Slashdotで気になる記事を見つけたので紹介しておきたい。
台湾の委託製造業者であるHon Hai Precision Industry Co Ltd(Apple, Cisco, Dell, Nokia, Sonyなどの製品を受託製造)がアップル社から来春に1200万台のiPhoneの製造委託契約を獲得したらしいという未確認情報を伝えている。
Slashdotが引用しているのは、イノベーション情報及び革新的な企業の動向などをカバーしているRED HERRING(Belmont, California)のトップ記事だが、同様な内容はForbesでもthe Commercial Timesが業界関係者の話として伝えているから、今後いろいろな憶測記事が飛び交いそうである。
もし、この話が単なるうわさ話でなく実際に進行しているとしたなら、先日のソフトバンクの「予想外騒動」などとは比較にならないほどのインパクトのある話題である。
以下はあくまでも筆者の想像(あるいは妄想)の範囲内だが、起こりうる状況として考えられるのは
・どこかの新規参入会社が無料の携帯電話サービスを仕掛けてくる可能性がある。ひょっとするとそれはGoogleかもしれない。というのも、つい先日Coogle CEOのエリック・シュミットが携帯電話は無料になるべきだという内容の発言をしていたロイターの記事を見つけたのが、妙に引っかかったからである。エリック・シュミットはGoogleがそうした事業に乗り出す可能性を否定しているようだが、買収したYouTubeのコンテンツをベースにスポンサー付きの無料携帯電話サービスを始めれば、これに相乗りするコンテンツホルダーは結構出てくるはずだ。
・一方噂の当事者であるAppleはiTunesストアに月額サービスを開始し、このiPhoneにこのサービスを搭載するかもしれない。これはマイクロソフトのZuneへのこの上ない強烈なカウンターパンチになりうる。
ということは先日大騒ぎした GooTube ( Google + YouTube )にさらにAppleが加わるということを意味する。 すでに今年の8月にAppleの取締役会(Board)メンバーにGoogleのCEOエリック・シュミットが加わるなど両社は強力関係を強めつつあり、その可能性は十分すぎるほどある。
今日に至るまでの両社の軌跡を辿ってみると、AppleとGoogleの組み合わせはさほど意外で唐突な感じはせず、むしろ「論理的な帰結点」とさえ考えられなくもないからである。
実際に、両社は様々な点で相似性と相補性を持ったイノベーション企業である。
例えば、
(1)少数精鋭主義で、イノベーションで世界を変えるという、強烈な意志を持った創業者がリードしている。
(2)シリコンバレー発のベンチャー企業のDNAを最も色濃く継承している。
(3)Google CEOのエリック・シュミットの経歴もAppleと交差している面がある。
エリック・シュミットはゼロックスパロアルト研究所で研究員をしていたことがあるが、Appleのマッキントッシュの原型はここで生まれた。またシュミットはサンマイクロシステムズでCTOだったが、この会社の共同創業者のスコット・マクネリーはスティーブ・ジョブスと大の親友でAppleの取締役会のメンバーだったこともある。
(4)両社の共通の敵はマイクロソフトで、ビジネスが依存しているハードのOSはWindowsではなく、UNIXベース(グーグルの場合はLinux)。
スティーブ・ジョブスの場合はマイクロソフトとの確執はあまりにも有名だが、エリック・シュミットもGoogleの前はノベルのCEOをしており、この会社はマイクロソフトのWindowsNTにより、稼ぎ頭だったネットワークOS「NetWare」が急速にシェアを奪われ、止むなく「NetWare」からディレクトリサービスに経営資源を集中し、窮地を脱した経験がある。「マイクロソフト憎し」という共通のセンチメントは根深い。
*ただし、その後情勢が変わり、最近ノベルはLinux関連の技術開発でマイクロソフトと手を組むに至った(関連記事はこちら)。
(5)コンスーマーオリエンテッドであるが、基本姿勢として小賢しい「マーケティング」でユーザーに媚びるような商品やサービスに関してはほとんど興味を示さない。
(6)商品やサービスはシンプルなコンセプトで使い易さを追求している。(AppleのiPod、Googleのシンプルな検索サイトはその象徴ともいえる)
(7)ネットバブルの影響をもろともせずに、Appleは音楽配信(映像も)、Googleはデジタル情報全般で、コンテンツの流通革命を起こしつつある。
(8)マックのウェブ・ブラウザ(Safari)には昔からGoogle検索ツールバーがプリインストールされていた。
(9)既得権へのチャレンジでビジネスをダイナミックに展開しようとしている。
両社とも常に訴訟のターゲットとされるが、それをものともせずに受けて立ち、戦う事を恐れない。
というわけで話が大きくなってしまったが、Googleだけでなく、今後のAppleの動向からも目が離せなくなったことだけは確かである。
※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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