長いことパソコンと付き合ってきた筆者は、時折パソコンの購入相談を受けることがある。
用途を聞くと仕事用が圧倒的に多いため、個人的な好みもあって、ThinkPadの中古をソフマップで購入するよう薦めてきた。
理由はThinkPadの中古は5〜10万円というリーズナブルな値段で、ボディは堅牢そのもの(というか無骨の極み)、キータッチが素晴らしく、 目障りなだけの余分なソフトは搭載しておらず、一貫して基本性能を追求してきた剛直な設計思想が感じられるからである。(ただし、IBMからレノボに事業売却後、果たして今後それが維持されていくかどうかは保証の限りではないが)
しかし、どうやらこれからは強敵が現れそうだ。
既に発表されたように、HPは来月6万円というミニノートPCとしては破格値の製品をリリースする。画面とキーボードがやや小さいことを除けば、フルスペックのノートパソコンだし、前評判は上々のようなので、夏のボーナス商戦の「台風の目」になりそうな雲行きだ。
ところで、HPはコンパックを2002年に買収したが、それからさらに遡ること約10年前、コンパックが日本上陸に際して、巻き起こしたパソコンの価格破壊は「コンパックショック」と呼ばれ、その後の日本のパソコン市場を激変させたことで知られる。
目下の筆者の興味は、歴史が繰り返すかだ。
即ち、今回のHPのミニノートパソコンによる価格破壊が、果たしてコンパックショックの再来になるかどうかだが、その可能性はかなり高いと観ている。
特に影響甚大なのは、必要以上にハイスペックのマシンに有りったけのソフトをプリインストールして、高値で売りつけてきた国産メーカーか。今後相当数の国産メーカーは製品ラインナップのみならず、パソコンビジネスそのものの見直しを迫られる事になりそうだ。
ここまで来るのに思いのほか長かったが、パソコンメーカーにとってひとつの時代は終わろうとしているようだ。
折しも、ビル・ゲーツはあと1ヶ月でマイクロソフトから去ろうとしている。
何というタイミングの妙なのであろうか。
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