いつか来るんじゃないかと思っていましたけど、ついにイオングループが電子マネー戦争に名乗りを上げてきました。いや、
正確に言うなら、セブン&アイグループの電子マネー「nanaco」に対抗するために参入したと表現する方が適切ですね。
→「
"http://it-ura.seesaa.net/article/37803645.html">イオン電子マネー「WAON」、
4月下旬スタート」(ITmedia)
→「
"http://it-ura.seesaa.net/article/37803645.html">カードは無記名タイプ、
クレジットカード一体型など3種類」
→「WAON、
Suica、PASMO、iDがレジで利用可能に」
2006年の春にセブン&アイグループがnanacoという名前の電子マネーを全国のグループ店舗(セブンイレブンやイトーヨーカドー)
に展開するというニュースが流れたとき、最大のライバルとされるイオングループは特段の動きを見せていませんでした。
しかし、先日の「今月下旬から100店舗程度を皮切りに2008年度中に系列の2万3000店舗全てで対応させる」
というプレスリリースを見る限り、セブン&アイの発表を受け、1年弱のテスト期間を経てパイロット段階に移行したようです。
既にウォルマートの支配下にある西友が西友ショッピングカードというプリペイド式の電子マネーで主婦層から好評を博しており、
どの小売グループもその有用性には注目していましたから、イオンでも電子マネーシステムに対する要件定義程度は行われていたのでしょう。
各社が電子マネー参入を目論んだ当初は決済手数料に着目することが多かったようですが、小売業が絡んできた今では、
自社グループの顧客囲い込みという面が強まってきました。それにともない、ハウスカードの価値が見直されてきています。
従来、会員カードを発行していた多くの企業では、会員の購買データに関する分析(OLAPやDWH)が非常に不十分で、
まともに売上に貢献した分析というのは皆無だったように思えます。
※ウォルマートの「ビールと紙おむつ」の話以外は聞いたことが無い
ですが、近年、BI(ビジネスインテリジェンス)と名前を変えて、再びデータ分析による新たな購買の喚起が流行しようとしています。セブン&
アイではnanacoの情報をCRMに活用することを担当者が述べていましたが、実際にはCRM+BIになるでしょう。
BIの実績は、クレジットカード会社が比較的豊富なノウハウを抱えています。あるカード会社では、
ゴルフに関する支払いが多い顧客の請求明細文書にゴルフクラブの広告を掲載しています。
おそらく、セブン&アイやイオンでは、そのもう一歩先にある、購買商品の内容次第で、
顧客へのリコメンド商品をカスタマイズすることを考えているのでしょう。
リコメンドと言えば、amazonを思い出す人が多いと思いますが、あのロジックを喉から手が出るほど知りたいと思っているのは、
実はこのようなリアルで商品を販売している小売業界なのです。
私の知る限り、amazonよりまともにオススメ商品を提示できるリコメンド機能を見たことがありません。それだけに、
amazonと提携し、そのノウハウを享受することができるとしたら、それはライバルを出し抜く武器になると思うのです。
もしくは、オーバチュアなどのPPC広告技術に長けた企業と手を組んで、
キーワードからリコメンド商品を表示する技術に取り組むという方法もあるでしょう。
いずれにせよ、独自電子マネーという武器を手に入れ、使用可能な店舗を広げた後、さらにカード事業の価値を向上させるなら、
あとはBIの領域に足を踏み入れざるを得ません。
BI業者の方、今売り込みに行くなら、巷を騒がす小売業界が吉ですよ!
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コメントありがとうございます。ビールとおむつは都市伝説という意見が強いですね。真偽はともあれ、代表的な例として書いてみました。ご存知かもしれませんが、@ITの説明がわかりやすいですね。
→ http://www.atmarkit.co.jp/aig/04biz/diapersandbeer.html
POSデータをまとめたものは、市場分析データとして外販されており、それなりに考えるベースとして使われていると思いますが、入力されたデータ自体の精度がイマイチだったりします。セブンイレブンも・・・・
まあそれは置いておいて、最後の方に書いたのは請求書やDM、販促メールなどで顧客が望むものをどうオススメするかという点に主眼を置いて書いたので、ディスプレイの最適化とは別の話だと考えてくださいませ。
なお、BIと言っても、この記事ではDWHの言い換えに近い形で使いました。
※ASPとSaaSの関係に似たようなものかな