様々なニュースを読むと、NTTのNGNの網を使ってIPマルチキャストを使った地上波デジタル放送の再送信を行うことを考えているようですし、世界的にもNGNの有力なアプリケーションのひとつとしてIPTVがあがっているようです。IPTVというと、日本では地上波デジタル放送の再送信の話が良く聞こえてきますが、よくよく調べてみると再送信するための地上波デジタル放送のコンテンツは、なんと電波で受信しなければいけないみたいです。要するにアンテナを立てて、受信してから映像をIPマルチキャストで配信しないといけないようです。放送局から送信される元のMPEG2-TS(?)のコンテンツをRTPでエンカプセレーションしてIPマルチキャストで配信するか、一度、デコードし、H.264で再エンコードしたものをRTPエンカプセレーションして送信すると思っていたので、ちょっと裏切られた気分です。まあ、単に無知だっただけですが・・・
元のコンテンツではなく電波で受信したものを送信すると何が問題かというと、一番の問題は画質でしょうか。エンコーダの性能にもよると思いますが、恐らく、画質は悪くなると思います。あと、電波で受信したものをデコードして、さらに再エンコードするとなると、遅延の問題もありそうです。2011年7月には、アナログ放送が停波しますが、日本国内のすべての地域で地上波デジタル放送を電波で受けることが出来ないので、IP再送信でカバーしようといっているにも関わらず、今のままだとIP再送信しか受けられない地域は、本来の映像と比べて悪い条件でテレビを見なければいけなくなってしまいます。IP再送信しか受けられない地域では、せっかく、フルHDのテレビを購入しても、その性能を生かすことはできません。2011年の7月に停波するときになって、いきなり、「あなたの住んでいる地域は、地上波デジタル放送は綺麗には映りません」と言われても困ってしまうのですが、日本政府(総務省?)や放送局はそうなったときちゃんと責任とってくれるのでしょうかねぇ?
利用者の立場からすると、正直困ります。最新鋭のフルHDのテレビを高いお金を払って購入したのに、あなたの地域では電波が上手く受けられないので、IP再送信で受信してください。でも、電波で受信するよりは汚いですじゃ。これって、元のコンテンツではなく電波で受信したものを再送信すると決めたことにかなり依存していることに起因している問題なので、それをやめれば済む話だと思うのですが・・・
あと、放送コンテンツの著作権云々の話を良く聞きますが、電波による放送のためのコンテンツではなく、IPTVのためのコンテンツを本格的に作る制作会社があれば結構解決する問題のような気がするのですが、それじゃダメなのでしょうか?あと、IPTVを前提としたアイドル事務所を作るとか。業界の詳しい話は良くわかりませんが、要するにIPTV用のコンテンツ作成者やコンテンツへの出演者にちゃんとお金を払える仕組みが無いのが問題で、それがあれば放送だろうがIPマルチキャストだろうが実はあんまり関係ないんですよね?今回の「あるある大事典」(でしたっけ?)の件でもわかったとおり、放送局は単にコンテンツを流している以上のことは何もやっていないわけですし、それが、電波からIPマルチキャストになったところで何が違うのでしょう?前に書いた通り、電波を受けられない地域の人たちは綺麗な画像が見られないという不利益を被る訳ですし、アナログ放送をやめると国が決めた以上は、国民が不利益を被らないように法律を変更するのは国の義務のような気がしますがどうなのでしょうね?
通信の世界がオープンじゃないと言われますが、放送の世界はもっとオープンじゃないように思えます。コンテンツを提供できる手段としてIPネットワークなどが使えるようになってきている以上、そろそろ法律の方を変えないと思うのですがどうなのでしょうね?IPTVの技術的な仕様や検証は世界的にも検討されているようですし、NGNのリリース2のメインもIPTVのようです。そんな状況の中で著作権やIP再送信の条件が今の状況だと、日本は世界から取り残されそうなのでよ?く(再)検討して欲しいと思う今日この頃です。
※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。シーネットネットワークスジャパン および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
cafe noir on 2007/02/20
cafe noirさん、ご回答をありがとうございます。
すると、NGNが普及するための最大の課題は「ユーザーにNGNを選ばせる仕組み」ですね。
定額制に慣れたユーザーは、速度が劣っていても、従来のインターネットを選び続け、従量制のNGNを「非常時用」にしか使わないかもしれません。そうなると、莫大な費用を投じたNGNは、収益を生まない死蔵インフラに…。
ISPがインターネットを従量制にしようとしても、おそらく無理でしょう。従量制にしたISPからは客が逃げ、定額制のISPに移行するからです。
結局、ほとんどのユーザーは、ISPとバックボーンキャリアには「生かさず殺さず」程度の対価しか支払いたくないのですから。
門外漢 on 2007/02/19
門外漢さん、コメントどうもありがとうございます。あくまで予想ということで。
通信量に応じて収入を得られる仕組みを欲しがっているのは、NGNをやる通信キャリアだけではなく、実はインターネットのISPもそうなんです。P2P系のトラフィックがあまりにも多く、多くのISPが悲鳴を上げているそうです。ISPによってはP2Pトラフィックに帯域制限をかけています。
