IPAX2008の講演で、経済産業省 商務情報政策局の八尋俊英氏が日本の情報サービス産業について話をしたという記事を見ました。八尋氏曰く、日本の情報サービス産業の低収益の要因が【受託中心のビジネス】と【多重下請け構造】にあるとの事です。欧米やインドのIT企業と比較して、その成長性や収益性で差を付けられているという指摘でした。この指摘は私が現場で感じている問題点と同じです。ただ、資料を見ていると【IBM・富士通・日立等々】の名前が出ており、96%を占める年商30億円未満の企業の実態は見えていないのではないか、という印象を持ちました。
経済産業省の情報政策は@高度IT人材の育成AIT投資の促進B取引慣行・契約適正化への取り組みCソフトウェア・エンジニアリングの実践Dオープン・イノベーションの加速E情報大航海プロジェクトの6点となっています。国としては大きな枠組みで問題を捉え、最大公約数的な施策を打つ必要があるので仕方が無いと思いますが、やはり年商30億円未満の会社には使いこなしの難しいテーマだと感じました。
そもそも指摘の通り、受託中心の人月ビジネスであり、なおかつ多重下請け構造である為に成長性や収益性に課題があるのです。そこで、多重下請け構造から下請け各社が脱却できる為に、人材化やオープンソリューション、標準化といった施策を展開しているのですが、そもそも何故下請けなのかというポイントを理解する必要があります。これは私の実感ですが、伸び悩んでいる経営者は経営について勉強していないケースがほとんどです。
業界そのものが成長ラインに入っていると、特に経営における原理・原則を理解していなくても、時流に合わせてさえいれば成長することが出来ました。特にプロジェクトが大規模化・複雑化していく中で人月ビジネスへのニーズは高まり、それは業界の発展を支えるあるべきモデルでした。しかし、時流が転換期を迎えています。人材の流動性が高まり、業務標準化への要望が高くなってきました。購買経験が重なることで、感情が動かなければ価格だけが業者選定ポイントとなってきました。これからの時代、経営者が本当の意味で経営する必要が出てきたのです。まずは経営者の育成をするべきです。経営とは何か、その定義を経営者が明確にできる程度に経営者への啓蒙活動を行う必要があると思います。経営者が迷っていれば、そこから一歩も進むことが出来ません。中小企業はトップで99.9%で決まるのです。(メールマガジン【ソフトハウスのための幸福経営論】発刊中)
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