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Googleが「東京研究開発センター」を設立

2004/04/21 01:58
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inoue

1998年からポータル会社のエンジニアリングのトップとして業界を見続けてきた井上俊一さんが、サーチエンジンの本質について考え、業界を取り巻く状況について独自のコメントを行います(このブログの更新は2004年5月31日で終了しました)。
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昨日行われたの Search Engine Strategies Conference & Expo 2004 に行ってきたが、そこでGoogleのウェイン・ロージング氏は、「東京に研究開発センターを設立する」と発表した。

目的はあくまでも日本語での検索の質を向上させることだということ。既に採用活動を始めているということも言っていた。ただ、誰がチームのリーダーになるか、何人の組織にするのかといったことについては決まっていないようだ。

検索の質を向上させるという目的からすると以下のような人々が該当するのではないだろうか。

  • 情報工学、特にInformation Retrieval, Artifitial Intelligenceなどを専攻している博士課程の大学院生あるいはポストドクター。
  • 形態素解析、仮名漢字変換などの基盤となる研究開発を企業で行っている人。
  • USのエンジニア、Project Managerとコミュニケーションが必要なため英語が堪能な人。
  • ウェブに興味があり面白そうなものは自分で作ってしまう人。
  • 開発に必要なスキル(UNIX, HTTP, Java, XMLなど)を有する人。

なんだかJob Descriptionみたいになってしまったが、これは若い人にはチャンスではないだろうか。今まで日本は「セールスオフィス」を貫いていたのだから、Googleに取っても大きな方針の転換になる。

ただあくまでもエンジニアリングを日本に置くということで、日本にProject Managerを置くということは無いようだ。ということは日本で働くエンジニアはUSのPMともやり取りしないといけなくなるだろう。

私の経験から言って、日本にある外資系企業で成功するためにはある程度日本に裁量権が必要だと思う。これは言語の壁、文化の違い、マーケットの違いなどが本国に伝わりにくいため、温度差が埋められないからだ。海外で開発を行っている場合、温度差を埋めている時間や労力はかなりのものになり、出来上がったサービスは必ずしも日本にとって良いものにはならない。

もちろん、製品やサービスの性格にもよる。検索というのは各国ばらばらに行うには効率が悪すぎる。そういう意味では日本にエンジニアはいるけれど、USで一元管理している状態は良いかもしれない。

また、Amazonは全ての開発をUSで行っているが日本でも非常に良いサービスを提供している例だろう。日本子会社にはもちろんフラストレーションなどがあるだろうが(温度差は非常にフラストレーションになる)、それでもユーザーから取ってみれば良いサービスを提供している限りその組織は機能していると言えるだろう。

私としてはこれを手始めにGoogleが日本独自のエンジニアリング組織を作り、日本発のサービスを提供してくれれば面白いと思う。逆に言うとそのような動きをしておかないと、日本ではYahooに永遠に追いつかないという焦りもあるのだと思う。

(関連記事) 「より質の高い検索結果をめざす」:Google、東京研究開発センターの設置を発表, CNET Japan, 2004/4/20

ちなみに今日の基調講演では私も質問をしたので、何人かの人から「ブログ読んでますよ」と声をかけれらて少しうれしかった:)

-inoue

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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