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「アップルの成功の秘訣は『怖いもの知らず』なところ」という意見

2006/09/07 21:15
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 「Theocacao」とブログで面白いエッセイを見つけたので、ちょっと紹介してみたい。

 「Apple's Secret Ingredient」というタイトルのこのエントリのなかで、著者のScott Stevensonという人物は、Appleがここ数年めざましい結果を残してきた理由について考察している。いろいろな事柄が「まるで魔法でも使ったかのようにうまくかみ合った("...things just seem to magically click together at the right places.")」と思えるAppleの動きから、何らかの公式や戦略的教訓を引き出そうとした著者は、しかしそのたびにとん挫してしまった。そして「何か大きな概念的飛躍がかけている("There was some major conceptual leap missing.")」と感じたという。

 ところがある日、Steve Jobsがスタンフォード大学の卒業式で行ったスピーチを聞いていた著者の頭のなかに、ある考えがひらめいた。それは「直感("intuition")」に関するものだった。

 Appleの成功例--一般ユーザー向けOSである「Mac OS X」のベースにUNIXを採用したことも、後発の製品として世に出されたiTunesやiPodにしても、Intelプロセッサへの切り替えにしても、直営小売店を始めたことも、いずれも初めから成功が約束されていた類のものではなかった。むしろ、まわりの当初の反応は「半信半疑」といえるものだった。

 それでも、Appleは実際に大きな成功を収めた。他社がもたつくなかで全速で前に進んできている。「その秘密は何なのか?」。著者はそう問いかけた上で、「成功の鍵は、簡単に言うと『怖れを知らないこと』だ(" I think the key is, simply, fearlessness.")」との考えを示している。つまり、確実に成功が保証されていると万人が思うものではなくても、「これは正しい」と自分たちが感じたことをやってしまえる、そんな「怖いもの知らず」なところがほかの(特に)大企業には真似のできないところだ、というわけだ。

 この良い意味での「怖いもの知らず」な面を持つ別の例として、著者はGoogleを挙げている。たしかに、Gmailの1GBというストレージ容量は常人の度肝を抜くものだったし、Google Earthにしても最初はそこにどんな狙いが隠されているのかは簡単にはわからなかった(おそらく、いまだに一部しか明らかになっていないのではないか)。それだけ、多くの人から誤解を受けたり、「何を考えているんだ?」「本当にうまくいくのか?」といった反応を呼び起こすようなブレークスルーは、組織が大きくなればなるほど出てきにくくなるのが世の常ではないか?(MySpaceもYouTubeも鳴り物入りで始まったサービスではないことを思いだそう)。

 なお、このエッセイにはいくつかのコメントが寄せられ、そのうちの一部に対しては、著者が次のエントリのなかで答えている。そのなかでも特に興味深いのは、「『怖いもの知らず』や『直感』といったファジーな考えは、(設計や製造等についての)計画がきちんと実行され結果が出せなければ、何の価値もない("Fearlessness", "intuition" are fuzzy concepts that are worthless unless well executed and delivered...")」というコメントに対して、著者が自らの経験を元に「メカニカルなエンジニアリングのプロセス(をきちんとやること)も確かに重要だが、それがAppleにとって決定的な差別化要因になっているとは思わない。一方、『怖いもの知らず』や『直感』といったものは、ファジーで捉えにくいからこそ、その分他社が真似しにくいものだ」という指摘・・・そういう手続きやルールに落とし込めない部分にあえて名前を付けるとすれば、やはり「(企業)文化」となるのだろうか。

坂和敏(編集部)

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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