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Windows Vistaは、Windows Meと同じ道を辿るのではないかという仮説
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まつもとより:たぶん、マイクロソフトは必要以上にシェアを失うことを恐れている。全世界のコンピュータは膨大な数にのぼるし、「次の50億人」までがもしもターゲットにあるのだとしたら、成長の余地はいくらでもある。だから、OSのシェアを減少させながらでもいくらでも成長を続けられるはずだ。だいいち、現状の9割以上の独占状態がそう簡単に揺らぐとも思えない。私はLinuxのシェア拡大を願っているし信じているが、それにし[続きを読む]
この記事を読んで、Vistaの今後に関して色々考えた。
「Vista」、「XP」を下回るベンチマーク結果--SP1適用での性能向上率は2%未満
ベータ版SP3を適用したWindows XPはテストを35秒で完了したのに対し、Windows VistaはSP1適用前と適用後でいずれも80秒以上を要し、Windows Vistaは動作速度でWindows XPを大きく下回る結果となった。
・・・・
IT専門家たちの実施した調査によると、発売後の1年間でWindows Vistaを導入した企業は、わずか13%にとどまっている。Microsoftは、Windows Vistaの売れ行きが同社の予想を下回っていることを認めている。MicrosoftバイスプレジデントのMike Sievert氏は、デンバーで開催された同社のパートナーカンファレンスで受けたインタビューの中で「率直に言って、世の中はまだWindows Vistaを受け入れる準備ができていないということだ」と語った。
Windows Vistaをめぐっては、実に微妙な状況が出てきていることに、みな気がつき始めていると思う。私は自分の企業の関連会社での機材導入サポートのようなこともしているのだが、この企業では新規導入のPCのOSに関する選択の希望を、ある程度自分で出すことができるにも関わらず、ほとんどの社員がVistaを選ばない。選ばないどころか、「必ずXPにしてほしい」と、但書がついて購入申請が回ることが多い。
新規購入のPCの場合、もちろんWindows XPモデルも選択できるが、最新の機種の場合Vistaモデルしかない場合もある。特にノートパソコンの場合など、省電力で軽量型を競う最新モデルでは、Vistaしか選択肢がないことも多い。それでも、社員たちがVistaを避け続けるのには、理由がある。
(1)XPに関してほとんど不満がない。
不満がないというのは、期待もないということでもあるのだが。つまりOSが何であるかというよりも、Officeをはじめとした、日頃業務に用いるアプリケーションが高速で、安定して動くことが最優先であり、Vistaで改善されたとされている、単独でのセキュリティ強化や、グラフィック機能に関心がない。セキュリティに関しても、ウィルスバスターのような、他のアプリケーションソフトで対応しているので、必要性をユーザーとして感じていない。
(2)基本的操作環境を変えたくない。
馴染んだ操作環境を変えたくない。特にVistaの場合、コントロールパネル内の諸機能がXPで慣れたものとは相当違うので、違和感ばかりが先に立つ。
(3)重要アプリケーションがVista未対応
特に当該の企業の場合、FAX関連のアプリケーションがVistaに対応しておらず、また対応予定も見えていないことが大きい。Vistaを導入すると、このアプリケーションの安定稼働が望めないので、業務に支障をきたす可能性がある。
その他に、従来であれば見られたような、せっかく新しいOSが出たのだから、多少の問題があっても率先して使いこなしていこうというような、かつてのユーザーの新規OSへの「ワクワク感」「期待感」のようなものが失われているように思える。つまりOSに関してユーザーは非常に保守的になっている。Vistaにして何が得られるのか。それをユーザーは冷静に検討するようになっており、理由はいいから我先に新しいOSに乗り換えていこうという熱気がない。その空気を、まざまざと感じるのだ。もちろん、「向こう側」に膨大な世界を築き上げたグーグル等の存在感の拡大が、日増しに高まっていることも関係していると思うし、横目でLinuxの導入を検討する企業も多いだろう。
また、これはOSではないが、Office2007の評判が芳しくないことも影響している。当該の企業の場合、Vistaモデルにはプレインストールで、Office2007を選択することとイコールである場合が多く、これも2003のバージョンからあまりにメニュー階層などが変化したことにより、敬遠されている傾向が強い。特にクライアント企業の多くが未だOffice2003を使い続けていることも、新しいバージョンのOffice買い渋りの原因となり、引いてはOSの更新への逡巡に間接的に繋がっていると思われる。
こういった状況を見て私が思い出すのは、2000年に販売されたWindows9xの最終バージョンであり、Windows98の後継OS98以後マルティメディア対応として華々しく登場しながらも、多くの不具合を抱えたまま実質上消えていったWindowsMe(Microsoft Windows Millennium Edition)である。
OS自身がシステムリソースを多く占有するという欠点をかかえることとなった。このため、ブルー画面やフリーズが多発的に発生し、9x系Windowsの最終バージョンでありながら最も不安定という不名誉な評価を受けることになった。2001年10月には、次世代の家庭用向けOSであるWindows XP (Home Edition)が発売されたため、Windows Meの実質的な販売期間は1年余りという破格の短さであった。(Wikipediaより)
現在、Windows Vistaの投入からすでに1年近くが経過しているが、すでに次世代OSのWindows7(コードネーム)が2010年のリリースを予定しているというニュースが流れている。一方XPのサポートは、2014年4月8日(HomeEditionの場合)まで延長されることが発表されている。(※期間修正しました。延長期間を2009年までと考えていたので)現在の状況を考えると、XPをサポート期間ぎりぎりまで使い続けて、2010年のWindows7を考慮しながら様子を見るユーザーが相当数出ることが考えられる。その場合、Vistaは中継ぎのOSとして、Meに近い運命をたどるというのは、あながち的が外れた予想でもないように思われる。その間に、コストの安いLinuxに変更する企業がどのくらい出るかということも、重要なファクターとして考慮すべきであろうし、Googleによる「あちら側」のインフラがどの程度進むかという観点もある。ちょっと先が見えなくなってきている空気を私は実感として現場に感じる。
かつて、AppleはSystem7時代の1990年代に多くの細かいリビジョンが乱立し、不具合を連発して大きくシェアを減らした。1991年からOS Xが発売されるまでの10年間は、まさにAppleが最大のピンチを迎えた時期でもあった。Microsoftが、Vistaの不調によって、当時のAppleのような危機に陥るとは、にわかには考えにくいが、OSにOfficeを積み上げて、次々と新しいバージョンにユーザーを乗り換えさせていくというMicrosoftのロードマップが大きな曲がり角を迎えていることだけは、間違いないように思われるのだ。
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