最終更新時刻:2009年1月9日(金) 12時07分

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コンサルとアプリ開発者、給与格差250万円の実態とは?

公開日時:
2007/12/12 00:15
著者:
吉澤準特

先月末に発売された日経コンピュータに、「3万人調査で分かったITエンジニアの実態」という記事が掲載されています。

そこには、日経BP社が3万1334人の調査データを元にして出した意外な現実が映し出されていました。回答グループは、コンサルタント、プロジェクトマネジャー、ITアーキテクト、ITスペシャリスト、アプリスペシャリスト、ソフトウェア開発者に分かれており、それぞれの集計結果をまとめた結果、各回答グループごとに熟練レベルのスキルを有する人々の給与は次のようになることが分かっています。

  • コンサルタント     919万円
  • プロジェクトマネジャー 888万円
  • ITアーキテクト     860万円
  • ITスペシャリスト    697万円
  • アプリスペシャリスト  659万円
  • アプリ開発者      658万円
  • オペレーター      572万円 

オペレーターが冷遇されていることは以前の「システム運用はIT業界の最下層扱いで良いのか?」で述べた通りで、今回もその通りの給与順位になっていました。

むしろ今回の調査で注目すべきは「アプリスペシャリスト/開発者」の低賃金である点です。@ITにも「技術職と一般事務職の給与を比べてみると」という記事で、なるほどと想起させる事実が記述されています。

ちょっと引用してみましょう。

『日経コラムのソースは、平成14年度の「科学技術の振興に関する年次報告」(年次報告)のようだ。年次報告は人事院の「職種別民間給与実態調査(平成13年度)」を基に、日経コラムが引用した研究職だけではなく、技術職の日米の給与格差も掲載している。
米国の技術者の平均賃金は一般事務職と比べて約1.65倍。対して、日本では約1.11倍という。研究職ほどではないにしても、正当に評価されているのかというと疑問に思う人は多いだろう。』

海外と比べても明らかに冷遇されている国内エンジニア達。そんな状況でもエンジニア達が仕事を続ける理由は何なのか?日経コンピュータの調査発表では、プロジェクト内容と環境が最大要因であるという結論に至っています。

具体的には、「黒字プロジェクトや納期に無理がないプロジェクトに従事している」「スキルアップに繋がるような業務に携わっている」人たちは、給与や職種に関係なく、総じてやりがいを多く感じているという傾向が判明したとのこと。

※比率のデータ等は日経コンピュータ記事をご覧下さい。
  後日ITpro上でも情報を公開するそうです。

 

皆さんはここまでの情報を読んでどのように感じましたか?

私は少々意外な感想を持っています。それは、想像以上にスキルアップにつながる仕事に興味を持つ人が多かったことです。

これまでに色々なエンジニアと話をしてきて感じていたのが、上昇志向を持つエンジニア、特にアプリケーション開発者が数の少なさでした。それこそ全体の90%以上はそういった人材が占めているようなことを周囲の感覚から計りとっていたわけですが、実際には、能動的にしろ受動的にしろ、スキルアップすることに成功した人たちは成長する喜びを覚え、どんどんポジティブな成長スパイラルに身を置くことができるようになっていたということです。

こうなると、人は金銭面での満足よりも能力面での満足を求めるようになり、アプリ開発者やアプリスペシャリストのようなグループでも、スキルフルな人材の雇用維持に繋がりますね。

先に紹介した@ITの記事には、日本企業はゼネラリスト志向が強く、専門職の人間を正しく評価して活躍の舞台を用意できていないため、技術者の頭脳流出が起こっているという意見が紹介されていました。

今回の調査結果を踏まえて言うなら、「専門職の人間を正しく評価してスキル向上の機会を与える」ことができれば、技術者(ITエンジニア)の頭脳流出に歯止めをかけることができるのです。

 

私が考える「スキル向上」は、自分で考えて行動を起こすことを最も重要な要素だと位置づけています。

言われたことだけしかやらない環境ではなく、言われたこと+αをやる環境を作り出すことが心がけていれば、人が成長する場/スキルを向上する場を提供することができ、みんながそこにずっと居たいと感じる環境が出来上がるのではないでしょうか。
 

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。シーネットネットワークスジャパン および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。

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このエントリーへのコメント

6

 其れとは別のレベルの話で

出来る方のソースを読むと
 * ソースがすっきりしている。読みやすい
 * 考え方、手順が追いやすい
 * 適所に的確なコメントの記述がある
 * 改良、改善が凄くしやすい
 * 「こういう考え方もあったのか。凄い勉強になる」と感動する事もしばしば

ここがわからない経営者が多い気がします。

「1スーパSE   = 10人素人PG」
「1ベテランSE  = 5人素人PG」
「1それなりSE  = 3人素人PG」
 ぐらいのパフォーマンス差があると自分は思っていますが。

 (ただ外国の方の場合は
  * コミュニケーション不足による作業指示の不適格さ
  * 日本的な不明瞭な状態で調整しながら的な仕事の仕方は合わない
   (遣る事が固定化されていて、スケジュールが
   ピシピシ決まっている仕事はとても速いのですが)
  * 一度作ったソースに関して頻繁な改変をお願いすると凄く怒られます
 )

