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景気動向とハイテク設備投資、続オンラインスーパー
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一昨日のオンラインスーパーのエントリにisologue磯崎氏から日本の「オンラインスーパー」のTrackBackを頂いた。面白かったので、MBA二年次の小売業経験者の知人に転送してみたところ、「面白い、鋭い」とシンプルなコメント。
エントリを読むとテクノロジーの話はまるで出てこない。事業モデルとオペレーションとマーケティングの話に終始する。しかし、逆に今の状況を上手く象徴しているのではないかとも同時に思える。インターネット関連技術がカバーする領域が広範になればなるほど、問題の焦点は多様になり、技術は背景の一要素として目立たなくなってゆく。結果長い分析のうち直接技術について触れたのは
マークシートの注文書をドアノブにかけておいて配達時に回収するという発注とネットの併用方式ですが、システム的にはこれをネットで代替していくのは、追加コストはほとんどかからないし、100億円以上の売上があれば、むしろコスト削減要因かと思います。
この一行のみ、ということに。他は全て隠蔽化され、偏在しているのは今の技術動向そのもののようである。
Googleやマイクロソフトのような準ハイテク企業と言える会社ではテクノロジー中心の価値観で動く場面が多いことでしょう。しかし、YahooやeBayだとどうか。両者とも一皮めくれば技術力の塊であるが、サービス基準で世の中を捉えているのではないか。
また、事業としてのポイントについて
ただし、VC投資などに向くビジネスモデルかというと、ちょっと疑問。
普通のスーパーと差別化できる、こだわった野菜を作っている農家やハム屋などは供給量も限られますので、それらの生産者との関係を築くには「札ビンタで買い漁る」というわけにはいかず、時間をかけた関係構築が必要ではないかと想像します。
大規模生協や、古典的な「オーナー型非公開会社」モデルで剰余金・利益をコツコツ留保していった会社がすでに競合として存在するわけですから、ここに後から追いつくのは、かなり、難しいのではないかと想像します。
らでぃっしゅぼーやは(SKIPも同じことをやってましたが)、最高週一回の宅配で野菜セットに卵や牛乳などを追加したものが毎週届きます。つまり、いつでも午前中注文したら午後配達してくれるというような「ASKUL型」ではない。これを「ASKUL型」にしたら競争力あるかというと、あまり無いかも知れません。
と、リアルビジネスの経験の蓄積と足腰の強さが勝負どころになっているとの指摘ですが、大手流通業を見ていても短期の技術投資では越えられない壁があり、普通にマーケティングの巧拙が問われてくる。電子化イコール競争力ではなく、技術によって広がった選択肢を如何に巧みに事業モデルに取り入れていくかが勝負どころでしょう。
とにもかくにも、コマースの資料としても、技術の進化が利用者にどういう新しい体験をもたらすのかというマーケティング論としても良いので是非。
オフショアアウトソーシングの行く末
本題。
BeyondVCのIT投資関連のエントリが続けてあった。まず、海外アウトソーシングについてThe increased cost of offshore development in India、ハイテク設備投資(IT投資)について触れたInsights from a recent CIO meeting。利上げが近づき、緩やかなインフレに経済がシフトしているマクロの動きを受けて、設備投資予算にも変化が見られるようになってきている。最近感じていた傾向についてコメントされているので、まとめて取り上げたい。
オフショアアウトソーシングは、本当に競争力の向上に役に立っているのか、という議論は度々為されている。コスト面はともかく、コールセンターの受け答えがしっかりしていると思ったらやはりインド、という話がある一方、DELLが国内にコールセンターを引き戻したなど必ずしも出て行く一方とはなっていない。
The great aspect of doing business in India is that you have lots of talent. The problem is that offshore development has become so popular that the cost of doing business has increased since wages have been bid up and since employees have many job options. In the past year, SAP and Oracle and a number of other large companies have opened up offices in India or made larger commitments to developing products offshore. The great aspect of doing business in India is that you have lots of talent. The problem is that offshore development has become so popular that the cost of doing business has increased since wages have been bid up and since employees have many job options. In the past year, SAP and Oracle and a number of other large companies have opened up offices in India or made larger commitments to developing products offshore.
ここで指摘されているのは、海外に出す事が一般化したことで出しただけで優位性に繋がる時代は終わってしまったこと、需給バランスにより賃金上昇が起きていること。前者も後者も、これまでの売りであった「安い賃金でよい技術者にアクセス出来る」という要件を崩す。
インドは経済成長目覚しく、中国元に同じく通貨の力が強まっていることからもしばらく同様の傾向を示すだろう。その際に起きるシナリオは単純に分けて二つ。
1:インド以外へのアウトソースが強まる
アジア圏で見ると有力はもちろん中国。日本企業も含めて、ソフト開発センターや合弁企業設立の動きは数年前から始まっている。インドを追うような動きになると、発注者はインドか中国かという選択肢を持ちインドの相対優位は低まる。
2:米国に還流する
こちらのシナリオはあったとしても軽い揺り戻し程度に終わることだろう。とはいえ、大事な部分を手元に戻したくなる誘惑は多少高まる。
オフショア開発全体の動きを考えるのに、良い先例となるのは80年代から90年代に米国製造業が企画とマーケティング機能を国内に残して生産をアジア各国に外出しした流れだろう。安い賃金と安定した労働力を求めて国単位で参入と撤退を繰り返してきた歴史を規模と形を変えてソフト開発も後追いするものと考えられる。コストとスキルのみで得られた仕事はより低いコストと同等のスキルに代替される。歴史は繰り返し、インドは代替されるのだろうか。
Ed Simの見立てで候補地をリストすると
I am sure that many companies will increasingly look to other locales with strong talent and less competition like Belarus, Romania, Argentina, Russia, and China. I am already seeing that happen.
東欧諸国がずらりと並ぶ。教育の質と賃金のバランスを考慮すると、ロシアもそうだが東欧各国は確かに有力な候補地と言える。日本の自動車会社も進出の動きを見せるなご、製造業ともども活発な動きが予想される。その先に待っているのは、ユーロ経済圏の拡大と通貨の軸が米国中心からややシフトした世界だろう。日本円は置いていかれてしまっている。
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