前回「業務屋でも正確に考える為にはシステム屋的にならざるを得ない」という事を書きました。 システムの開発に関して この前TVを見ていた時にイギリスの大学教授が作っている全く新しいモンタージュ写真合成システムの紹介があったので これを題材に革新的なシステム開発について考えてみたいと思います。
みなさんもご存知と思いますが モンタージュ写真とは 犯罪の目撃者が犯人の顔の特徴を言葉で表現しながら 専門家が顔のイメージを作り上げるもので 従来のシステムは 何通りかの顔の輪郭・目・鼻などの部品をPC内に準備しておき 専門家が目撃者の描写を元に こんな感じですか? エエ 眉がもう少しゲジゲジ じゃあこうかな? と やりながら顔を合成していくものでした。
このシステムでも手書きよりは短時間に顔のイメージが作れるのですが 教授が作っている新しい方式のものは 最初に8通りぐらいの顔が画面上に表示され そこから 最も似た顔を選ぶと その顔を元に また8通りぐらいのバラエティが作りだされ そこからまた選ぶ という事を繰り返していくというもので 目撃者が犯人の顔を言葉に翻訳する必要がない 常に顔の全体印象が確かめられる 目撃者の表現に合わせて顔を合成する専門家が不要という事で モンタージュを作る時間を現在のシステムのさらに数分の1に削減できるそうです。
実際にこのしくみが実用になるかは不明ですが ここで注意すべきことは モンタージュ作成システムを開発する際に 従来手書きでモンタージュを作っていた専門家にどれだけインタビューしてみても こういう革新的な方式の提案は出てこない という点だと思います。 それに こういうしくみが出来てしまえば 自分達のモンタージュを作る特殊技能が不要になるという事ですから 専門家としてこういう技術の採用に対する抵抗も大きいと思います。
業務のシステム化に際しては ユーザの意見を良く聞いてそれを反映するという事が言われますが この方法ではたとえうまく行っても普通のユーザが想像できる平凡なシステムができるだけです。
革新的なもの みんなが あっと驚くしくみを作ろうとしたら 一通りユーザの意見を聞いた後で 一端それを忘れ でいったい何が最終成果物(この場合モンタージュ)を得る為の最良の方法なのか? ユーザが言っている業務は最終成果物を得る為に絶対必要な事なのか? という事から疑って 最終成果物を得る為の最短で最も簡便な方法を情報システムの枠を超えて考える必要があると思います。
そういうシステムは たぶん最初に見たときにユーザが当惑する様なしくみ ユーザが導入にしりごみする様なしくみ ユーザが使い始めて半年とか1年ぐらいたってから なぜシステムがこういうふうに設計されているのか納得できて 好きになってもらえる様なしくみ だと思います。
どうしたらこういう革新的なしくみを発想できるかって? ウーン 良い質問だと思うのですが それが解ればだれも苦労しないですよね・・・ でも平凡なシステム開発で満足している限りは絶対ダメな感じはします
PS
現在のグループウェアがどうもしっくりこないという事が契機となって「頼む事」を中心にした「連鎖頼み事システム」というアイデアがわきました。 ユーザが当惑するかって? ウーン よりしっかり仕事を計画&管理されるという点では迷惑?かもしれませんが プロジェクトマネージメントやコラボレーションに興味のある方はこちらの方も読んでみてください。
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