年賀状もいいですが、手書きの年賀状も素敵じゃないですか!味があって。
※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。シーネットネットワークスジャパン および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
earlybird on 2008/04/13
コメントを拝見させて頂いて、思い出しました。
ふれ回ってくれたので、子供の友人も読者になって頂けたのですが、昨年のMac OS X Leopard発売後、その若い読者さんからの依頼でMac OS X Leopardを出張Installしに行ったのですが、iMac early 2001のIndigoをご使用為されておりInstall出来ないことを説明するのに(汗)
朝之丞 on 2008/04/11
朝之丞 さん
若い方の携帯への移行は顕著のようですね。数年前は携帯のWebなんてたかがしれていると思っていましたが、いまやフルブラウザで動画ですからね。
「まだパソコンなんてやってるんですか?」という時代が近い将来来るかもしれません。
竹内義晴 on 2008/04/11
earlybird さま
記事に返信いただきましてありがとうございます。
「英会話の習得」のたとえ…まさにその通りですね。
> 日本人の悪い癖は手段と目的を取り違えて、貴重な人生の持ち時間を浪費することを厭わないことだ。
会社でむやみに資格をとらせるなんてことも、同じだなぁと思いました。
竹内義晴 on 2008/04/11
earlybirdさん、こんばんは。
私自身は「パソコンは格闘技」だと思ってます(思い通りにならないので)。
>世の中が自分の思い通りにならないと直ぐ「キレル」身勝手な老人にパソコンはお薦めできない。
逆に以前に、多聞さんがお書きになった様に、若い方でも「パソコン、面倒くさい」と言う事で、携帯でInternetと事でしょうか?。
>日本人の悪い癖は手段と目的を取り違えて、貴重な人生の持ち時間を浪費することを厭わないことだ。
私にも当てはまります、肝に銘じておきます。
朝之丞 on 2008/04/10
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朝之丞さん、竹内さん
どうもコメントありがとうございます。
30年近くパソコンと付き合ってきた私自身の経験をもってしても、いまだにパソコンは難しい・・・と頭を抱えこむことがあります。
実は老人向けにパソコンを教える仕事もこれからはいいかもしれない、と考えたこともありましたが、今は全く考えていません。お年寄りたちに余計なことを教えて、残り少ない人生を浪費させるばかりか、寿命さえも縮めるお手伝いをするのは気が咎めますからね。
私も「ブログで過労死」しないように気をつけねば(笑)