前回、中近東アフリカの移動サービス市場の状況に続き今回からインドの状況をみてみよう。
インドの移動電話市場は、前例のないブームとなって成長を続けている。
昨年9月に発表されたデータによると、インドの移動加入者のひと月の増加数は、660万を超え、ひと月あたりの増加加入者数で、ついに中国を抜いた。もちろん、インドは、合計加入者数では、中国の4億4900万に対し、1年前の7500万加入が、約1億3600万に増えたとはいえ、まだ大幅に立ち遅れている。しかしながら、インド政府は、この差も急速に縮小し目標としている2010年までに、5億加入を実現するのも、間違いないと自信を深めている。この移動通信の躍進は、インドの国家としてのプライドを形成するに至っており、現在まで、インドといえばBangaloreを中心に名を馳せてきたハイテクオフショア産業を上回る二つ目の大きな“新インド”を象徴するシンボルとなっている。
移動電話の導入も、その初期においては、複雑な行政手続に阻まれ、インドは、自由なデモクラシーを享受し、インドの人々が会話を愛するにもかかわらず、移動電話の普及率が最も低い国のひとつであった。しかしながら、政府は、これらの混乱を正し、通信サービスの料金制度と免許制度を合理化し、同時に、外国企業に対する。制限を撤廃した。このことにより、急激に通信市場の開放が実現した。
例えば、昨年10月に、米国AT&Tが外国オペレーターとして初めて、インド国内で、自由に通信事業を運営する免許を獲得した。これは免許料金の値下げとインドに所有する子会社の持株74%まで所有を外国企業に認めるという法的な緩和変更を行った効果の現れである。、これに続き、英国のBTグループも、市内および、国際長距離サービスに関する免許を申請しており、このサービスから、2009年までに、250M$の売り上げをあげることをターゲットとしている。成長を続けるインドにとって、外国資本が進出することは必要なインフラの建設のために不可欠である。とくに都市部から、郊外農村への拡大は、外国の投資なしでは可能でなく、インド政府がターゲットとする5億加入の目標に到達することは不可能である。同時に、軍および衛星通信に現在使われている電波を開放することが必要な措置で、政府は、電波開放整理を07年末までに実行することを約束している。いくつかの電波については、第3世代サービス(3G)サービスを中国が導入する前に導入するためにそれよりも早い時期の開放が必要であると期待されている。しかしインドにとって、贅沢な次世代移動サービス(3G)はまだ先のものと、考えた方が良いかもしれない。現在提供されているのは基本サービスで、信じられないほど価格は安いことが必要である。インドの移動運営企業は、世界で最も安い移動電話サービスを提供していると主張しており、たとえば1分間0.01$という安い発信呼や、中古電話機で15$のハンドセットなどが売買されている。、しかしながら、安いことは利益が出ないことを意味しない。Reliance CommunicarionsやBhatiのAirtel,,Tataの通信部門などの産業界のリーダーは、税引き前利益マージンとして、40%前後を稼いでいるという。特にBhatiは、そのビジネスモデルについて世界のテレコム企業の注目を集めている。彼らは、そのほとんどのオペレーションをIBM、エリクソン,ノキアなどにアウトソースし、R&Dには一銭も使わない代わりに、販売および顧客管理にその努力を傾注しているという。
中国と同様に巨大な人口を擁すインドはその上に自由な民主主義国家である。今後すさまじい経済成長とともに、通信手段の導入が、一気に進むと予想される。それを先導するのが、移動通信の導入であろう。この巨大市場をめぐって、昨年後半から今年にかけて、世界の移動電話サービス資本がすさまじいM&Aの戦いを繰り広げた。次回は、その動きを見ていくことにしたい。
※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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