11/24(土)の午後、品川シーサイドの楽天タワーで「楽天テクノロジーカンファレンス2007」が開催されました。
多くのエンジニアとメディアが駆けつける中、私もこっそり参加してみたのですが、最後のパネルディスカッションの内容がこれまでのブログエントリーの内容とピッタリと合うものだったので、ピックアップしてご紹介したいと思います。
パネルディスカッションは「これからの10年でエンジニアに求められるもの」というお題で、以下の3名をパネリストに話を進めるものでした。
楽天 代表取締役社長兼会長 :三木谷浩史
楽天 技術研究所フェロー :松本ゆきひろ
アドビシステムズ 代表取締役社長 :ギャレット・イルグ
(日本法人)
(※モデレータは技術研究所の森正弥氏)
以下、三者の意見をカンタンに意訳してまとめます。
・三木谷氏
「出来ない理由ではなく出来るための方法を考えよう」・松本氏
「生産性を向上させて周囲に対する自分の貢献度を高めよ」・ギャレット氏
「挑戦することを機会と捉えることが重要」
三木谷氏の話はビジネスの視点に近いところから論じられ、一方で松本氏は現場のエンジニアの意見を代弁する形をとり、ギャレット氏は国際的な状況を踏まえた日本のエンジニアに対するメッセージという立ち位置で終始一貫していたように感じられます。
異なる視点で論じると結論にも差が出てくると考えがちですけど、このディスカッションでは最終論点は一度もぶれることがなかったですね。
それは、「創造力を養うことの必要性」です。
楽天のようなWebフロントを主体にサービスを提供している企業では、開発サイドのエンジニアも顧客と直接接する機会を持つことが多いのですけど、これによるモチベーションの高揚が過去10年の楽天を支えてきたような話を三木谷氏がしていました。
誰かから感謝されるということを欲するのは人間の基本欲求の一つであり、まさにこの点がこれからのサービス本位の時代に必要なモチベーションポイントなのだと思います。
一方で、インフラや大規模基盤を扱うエンジニアはどうするんだ、という議論もあるでしょうが、それは内部グループに対する貢献(ツール提供やワークハック系のアウトプット)に代替できるという意見を松本氏が語っています。
グローバル化による競争の激化に対しては、インドや中国の技術者とコスト勝負を挑むのではなく、優れた教育を背景にした創造力・生産性の高さを武器に自己研鑽を怠らなければ、これからもエキサイティングな経験をすることができるし、オフショアを脅威に感じる必要もないということをギャレット氏が総括しました。
私個人としては、最後のギャレット氏の発言は非常に勇気付けられるものがあり、同時にこれはあの会場に居合わせた全ての人が感じた気持ちであるとも思っています。
ギャレット氏は2006年1月からアドビ日本法人の社長を務めていますが、前職は米BEAのアジア太平洋地域代表でもありました。彼からこれだけのエールが贈られたということを日本のエンジニアはもっと誇りにしてもらいたいですね。
もちろん、全てのエンジニアがこの境地に達することは難しいと私は思っていますが、松本氏がディスカッション中に述べた、「ハナからできないと諦める心理的障壁を取り除こう」というマインドを心に強く意識し、一人でも多くのエンジニアが高い志を持つことを願います。
※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。シーネットネットワークスジャパン および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
メンバー限定サービスをご利用いただく場合、このページの上部からログイン、またはCNET_ID登録(無料)をしてください。