セカンドライフ上で活動する企業の中で、ビジネスモデルとして確立する可能性のあるような事業を展開している企業はごく一部である。その中でも、セカンドライフ内でダンスクラブを広範に展開しているClub Vital Staffの躍進ぶりは、特筆すべき存在だろう。
私がSL上で運営する早稲田SIMに、このClub Vital Staffが新しいオフィスとクラブをオープンすることになったので、この機会にClub Vital Staffをご紹介しよう。SL内で生まれたクリエィティブが、どうやってリアルをも巻き込んで成長していくかという、貴重な実例となりつつある、ユニークなVITALの活動を読者に知ってもらえればとも思う。
北京のクラブシーン出身のアーティスト、DJ RADI ROFFO(アバター名)を代表とするClub Vital Staffは、セカンドライフ内に、ゲストDJ90名、Resident DJ(レギュラーDJ)24名を擁する最大規模のダンスクラブで、連日8時間にわたって、SL内のSouthBlueでクラブイベントを展開している。SLをやったことのある人なら、VITALの名前を聞いたことがある人は多いだろう。DJの国籍はアメリカ、フランス、ドイツ、イギリス、中国、ポルトガル、オランダ、ベルギー、スペイン等、関係するクラブは、10ケ所以上に及び、RADI ROFFOはSLのカリスマDJとして多くのファンを集めている。
Club Vital Staffはこの2月1日、「BACK TO REAL _beta01」と題してリアルのフランスクラブと結んで大規模なクラブイベントを実施した。これはリアルのフランスの都市「Saint Nazaire」にある、「Le Vip」というコンサートルームで、フランス人DJ MYCKI WILLISがSpinを担当、SL内のClub Vital StaffにはDJ RADI ROFFO本人が出演した。SLのVITALのすべての映像は、大スクリーンでフランス側に映し出され、フランス側は映像ストリームによってClub Vital Staffに映し出された。国籍を超えて、リアルとSLが連動するダンスイベントが展開されたのである。
フランス側のLe Vipは700人の収容能力を持つが、今回は実験のため200人とされたが、満員となった。
当日SL内でDJを担当した RADI ROFFO
SL内のClub Vital StaffにはLe Vip(仏・Nazaire)の模様がストリーミングによって上映された。

当日は、CLUB VITAL STAFFは満員となり、QuickTimeがうまく作動しないなどの理由で、動画を見られないなどのトラブルも一部のアバターに発生したが、多くがこの実験的な試みを楽しんだ。
Club Vital Staffが目を見張る発展を見せたのは、セカンドライフ内のクラブイベントに可能性を感じ、進出を図ってからである。最初はSLのHarajukuに小さなクラブをオープンし、SL内で活動するクラブDJに対してRadi自身が1人1人出演交渉をして回ったが、そのうちClub Vital Staffの名前が確立するにつれ、DJたちのほうから連絡をとってくるようになったという。結果VITALは世界中にDJ達の大規模なグローバルネットワークを築くに至ったのである。
さらにRADI ROFFOはこれだけに留まらず、リアルにおいて、「21世紀のテクノロジーライフにおける新しいカルチャー、音楽ライフを目指すレーベル」としてリアルの会社組織VITAL RECORDS(株式会社VITAL)を設立し、11月に「iTunes Mp3 Store」に参入、「VitalRecords」としてテクノ、クラブミュージック、ロック、ポップなどを扱う音楽レーベルを構築。SL内のクラブと連動しながら、iTunesStoreで2008年2月15日にアルバム「 Vital the First Compilation」を発表、全世界に配信を開始する。
次回は、RADI ROFFO自身に、Club Vital Staff上での活動とリアルへの連動を語ってもらい、さらに早稲田SIMに2月16日にオープンするVITALの新拠点、「ViTaL Dome & ViTaL Office」を紹介しようと思う。
Club Vital Staff & Vital Records
※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。シーネットネットワークスジャパン および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
メンバー限定サービスをご利用いただく場合、このページの上部からログイン、またはCNET_ID登録(無料)をしてください。