というわけで、通信量に応じて料金が変わるという意味では、NGNだけではなくインターネットのISPも今後導入する可能性はあります。
次に、地上波デジタル放送のIP再送信についてですが、恐らく定額になるでしょう。IPマルチキャストで使用する帯域は視聴するしないに関わらずエンドルータまで確保され、パケットも放送中は常に流れると思われます。
IP電話やIPビデオ電話などQoS保証を必要とするユニキャスト通信は従量課金になるでしょうね。NTTのトライアルで料金が出ていますし(http://www.ntt-east.co.jp/ngn-trial/trcost/rate.html)。
VoDも4th MediaやオンデマンドTVのようにNTTグループのサービスはほぼ今の料金体系のままでいくような気がします。ただ、HDとSDで料金が変わるでしょうね。
ちなみに、NGNはベストエフォートでも通
cafe noir on 2007/02/19
詳しい方、教えてください。
NGNの目的は交換機電話網ふたたびであり、通信量に応じて収入を得られる仕組みを構築することであると、どこかの記事で読んだ記憶があります。
つまり、エンドユーザーの通信料金に定額制はありえず、従量料金制になります。そんなNGNで地上波デジタル放送の再送信を視聴する人が、実際にいるのでしょうか?分あたりン円の通信料金がかかるのに。
しかも、NGNはインターネットよりもシステム構築が大掛かりになる仕組みですから、通信料金も高くならざるをえないと聞いています。
門外漢 on 2007/02/18
cafe noirさん、ご丁寧な返事をありがとうございました! なるほど、なかなかキビシイようですね。難視聴区域をフォローだけなら、それほど人口もいないでしょうから(数千人?)大丈夫でしょうが、今のテレビができることをそのままネットで、、というものの難しさがわかりました。
ま、必ず10〜100万人が同時に見られ得なければいけない! という番組ばかりではないと思うので、できる範囲でのメリット、というのを考えていかないといけないですね。
でもNGNなら可能かも?! という話し、技術的には面白そうですね。では!
やな電気 on 2007/02/14
やな電気さん、コメントどうもありがとうございます。
最近、TVバンクが、オーバレイマルチキャスト(IPマルチキャストではないです)を使って同時視聴者数約49000人と発表していますね(http://www.tv-bank.com/jp/20070209.html)。
以下、個人的な直感だけですが。
まず、NTTのNGNを前提で考えると「IPマルチキャストが使える」「QoS保証ができる」「すべてNTT内部の網の話なのでトポロジ等を予め把握できる」ということで、コストを抜きにすれば100万人へHD画像を配信できる可能性が結構高いとみています。ただし、その恩恵を受けられるのはNGN版Bフレッツに加入した人だけですね。
本題である「現在のインターネット網を使って」という前提だと100万人はできないと言っても良いかと思います。網のルータ/スイッチがIPマルチキャスト対応ではないというのもありますが、対応していたとしてもQoS保証がないのでマルチキャストツリーの途中でパケットロスが発生すると、その先はパケットがロスしたままになってしまいます。まあ、ある程度まではFEC(Forward Error Correction)などの技術でカバーできるかと思いますが、それでも難しいと思います。
cafe noir on 2007/02/14
インターネットで「放送番組」を流す、という方法論は、昔からいろいろな意見がありますが、権利問題とかはヌキにして、純粋に技術的にお聞きしたいのですが、「現在のインターネット網を使って、同時視聴100万人とかって可能なのでしょうか?」。
ちなみに100万人といったのは、視聴率1%のことです。視聴率1%って言うと、NHK教育の深夜の語学番組ぐらいでしょうか(ごめんなさい、このへんはよくわからない)。かりに0.1%でも(およそ)10万人です。
IPによる同時視聴については、ずいぶん調べてみたのですが、同時1〜2万人ぐらいまでしか記憶にありません。実際はどうなのでしょう? もしご存知なら教えてください。
やな電気 on 2007/02/13
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門外漢さんの言われる通り、「ユーザにNGNを選ばせる仕組み」が課題でしょうね。現行のインターネットと比較して特にメリットもないのに現在のインターネットへ支払っている料金に対して明らかに高いようだとユーザはNGNを選ばないでしょうから。
個人的には、NTTコムによって追加発表されたサービス(http://www.ntt.com/release/2007NEWS/0002/0214.html)の中で1つ興味があるものがあります。それは、ひかり認証サービスです。仕組みの詳細はわかりませんが、PKIを使ったシングルサインオンを実現しようとしているように見えます。
例えば、明らかに国内からしかアクセスしない銀行口座等が不必要に世界中からアクセスできてしまう状況を多少改善できるなら、これもありかなと思っています。
まあ、セキュリティが脅かされるリスクがどのくらい下がるのかちゃんと検討しないと判りませんが・・・