前回の投稿で読み手の本能を満たす為には「相手への要求を書く」という事をお話しました。 しかし要求しか書いてないメールは 以下の様に困りものです。
例 製品Aの開発を優先しましょう
この例では確かに要求はハッキリしていますが これを受け取った相手はAを優先的に開発する事で どういうメリットがあるのかという事が書いてないので この提案を採用すべきか否かの判断が困難です。 要求は相手に請けてもらう為に書くわけですから「要求を書く」という事は 要求事項と同時に相手が「要求を受託した方が良いと判断できる情報」も書く必要があるという事になります。
ここで 「提案を採用すべきか否か判断する為の情報」とは 「要求を実行した場合の成果」 又は 「要求を実行しない場合の損失」 という事であり その端的な例として チョットぶっそうで申し訳ないのですが以下を取り上げてみました。
例 金を出せ さもないと命はないぞ
このフレーズは銀行強盗が使う常套句であり だれもがその要求(金) と要求を拒否した場合の損失(命)をすぐに理解できるメッセージ構成になっています。 このメッセージの構成は 先回の投稿で例に挙げた エサを食べている犬に近づくと「ウウー」と威嚇を受ける場面でも犬が以下の様に心得て実行しています。
要求 近づくな
損失 牙を見せて さもないとこの牙で ガブリとやらせて頂きます 痛いわヨーー
犬が牙を見せてうなるのは 犬の要求を拒否した場合の損失をよりリアルに相手にわからせる為の犬の情報提示行為だと思います。 強盗とか犬が吼える場面だけではなく「要求と要求を請けない場合の損失」という構成は 以下の様に実際の仕事の場面でも使われます。
要求 もう一度販売キャンペーンを打ちましょう
損失 そうしないと 今月の売り上げ目標が未達になりそうです
ここで この要求が相手に受け入れてもらう為には キャンペーン費用<売り上げ達成した場合の利益増大分 という関係が成立している必要があります。 以上 前回と今回のメールに関する考察をまとめると 以下の様になります。
この3つが 成立しているメールというのは 「投資した以上に利益が上がる何らかの実行可能な事の提案書」 か又は 金を出せさもないと命はないぞ の様に 「大損(命)の代わりに小損(金)で済ませる」 という提案になるので メールを送った人に常に喜んで(orシブシブ?)請けてもらえるメールという事になります。
フーン何か回りくどく書いてあるけれど これって あたり前の事を小難しく言っているだけじゃないの? という声が出そうなのですが これは以下の様に進めた推論の結果であり 意識的に冗長な説明したわけではなにのですが 結論は確かに 当たり前 と思われる事になってしましました。
せっかく動物の時代まで遡ってビジネスメッセージの本質を段階を追って考察したにも関わらず 結論が「読者を満足させるメールの書き方=儲け話を書く」では そんな当たり前じゃん と言われてもしかたがなにのですが 動物の鳴き声情報も現在のビジネスメッセージもよく見れば以下の様に大差のない事を伝えているので 動物まで遡って考えればこういう結論(ビジネスメッセージ=「儲け話」)に なってしまいます。
ビジネス上のメッセージ=儲け話 というのでは身も蓋もないのですが 結局これはメールの書き方を悩む前に 何を要求するか? その要求は実行できる程度に具体的か? 実行費用<実行した場合の報酬 という関係を満たしているか? という事 つまり表現より中身であり 具体性のある儲け話を創造する事に頭を使った方が 解るメール(=請けてもらえる要求)になる早道だという事だと思います。
PS
「仕事上のメール=要求するメール」 という事が契機となって要求する事(頼み事)を中心にしたグループウェア「連鎖頼み事システム」のアイデアへと繋っているので プロジェクトマネージメントやコラボレーションに興味のある方はこちらの方も読んでみてください。
※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。シーネットネットワークスジャパン および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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