直江元樹です。
デジハリで開催された、「アンビエント・ファインダビリティ」出版記念イベントに参加してきた。
簡単にレポートで紹介。
「アンビエント・ファインダビリティ」出版記念”ウェブ、検索、そしてコミュニケーションの近未来カンファレンス”
http://www.dhw.co.jp/topic/find2006/
小雨が降り続けるなか、20時スタートとやや遅い時間のスタートではあったが、満員御礼の今回のイベント。多少予定が変更されつつも、参加してよかった。
今回のイベントはピーターモービル著の「アンビエント・ファインダビリティ」を日本語版出版記念と言う事で開催された。
スケジュール
●オライリージャパン編集者田村氏による本の概要説明
●日本語訳の浅野紀予氏による解説
●橋本氏、増井氏、川井氏による本を読んだ結果のプレゼン
●パネルディスカッション
●まとめ
オライリージャパン編集者田村氏による本の概要説明
決してこの本は高くないと主張していた、田村氏。264ページの本文オールカラーで、4月18日発売。グーグルで調べたら、浅野氏だけまとまった見解をブログに書かれていたため、田村氏からコンタクトをとる。本の翻訳は初めてである浅野氏ではあったがしっかりと予定通り出版された。1週間経たずに、増版が決定。
WEBを使っていつでもどこからでも物を探すことができる、探されるようになった時代にについての書いた本と田村氏はコメント。
日本語訳の浅野紀予氏による解説
今回は本に載っていない現状とポイントとなるキーワードの紹介。
人間がメディア化しているので、この本はピーターというメディアを通して今の社会にみた1つの解釈を示している本であると浅野氏はコメント。
本に載っていない、重要な5つのキーワードをピックアップ
1ロングテール
見つからないのもは売れない。逆を言えば見つかれば売れる。
ファインダビリティが重要になる。
2検索
ファインダビリティを効率よく実現するためには検索しかない。
検索の対象が広がってきている。
今の検索は1つの正解がない。
3錯綜する世界
辞書に載っていない言葉。
テッドネルソンが作った造語。
多種多様なファクターが分かち難くこんがらかっているニュアンスをあらわす言葉。
4権威
5つの中で一番重要とピーターは言っている。
ソースの権威は個々人の主観。個人にとって権威と言うものを、どうやって身に付けてどうやってしたがうのかもっと一人ひとりが責任をもたなければならない。
5コミュニケーション
垂直と水平なコミュニケーション。
アンビエント・ファインダビリティの世界では、より豊かなコミュニケーションを育む土壌となるべきだ。
アンビエント(ambient)は、
・周囲を取り巻く;取り囲む
・完全に包囲している
という意味。
ファインダビリティ(findability)は、
・位置特定可能な、あるいは進路決定可能な性質
・特定の対象物の発見しやすさ、あるいは位置の識別しやすさの度合い
・システムまたは環境が対応している進路決定と検索のしやすさの度合い
という意味。
「情報を見つける」と「情報が見つかる」とはどういうことか?
どんなに有益な情報がネットワーク上に存在していたとしても、ユーザが見つけることができなければ、何の意味もありません。その「見つけやすさ」を表す新しい考え方が「ファインダビリティ」です。また、「アンビエント」はブライアン・イーノの「アンビエント・ミュージック」に触発された言葉で、無線ネット接続、モバイル機器、GPS、RFIDなどの技術によって可能になった、いつでも、どこでも、誰でも(モノであっても)、ネットワークに接続可能な世界を表しています。
本書は情報アーキテクチャの第一人者である著者が、「見つけること」に関する技術の歴史、情報に関する先人の研究、ネット上の新しい動き(ロングテール、タギングなど)、自身の個人的な体験をもとに、「ファインダビリティ」とは何か、ネットワークが「アンビエント」になりつつある世界で、われわれはどこへ向かっているのか、を考察する意欲的な書籍です。ウェブの制作、ビジネスに関わる方に新しい視点を提供します。
橋本氏によるプレゼン
データセクション代表取締役で、今回のイベントの進行役
WEB2.0に分類される180サイトから面白うそうで、使えそうなサイト10個抽出
1Clipmarks
2riya
3podbop
4diigo
5Zillow
6titlez
7ikarma
8fon
9PodDater
10Cocomment
見つかる、つながるかつ、WEB2.0的な新めなサイトの紹介議論の種。
今週発売されたアエラに掲載された橋本氏、いったいどこでそんな情報収集しているのかと聞きたくなる。その情報を元に天才的な視点で分りやすくプレゼンされていた。。橋本氏のプレゼンは何度か聞いているのだが、毎回驚かされ、そしてものすごくためになる。
増田氏のプレゼン
産業技術総合研究所所属
ドコモモバイルサイエンス賞
ファインダビリティに関する研究を長年している方
本の感想としては機械、ネットではなく、人間の行動的なことについて書かれている気がする。
検索が重要。
グーグルで探せないものもある。
例
東京の図書館リスト
下北沢の宴会で出会った人など
しかし全く探せないこともない。
日付や位置から写真検索
目次と索引の編集
索引ナビゲータ
などからグーグルで探せなったことを、探すことができると、データを公開しながら紹介している。笑いとユーモアあふれるプレゼンで、お客さんを魅了していた。そして非常に分りやすくて納得できた。自分で2万枚の写真をパソコンに取り込むかなり面倒なことに思えるが意外に早く処理できたそうだ。
ユビキタスマンこと川井氏によるプレゼン
自分の意識が変わるとものの見方が変わることに興味があるので、本を読んでなるほど、腑に落ちることが多かったとコメント。ライフスライフプロジェクトとして日常の本当に必要な情報をとるため、カメラをぶら下げとりつづけた。アンビエントに撮影、どっかでプラグを立てなければならない。考えた結果とりながら。川井氏曰く、ファインダビリティとは記憶のいい人にプラグを立ててもらう事とコメントして、自己紹介を兼ねたプレゼン。短時間にも関わらず氏の考え、実体験を元にしたこれもまた分かりやすいプレゼンであった。
自動的にとり続けられた日常生活の写真をプレビューしながら、川井氏的ファインダビリティを紹介。
まとめ
浅野氏
・知らないところを見つけるのが面白い。
増井氏
・キーワードとして大事なことは、「ファインダビリティ」自分が持っていないものは人に聞く。
川井氏
・新しいもののファインダビリティで言うと身体感覚が重要。知らない街で銭湯に入る、ジモティーな感じがする。400円で手に入れられる。そこの情報がなくても身体のモードをかえることで、普段入らないような情報が入る可能性がある。
橋本氏
・検索エンジンの未来で、検索とは「引き出す」技術である。
最後に本の出版祝いと言うことで、浅井氏にデジハリ学生から、花束の贈呈 。
感想
今回のイベントがほんとに無料でいいのか?というくらい有益な情報が満載だった。
有料でもたぶん参加していた。それだけ中身が濃く全てを把握することに精一杯だった。急なイベント決定で、人が集まるのか気になっていたそうだが、ふたを開ければ、告知初日で満員御礼という異例のイベントとなった。また参加されている方の中には業界で有名な方も何名かおり、改めて今回のイベントの価値に気づかされた。
人それぞれ価値観、見解などが違い、また答えも多様化しているが、どれだけITが進化しようとも人と人との繋がり、いわゆるコミュニケーションが一番大切なのだと私は感じた。IT業界で、働き始めてもうすぐ3ヶ月が経過しようとしているが、進化し続けるスピードになんとも言えぬ興奮を感じる。もっとすごいことがこの先、起きるのではないかと。
※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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