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CNET Japan ブログ

ミャンマー(ビルマ)とNOVA問題におけるFacebookの力

2007/10/29 03:15
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プロフィール

殿岡良美

幻の博覧会「世界都市博覧会」で、インターネットを応用した公共イベント企画をプロデュースしたことが、ネットでの活動の出発点でした。しかし結果はご存知の通り。あるいはその未完の記憶が満ち足りない思いを私に残してしまったのか、ネットという愛すべきも、摩訶不思議で捉えようのないものに惹かれ続けてきました。リアルとネットが激しい火花を上げている今日。CNETでは、あらゆる前提や先入観にとらわれない視点から、BigBang的なIT論を展開したいと考えています。
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MSがFacebookに関心を示しているという話は、だいぶ前から流れていたから、以下のニュースは日本ではあまり大きく取り上げられなかったように思う。

MS、Facebookの株式2億4000万ドル相当を取得へ(CNET Japan)

Microsoftは、Facebookの次期資金調達ラウンドにおいて、同社株式2億4000万ドルを取得する計画だ。Facebookの時価総額は150億ドルと評価されたことになる。
Facebookの一部株式の取得にあたり、MicrosoftはGoogleと争奪戦を繰り広げた。ここ数週間、MicrosoftがFacebook の株式を5%取得する意向だとの憶測が流れていたが、結局同社が取得したのはFacebookの全株式のうち1.6%だった。

言うまでもなく、FacebookはトラフィックランキングでMySpace(利用者数1億人以上)に告ぐ世界第二位を占めるSNSだ。元々学生専門のSNSとしてスタートしたFacebookは、2006年9月以降は一般にも開放された。(comScore World Metrixによると、2007年9月現在73,521,000ユニークユーザーが利用、前年比420%成長。)

Facebookの特徴のひとつとして、誰にでもソーシャルコンピューティング向けアプリケーションを構築できるプラットフォーム「Facebook/f8」の存在がある。これによって開発されたFacebook上のアプリケーション多数が、ユーザーによって自由に流通されている。

そして、最近Facebookの威力を、まざまざと見せ付けた出来事に、「Support the Monks' protest in Burma」の存在をあげる人は少なくないだろう。10月6日に全世界数十都市で行われ数万人が参加した、ミャンマー民主化運動弾圧抗議デモは、Facebook上のこのグループを使って学生達が呼びかけたものだ。カナダのトロント出身の学生がこのコミュニティを立ち上げたのは、9月のことだったが、グループは瞬く間に急成長した。その急成長振りのすさまじさは、日本で近年のmixiの「まったりムード」に慣れた私達には、驚異的なものだ。ちょっとこの成長のすさまじさを見てもらいたい。

20/10/2007 426,000
11/10/2007 400,000
10/10/2007 390,000
09/10/2007 380,000
08/10/2007 371,000
06/10/2007 357,034 members
04/10/2007 332,000 members
03/10/2007 317 000 members
01/10/2007 250,000 members
30/09/2007 214,000 members
29/09/2007 160,000 Members (100,000 in 1 day! That's over 1 a second!)
28/09/2007 60,000 Members
27/09/2007 30,000 Members
26/09/2007 12,000 Members
25/09/2007 6000 Members
24/09/2007 3,500 Members

これは、9月以来の、「Support the Monks' protest in Burma」の参加者数の推移を追った資料だが、実にピーク時の9月29日には、1日に100,000人がこのグループに新規参加している。上記にあるように、これは1秒間に1人という驚異的なスピードだ。その後も拡大をたどり、現在(10/28現在)434,923人のメンバーを抱えるまでになっている。mixiよりもユーザー数が遥かに多いとは言え、mixi上でのミャンマー関連のコミュニティが多いところでも千人程度しか参加者を集められていないことを思うと、天地の差がある。(筆者も実はmixiで「ビルマネットワークJP」というコミュニティを立ち上げているが、参加者はやっと50名ほどである)

学生専門SNSではなくなったとはいえ、ユーザーの年代が若く、非常にアグレッシブなユーザーが多くいることは、このことからも窺えるのだが、先日破綻したNOVAの件でも、Facebookは同社に勤務する外国人教師たちの情報ネットワークとして、大きな役割を果たしている。NOVAが会社更生法を申請して教室を閉鎖する遥か以前、経営危機が噂される頃から、NOVAの外国人教師たちは、Facebook上にいくつもの関連グループを作り、情報交換をしてきた。破綻が明確になった以降は、これらのグループで講師たちの悲鳴と不安、そして転職の情報が交換された。
もちろん、mixiにもNOVA関連のコミュニティは、いくつか出来上がっているが、これらは主に受講生達のコミュニティであり、外国人講師達が遠慮なく本音の情報交換を出来る場としては、むしろFacebookのほうが機能しているようにも思える。

筆者はまだFacebookを使い始めてから日が浅く、正当に評価できているかどうかについて確信があるわけではないが、これらの実例を見るだけでも、日本型のSNSがmixiに代表されるように異業種交換や友人のコミュニティ拡大という面では、一定の役割を果たしつつあるのはもちろんであるが、Facebookなどと比較してみると、爆発的な力を持つという段階には未だ差し掛かっていないように思える。

それが日本型SNSと呼ばれるものの限界なのか、あるいはどちらかというと政治的・社会的な集団活動が苦手な、日本人の社会的特性が影響してのことなのか、あるいはSNSの技術や歴史の円熟の問題なのかはにわかに判断できないが、ひとしきりの成長の神話が一段落し、近年は個人情報の流布など、ネガティブな面が先行する日本のSNSが、より強力なメディアとして成長するためには、多くの課題が残っているように思っている。

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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