日経ソリューションビジネスの12月15日号に公開企業の中間決算の記事がありました。TISとインテックの合併により、売上高5000億円神話を信じる大手の拡大化に益々勢いが増しています。そんな中、108社のIT企業の決算はとても興味深い状態でした。前半は決算前の駆け込み売上によって基本的には低調です。しかし、昨年同期比との比較によって、その企業の成長性や業界全体の大きな流れを知る事が出来ます。
結論から言えば、横ばいからやや下降線と言った感じ。その一つの要因として、サブプライムローンの問題と原油高による製造材料費の高騰があります。業界の昨今は、やはり金融特需と海外向けに堅調に伸ばしている製造業によるIT投資が大きく作用していました。その両方が打撃を受ける可能性が高いという事から、投資を控える企業が増えてきたようです。元来、金融特需も2009年までと予測する方も多く、その流れが現実味を帯びてきました。
受託開発を中心とするIT業界は厳しくなると思います。中間決算を見ていると、大きく増益している企業と大きく減益している企業との差が明確になってきました。営業利益率でも10%近い状態をキープしている会社と3%以下の低空飛行を続けている会社も明暗くっきりという状態です。年商50億円未満のIT業界について、中間決算短信をアウトプットしたのでこれから分析しますが、違いを生み出している違いは確実にあると思います。
内部統制関連で沸くIT業界ですが、先行き不透明感は増しています。特に年商50億円以下の会社では、前期決算期の状態を見ても、収益力に難がある企業が続出していました。その事業構造をざっと見ていると、やはり業界特化や技術特化といった特化型企業がランキングの上位に来ている印象です。特に成長性や収益性では、総合IT企業は上位ランキングがほとんどありません。これまでの流れである総合IT企業には規模が求められているのというのは間違いありません。間接費高騰により、大規模案件を数多く対応していく事が必要になります。プロジェクト管理の科学的アプローチによる生産効率のアップに勤しむより、短期的な収益をどう拡大させるかが、株主利益を満たす為に必要となっているからです。当然ながら規模を追求するならマスに対しての影響力が発揮できる状態を作る必要があります。短期的にはM&Aには否定できない要素もあります。
では、中堅・中小企業はどうでしょうか?実は同じ様な動きをしている事に問題があると感じています。そして結果的に中途半端な状態で、技術者だけを派遣する業態を作ってしまっています。やはり規模を追求するのか、それとも特化型を目指していくのか、しっかりと経営者が決めなければいけません。中途半端な状態が一番問題です。受託開発のライフサイクルを考えても、これからは成熟から衰退期に入ってきます。単純に価格は上がりません。二極化の流れも一層強くなります。勝つ為には、新たな成長モデルを描く事になります。まずは専門特化するか、二極化の圧倒的な勝ち組になる為の規模追求か。これはつまり、収益力と生産効率を高める負けない経営を目指すか、売上高重視の勝つ経営を目指すかの選択だと思います。経営者にとって決断の時期が迫っています。
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