最終更新時刻:2010年2月10日(水) 13時27分
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そうだ、とにかくアウトソーシングなんだ・・・?

公開日時:
2007/11/22 17:40
著者:
テラウチ

 システムの運用が下流か上流かという話がありましたが、その話を読みながらシステム運用の外注化のことを考えていました。
 TVのドキュメントものやニュースでアウトソーシングを賛美する内容を見かけます。「とにかくアウトソーシングしたら良いんだ・・・」と呆れた経営者の方も見受けられます。
 大切なのは現場(情報システムの運用)の実態をはっきり理解しないまま、アウトソーシングへ傾倒していくのは非常に危険だということです。よくあるパターンとして、アウトソーシング=コスト削減、会社のスリム化・・・とおいしい話ばかりを受け止め、アウトソーシングが抱える問題を意識しないまま経営者が指示を出しているという例です。
 アウトソーシングは、企業のコスト削減や専門性を確保しながら、資源の集中化を図って競争力を強くすることです。簡単に「社内の仕事を安い外注に出したら良い」だけの話ではありません。まず、アウトソーシングの目的を達成するために 問題点を明確化し理解した上で効果を期待することを期待して欲しいと思います。

 問題点を挙げてみます。
 1)セキュリティが弱くなる
 このBlogでもメインテーマに考えていることなので、やはりセキュリティに関しては外すことはできません。情報漏えいの事件の多くが外注先からの情報漏えいです。この事は「アウトソーサーを信用する」の一言で片付けられることが多いのですが、内部統制上も個人情報保護法上もISMSも全てアウトソーサーの管理責任が発注元にあることが明確にされていることを忘れていないでしょうか?。外注社員の行動は監視できないけど、責任はあるという極めて管理の難しい状況にあることを覚えておいてください。

 2)業務に関する管理権限がなくなる
 セキュリティともダブりますが、外注先の管理責任はあっても管理権限はありません。社員であれば勤務態度や業務の遂行方法を指示することもできますが外注先の社員にはできません。もっと言いますと、社員は「会社のことを思って行動」することを期待できますが、アウトソーサーには「契約を守っての行動」しか期待できないのです。

 3)情報技術の喪失
 笑えない話で、情報部門を外注化し社員を退職させたら、その社員が外注先から派遣されてきた。それも社員のときより高いコストと低いモラルで・・・というのがあります。想像に容易い話でもありますし、実際に似た現実を見たことがあります。大きな間違いは、情報部門を外注化したら、社内にITに関するノウハウはなくなるということです。システムを使っているユーザーは便利さになれてしまい、その運用にノウハウや知識が必要なことを忘れてしまうということです。

 4)サービスの質の低下・業務への影響
 ITに関するサービスの質が低下することは間違いないということです。2でも述べましたがアウトソーサーは「会社のことを思っての行動」はしません。ですから当然ITユーザーへのサービスはレベルダウンです。特に情報部門に頼り切っていたユーザーの業務は(最悪の場合は停止します。良くても)遅延が出ます。停止しても遅延が出てもアウトソーサーは契約の時間がきたら帰ります。

 このように、考えの無いアウトソーシングは業務への影響が非常に大きいということです。
 システムの運用部門でお金を湯水のように使ってるところは、今は無いと思います。それなりに「抑えられたコストと人員」でシステムが停止する事無く安定稼動しているということは、運用部隊のノウハウが生きているということなのです。そのノウハウを活かした上でアウトソーサーを上手く活用し、情報システム部門の本来の「情報戦略」に」取り組むべく、がんばってもらえればと思います。

 私はアウトソーシング推進派です。言いたいのは、むやみにアウトソーシングを考えるのが駄目って話です。ちなみに、アウトソーサーとしてメシを食ってます。仕事ください・・・・(これって、自爆?)

 

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。

このエントリーへのコメント

2

 きむこうさん、ありがとうございます。

 きむこうさんのおっしゃる様な話は、残念ながら多く聞きます。

 昔、「とにかくコンピュータ入れればどうにかなる」的な導入が多かったときにも、システムを組みに行ったら業務改善させられたってのがありましたね。同じ感じなんでしょうね。

  テラウチ on 2007/11/26

1

 でもまあ発注する側にしても

 アウトソーシング系の企業に
業務のボトルネック分析=>改善
まで求められているので
発注する側が
「お金出してやっているんだからありがたく思え」
というのは話が違う気がする・・。

 その時点では見積もりの金額は確定しているので
動かせないのが癌だよな。

 業務分析した上で発注するほうが発注するなら
「作業ベースだけでXXね」
でも話はわかるのですけれど
「業務楽にしたいから楽に出来るようにできるシステム
XXの価格で頼むよ」 
はどうも違う気がする。

 そこが日本的な曖昧さで
よく中国人の協力会社さん等を使ったとき
「何で作り直さなければいけないんですか。
 最初から言われていません」
ともめる箇所なんですよね。<苦笑

  きむこう on 2007/11/22

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