私の本名は、ごくありふれた名前である。子供の頃、同じ町内に、同世代の、同じ名前の男の子が住んでいた。もちろん、漢字表記まで同じだった。
大人になって、私の家族の一人が亡くなったとき、新聞社から、家族の死因を取材する電話が複数かかってきて、嫌になった。
そんなとき、間違い電話がかかってきた。同姓同名の「彼」の友人を名乗る女性だった。電話口に出て、いきなり、お悔やみの言葉をいただいた。彼女が電話口で指定した「彼」の名前は、もちろん私の名前と同じであったから、私は、私に対する、私の家族へのお悔やみの言葉と誤解した。
人違いであることをお互いに認識するのに、少し、時間がかかった。しかし、全く話が噛み合わないので、人違いに気づくこととなった。彼女は、間違いに気づいた後、もう一度、お悔やみの言葉を下さった。
電話を切ったとき、何となく、心が落ち着いているのに気づいたことを覚えている。葬儀前後の記憶の中で数少ない、未だに鮮明な記憶の1つである。
同姓同名が多いので、毎年のように、同姓同名の方が亡くなっていることと思う。多くは、私が知ることのない、死である。
しかし、普通の亡くなり方ではない、事故死等のときには、報道によって、同姓同名の人物の死を知ることになる。
冒頭に書いた「彼」とはまた別の「彼」の事故死を、新聞で知ったことがあった。事故死であったためか、詳しい住所まで報道された。やはり、同地域の方であった。事故の1週間ほど前、私は、「彼」の住所地周辺に出かけてゆき、家族とともに、地域の催事に参加していた。この事実のみをもって、私は動揺した。私は、このような、非合理的な人間である。
この、「彼」については、今年に入り、私の生年月日が誤って記録されていた年金の、誤った記録の生年に生まれた、つまり、一部年金の記録上は私と同年齢の方だったことを知ることになった。このときも、私は、理由もなく、動揺した。
住所地の限定を解除すれば、通常の死ではない亡くなり方の、同姓同名の人物の死について、私は、他にも、報道を通じて知っている。知るたびに、私は、動揺し、何となく、かなしくなった。自分の分身が、一人、この世から、事故によっていなくなったような気持ちになった。繰り返しになるが、わたしは、このような、非合理的な人間である。
このようなことは、普段は、ほとんど思い出すことがないが、今日の様に、終日暇を持て余しているとき等に、突然思い出すことがある。
そして、今日は、書きたくなったので、全く IT でも技術一般でも社会変革の話題でもないのに、この場所を借りて、書いている。
(「私の」「誤った記録の」と書き足しました)
※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。シーネットネットワークスジャパン および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
sumimotoshohei on 2007/12/24
創元推理文庫の中井英夫全集ですか? まあ、さすがにこれは冗談ですが、「とらんぷ譚」とかどうでしょうか。短篇小説集で、同全集に含まれています。念のため申し上げると、「有り得べきもう一人の、複数の「わたし」の死」という小説はありませんので、お間違えなく。あと、上げられている「虚無への供物」は傑作です。
ゆきち99 on 2007/12/23
ゆきち99さん
調べる前に返答して失礼しました。
Wikipedia には、「虚無への供物」だけ、項目がありますが、まず、どの著作を読んだら良いか、お教えくださいませんか?
お手数ですが、ご教授いただけますならば、幸いです。
sumimotoshohei on 2007/12/23
ゆきち99さん
ご紹介の小説、読んだ事がないので、書店で探そうと思います(著者の小説家の方のお名前も存じ上げません。これから、検索して調べたいと思います)。小説を読むのは、何年ぶりだろう・・・
朝之丞さんとのやり取りにより、コメント欄を開ける事にしてから、私にとっての初コメントをいただきました。
初コメントをくださり、どうもありがとうございます。
sumimotoshohei on 2007/12/23
ゆきち99 on 2007/12/23
ブログにコメントするにはCNET_IDにログインしてください。
ネットワーク型産業構造への衣替え?
iPhonista Nightの事後報告
iPhone2.2では、絵文字に対応?
すでに土砂降りのIT業界
長時間マウスを使うから(マウス選び)
CMSでのSEO対策効果を実験している
平成 14 年の、医療体制に関する意見募集を偶然発見
割賦販売制度の副産物
XPへのダウングレード権がさらに延長みんなのお題では、ブロガー同士で質問を出し合いそれに対する回答や意見を集めています。今日はどんな話題が盛り上がっているでしょう?
CNET Japan ブログネットワークは、元はCNET Japanの一読者であった読者ブロガーと、編集部の依頼により執筆されているアルファブロガーたちが、ブログを通じてオンタイムに批評や意見を発信する場である「オピニオンプレイス」、また、オピニオンを交換するブロガーたちが集うソサエティです。
広い視野と鋭い目を持ったブロガーたちが、今日のIT業界や製品に対するビジョンや見解について日々熱く語っています。
CNET Japanやその他サイトが提供するITニュースやコンテンツへの意見や分析、 ビジネスやテクノロジーに対するビジョンや見解について語っていただける方を 募集しています。ご応募はこちらから
ブログの投稿はこちらから(※ブロガー専用)
今年最も活躍したブロガーを表彰します。詳細はこちらから
これは、CNET Japan 編集部の依頼に基づいて執筆されているCNET Japan アルファブロガーによるブログの印です。
CNET Japan ブログネットワーク内で拍手の代わりに使用する機能です。ブログを読んで、感激した・役に立ったなど、うれしいと思ったときにクリックしてください。多くGood!を獲得した記事は、より多くの人に読まれるように表示されます。
[レビュー]2011年画質を備えた高画質、多機能Blu-ray--ソニー「BDZ-X95」
今週の新製品総チェック:よりモバイルPCとして進化した「Let's note」が登場
今週の新製品総チェック:フルサイズCMOS搭載のキヤノン「EOS 5D Mark II」が登場
今週の新製品総チェック:第4世代iPod nano登場、ソニー「α」、松下「LUMIX」に新機種も
ありがとうございます。
まず、図書館に探しにいこうと思います。