 そう考えると、会社選びの基準って
「其の会社に凄い人がいるかどうか」
になってしまうのかも。

  きむこう on 2007/12/18

5

 吉澤さんコメント有難うございます。
吉澤さんが仰る事は、一般論的には凄くもっともな話のですが、

 自分の場合はめぐり合わせが悪かったのかな・・。
(もちろん自分はスーパSEではありません。)

■はじめの社員時代
*「仕事はそれなりにこなして評価されているようだが、
 お客と仲良くなって新規の仕事とってこない限り評価はしない」
* 客先常駐が切れた時点で、他の現場に降り先がないとの事で解雇。
 (一応、職安紹介企業)

■派遣さん時代
*「よく遣ってくれるんだけど、月単価が半額かせめて2/3だったらよかったのに(時給制なので)」
とどの現場でもかならず言われる。

* 同じ現場で自分と同じような派遣さんでかなり出来る人も
 火事場が落ち着くと即効契約解除される現状をよく見ている
* 「平時であればSE担当なんか一人いれば誰でもいい(安いほどいい)」なんていう現場をよく経験している
* 「工期の圧縮は、まじめに仕事していれば当たり前だ」と思われる。逆に遅れると「すごく無能だ」と非難される。
* 派遣会社からは「年齢行くと現場紹介できなくなるので、紹介予定派遣をしましょう」とやたら積極的に薦められる

■今の会社の社員さん化時
*「派遣で継続すると月単価高いので12月で終わりだが、
 社員になれば継続できるよ。(年俸固定給)どうする?」
=>業務内容に少しは興味もてそうだった & 勧誘がかなりしつこかった
  ので様子見を兼ねて入社

 こんな流されまくりの経緯ですし
「どこ行っても状況が変わると思えないし、この流れを自分で如何こう出来ると思えないから、
 せめて仕事の中で面白み・遣り甲斐を探そう」
と思って仕事をしています。

  きむこう on 2007/12/18

4

きむこうさん、コメントありがとうございます。

スーパーSEは火事場でしか必要とされず・・・という話ばかりでもないのかなと思います。というのも、スーパーSEは概して優秀なエンジニアであり、平時においては優れた品質の成果物を生み出すことで実績工数の圧縮につながったりしませんか?

その後の運用フェーズでのトラブルを抑制する効果を考えても、平時であっても評価されることが望ましいでしょうし、そのように動いている会社もあります。

給与に関して「もうかってないから出せない」と言われるならば、素直にサラリーの高い企業へ転職するのがよろしいかと考えます。

もし転職するのに抵抗があるとして、それが転職に付きまとう漠然とした外部への不安であれば、勇気を持って転職を行うべきでしょう。

でも、そうではなくて、単純に今の仕事が楽しいから/貴重な経験をしているから、という理由で給与を重視せずに働いている人もたくさんいると思います。実際、私もそれが理由で転職していませんしね。

そう考えると、「給与UPが望めないからやりがいを探す」というのは少々考える順序が違う気がします。

  吉澤準特 on 2007/12/18

3

朝之丞さん、コメントありがとうございます。私にとっては会社というのは自己成長を実現する場と認識しており、「自分のために」というのは大前提として考えています。

でも、少なくない方が「生活を安定させるための手段」と割り切っているようです。そういう方に「成功体験をしたら考え方が変わるよ」ということを身を持って理解できる環境を提供しなければ、きっといつまでも変わることはないだろうと思うのです。

多くの場合、朝之丞さんのおっしゃるように努力を続けていれば目をかけてくれる人も出てくるものですが、稀にそうではない環境を見受けることもあり、そういう環境にいる人はもう転職する方が幸せなのでしょうね。

  吉澤準特 on 2007/12/18

2

>専門職の人間を正しく評価して
これが、日本では一番難しい事柄のように感じます。

スーパSEは火事場でしか必要とされず、
平時はコスト高として目の敵にされがちです。
(頭数で図っているからだと)

企業の場合は
「高い仕事を(コネで)とってこれる人が優秀」

給与に関しては
「儲かってないんだから出せない」
と言われれば、実質的な対応が出来ないでしょう。

したがって「遣り甲斐」「面白み」「興味が持てること」
を探すという流れになっている気がします。

ただし、全ての人が「遣り甲斐」を探して
仕事をしているわけではないのは
気をつけなければいけない点かもしれません。

  きむこう on 2007/12/12

1

吉澤さん
>私が考える「スキル向上」は、自分で考えて行動を起こすことを最も重要な要素だと位置づけています。
全く同感です。
私自身も20代から言い続けている事なのですが、線表通りの作業 + αを心掛けていれば、絶対に見てくれている人が居ると信じています。(青臭いですが)
この、 + α なのですが「サービス残業をしろ」と言う事では全く無く、会社のためでなく、自分のために行うと言う意思が肝要かと考えます。私もIT業界が長いので、それなりに苦労はしてきたつもりなのですが...

  朝之丞 on 2007/12/12

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