これは、かなりインパクトのあるニュースと言っていいだろう。
「Google Earth」を使い3D仮想世界--Multiverse Network、作成ツール発表へ(CNET Japan)
仮想世界プラットホーム開発企業Multiverse Networkは米国時間10月9日、Googleの3Dモデル用オンラインライブラリ「3D Warehouse」のモデルや「Google Earth」の地形を使って、オンラインのインタラクティブ3D環境を新たに作成することを可能にするパートナーシップの発表を予定している。考え方はシンプルだ。ゲーム開発者向けに仮想世界の設計ツールを提供するMultiverseの技術を使うことで、Googleの3Dソフトウェアツール「SketchUp」で作成された3Dモデルのほとんどが選択可能となり、Google Earthから地形がインポートできるようになる。地形のインポートは、特定の経度と緯度のデータを入力すること定義できる。
詳細は、CNETのニュースなので、リンクを辿ってもらいたいが、要するに「Google Earth」の地形データを読み込んで一気に3D仮想世界が構築できてしまうというのである。現実世界の緯度と経度さえ入力すれば「Google Earth」の持っているデータであれば全地球のどの地域でも、一気に仮想世界に「インポート」できてしまうことになる。
しかも、その構築した世界を、想像力によって改変することも可能だし、現実にはない建築物を追加していくことも可能だという。これが可能であれば、大田区を少し広げたほどの面積「しかない」Second Lifeの仮想世界を、遥かに上回る速度で、大規模な仮想世界が出現することも、可能性の範囲に入ってくる。Second Lifeではそれらを一つ一つ丹念に構築していることを考えれば、これがいかに画期的なことかわかるだろう。
当ブログでは、かつて「Second Lifeのビジネスモデル----CPUの作り出す「もう一つの地球」はハッピーか。」という記事でこう書いた。
そして、これらの土地からあがる収益のほうが、リアルの限りある土地からあがる収益を凌ぐ規模にまでなれば、現実の土地に投資するよりも、CPU上の土地に投資したほうが、経済的であるということになる。もしもそうなれば、現実の土地は価値を失い暴落するだろう。
そんな馬鹿な?
確かに、これは夢物語のようにも聞こえるが、言いたいことは、バーチャル空間の経済とリアルの経済が融合するというのは、極端に言えばこういうことなのであり、広告モデルなどという牧歌的な、草食動物的な旧ネットモデルなど、根本から崩れる「可能性もある」ビジネスモデルだということである。そしてそれは我々にとって確実に未知の領域である。
言うまでもなく、この話の前提は、全地球を越える面積の仮想世界が登場するなどということは、「夢物語」であるということにあったのだが(苦笑)、僅か数ヶ月で、この発想にリアリティを持たせる技術が登場したと言えるわけだ。事実、CNETの当該記事でも、Multiverse Networkの技術について「Googleが提供するこれらの情報を取り込むことは、これまで空想の域を出ない話であった。」としている。それが可能になるとなれば、3D仮想世界=「メタバース」の到来は、我々の想像を超えるスピードで進むかもしれないと思えてくるではないか。
本体のGoogleがメタバースに関して、何を考えているかについては、ほとんど聞えてこないのだが、噂ではアリゾナ州立大学でプロトタイプのベータテストが密かに進行中であるとも、記事では触れている。Multiverse Network社の発表したニュースに驚くのはまだ早いのかもしれない。
ほんの先の未来、我々は「Google Earth」を使って、宇宙から急降下していった地表に、沢山の人影がうごめく世界を目にするかもしれない。そして顕微鏡の中のごときその視野の下に活動しているのは、我々と寸分違わぬ、否、ほんの少しずれた仮想世界に歩くアバターたちなのだ。
そんな未来、夢の世界のイメージは、あなたの心を躍らせるだろうか?それともぞっとさせるのだろうか?いや、あるいはそうした未来であなたは淡々と生きているのかもしれない。今のインターネット世界が、ほんの少し前には想像すらできなかったように。
※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。シーネットネットワークスジャパン および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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