【参考】
SecondLifeで世界規模のDJネットワークを作り上げたClub Vital Staff(1)
前回の記事では、Club Vital Staffがセカンドライフ内で如何に存在感を持つようになったかを紹介したが、今回はそのリーダーであるRADI ROFFO(RADI)のインタビューをお送りする。インタビューは、メールとセカンドライフ内での私とRADIのチャットで行われた。

●まず、SLに拠点をおいてクラブを展開しようと思ったきっかけを聞かせてください。
12年前に、北京にいた年少の頃、すでにバンド活動が始まっていたのですが、北京の当時の文化環境では、若者カルチャーを作ろうとする場合、DIY(Do It by Yourself)精神が非常に大切でした。その当時、北京にはパンクバンドが4つしかなかったんですが、彼らと共同で北京のパンクブームを作り上げました。それを通じて若者のカルチャーを作る経験をたくさん得ることができました。
私は日本の大学に行ったんですが、メディア論及び、若者カルチャーなどを専攻しました。そこではメディアを利用するいろんな試みもしていました。大学の時、テクノ音楽を総合紹介するウェブサイトとか、ネットラジオなども試したりしました。ポストモダン以後のカルチャーはすべて、メディアによって作り上げられたと考えています。
いま、音楽市場が不景気で、若者カルチャーは昔と比べて弱くなってしまって、自分自身も、将来の音楽、若者文化の行方を少しずつ考え始めました。その時に、あるコンピューターアート関係の本から「Secondlife」のことを知り、始めてみたら、この魅力にすぐ引きつけられました。
最初に「A Virtual Festival island」に行ったときにみたんですが、多くの国の人は一か所に集められて、1人のDJがmixで楽しんでいました。それには少しビックリしました。その時、ちょうど一人外国人の人にIMで、「Which laungrege? English? French ? Germany? or ? 」と聞かれて、「English , Japanese and Chinese」と答えたら、向こうは「cool! Are you think this world is crazy no ?」と声掛けられたんです。(笑) このようなことにものすごく感動しましたね。
その時に思い出したのはメディア論で勉強した、メディア上の交通(つまり情報流通のスピード)、メディア上の異文化交流などのことで、SLはそれとぴったり一致していることに気付きました。間違いなくメディアになると思いました。もちろん技術的には、まだ全面的にメディアとして使える時代ではないかもしれませんが、このツールの可能性を確信しました。
「ポストモダン以後のカルチャーはすべて、メディアによって作り上げられた。」という確信と合わせて、このさらに進化した「ハイスピード及び高度コミュニケーション力を持つ」メディアツールによって、新たなカルチャー及び音楽をつくることができると思いました。
で、最初はHARAJUKUの日本SIMで始めたんですが、慌てずに小さいところで実験的にクラブを作って、世界中のミュージシャン、DJ、たくさんの音楽ファンたちの交流場所、及び社会の各分野の人々との文化(異文化)交流場所になれればと思いました。
●SLのどんなところに魅力と可能性を感じていますか?
先ほども言ったようにいろんなことが、SLの魅力及び可能性になっていますが、メディアにあるテキスト、音と映像としてはSLは使い方によってリアルタイムで世界のどの地域の人とも共有でき交流ができます。
一つだけ、最初に言っておきたいことは、リアルタイムで、音と映像伝達をさせるのは、SLの基本機能には直接含まれていませんが(音声チャット、ビデオチャット機能除き)、それがネットラジオ、ネットストリーム映像などの技術と合わせて実現されたということです。SLはチャット用のツールと言う方もいます。それは間違っていませんが、多種の技術を共用することを含めて考えていきたいと思います。
SLの世界で音楽と映像が、世界全体で同時に共有できることは、実際メディアにとって大きな革命だと思います。もちろん今、それはWEBSITE及びSNSでも可能ですが、さらに共有して、コミュニケーションがリアルタイムでできることは、SL以外ではほぼないと思います。
たとえばニュースの場合は世界全体で一つの同じニュースを見て、さらにリアルタイムで交流することで、今までに想像もできなかったような意識変革を起こすでしょう。インターネットの発展によって21世紀は、科学だけじゃなくて、人文まで、20世紀とかなり違ったものになっていくでしょう。
実際、一般的に映像という物は20世紀初頭にできた表現手段で、たぶん20世紀より前には誰も想像できなかったことです。映像ももちろんバーチャルであるわけですから、これら二つのことから予想してみると、次世代の新たな表現手段も存在するのではないでしょうか。
もちろんSLはまだまだ、インターネットバーチャルの玉子だと思いますが、可能性はすでに感じました。
●多くのDJのネットワークを作り上げましたが、どんなところに苦労が?
うん、難しい質問ですが。1から2、2から3のように作って行けばいいと思います。今でもまだ完璧に出来た訳ではありませんし、苦労は覚えようとしないタイプなので、はっきり整理して答えるのは難しいかもしれません(笑)
多分社会全体のSLに対しての認識不足が逆に自分にとって一番苦労するところかもしれませんが。それもある意味で力にもなっていますから、たくさんの実験をしていきたいという気持ちにエンジンを掛けてもらいましたね。
●早稲田SIMのViTaL Dome & ViTaL Officeはどんな場所になりそうですか?
スタッフやDJは日々増えてきていますので、もう一ケ所活動拠点が必要になってきました。いつもClub Vital Staffの1ヶ所でイベントをやるのではない形で、ViTaL Domeはスペシャルイベントスペースとしてやっていきたいと思います。
ViTaL Officeは、一応、会社のバーチャルオフィスとして、半分プライベートの打ち合わせ、またミュージシャンとの交流の場所にしようと思っています。もちろん見学なども大歓迎です。
それに、早稲田SIMということもありまして、早稲田大学の方々とSL、およびインターネットの諸バーチャル空間の可能性を一緒に検討していければと思います。
●その他今後の展望を聞かせてください。
そうですね今のところ、メインはずっとClub Vital Staffで音楽活動していき、ViTaL Domeは週一回か、土曜日とかイベント少しずつやってみたいと思います。「DoMy Best」のような感じで無理せずに続けていきたいです。
今後としては、Club Vital StaffとViTaL Dome両方とも、常時の音楽イベントをやりながら新しい可能性について、ViTaLsの全員のアイディアを出し合って、実験していきたいと思います。各分野との交流もより大事にしてやっていきたいと思っています。今後ともよろしくお願いいたします。
文中にあるようにRADIは日本の大学でメディア論を専攻した。そのために、セカンドライフのメディアとしての可能性や役割を、非常に論理的に捉えている。感性の赴くままにプレイしているDJではない。昨年のバブルともいえる淘汰の時代を経て、今セカンドライフで活動を続けているクリエイターたちは、セカンドライフの現状の問題点も、可能性も非常にしっかりと把握している。RADIはまさしくその中の1人であり、セカンドライフの次のステージにとって、なくてはならない人材と言えるだろう。
Club Vital Staffは、アルバム「Vital The First Compilation」のリリースを記念し、2月15日(金)と16日(土)の2日間にわたってリリースパーティを開催する。概要は以下のとおり。時間はいずれも日本時間である。

写真は、早稲田SIMの ViTaL Dome & ViTaL Office
日時・場所 :
2008年02月15日(金)23:00 - 07:00 .:: Club Vital Staff & Vital Records ::.
2008年02月16日(土)22:00 - 04:00 .:: ViTaL Dome & ViTaL Office ::.
※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。シーネットネットワークスジャパン および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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