最終更新時刻:2009年7月10日(金) 21時57分
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「gPhone」から「Open Handset Alliance」へ

公開日時:
2007/11/06 11:12
著者:
McDMaster

 ここからいちばん近いところで、CNET Japan の記事を引いておくこととする。

ベールを脱いだグーグルの携帯電話プラットフォーム「Android」

 Google が米国時間 11 月 5 日、携帯電話向けのオープンなソフトウェアプラットフォームを披露し、複数の業界大手企業と提携したことを明らかにした。このたびの発表は同社にとって、携帯電話の開発コミュニティを形成するためのステップとなる。

(中略)

 Google の最高経営責任者(CEO)Eric Schmidt 氏は声明で「本日の発表により、ここ数週間報道されてきた単体の『Google Phone』よりも、われわれの計画が壮大なものであることがお分かりいただけただろう。われわれが発表する強力なプラットフォームが、携帯電話のあらゆるモデルで採用されるものと期待している」と述べている。

 おそらく、Eric Schmidt 氏の言葉にウソ偽りはないだろう。いやいや、Google 恐るべしである。

 私も含め、Apple「iPhone」よろしく Google がクールなモバイルデバイスを出すと予想していた人は猛省せねばなるまい。

 アルファブロガーの中島聡氏は、しかし、技術的な目新しさは感じられないという趣旨のことを書いている。

 いわく、「これって Danger OS とどこがちがうんねん?」ということらしい。

 しかしながら、オープンな標準を今あえて投入すること、それも、中島氏の示すところの既知の枯れた技術を使うということ、これを Google の賢明な経営判断と言わずして何と言うべきか、という印象である。

 Google は「イノベーションのジレンマ」、すなわち市場ニーズを技術革新が追い越してしまうことを巧みにやり過ごしたのだ。

 とはいえ、これはデバイス・ビジネスの利幅の低下を招くというリスクも抱えている。そう、PC の時代に見られたオープン・アーキテクチャの顛末である。

 パブリックになった要素技術仕様を用い誰もがデバイスを生産できるようになると、メーカは購買〜生産〜販売という一連の製造バリューチェーンでは利潤を得づらくなってくる。なぜなら、市場参入者が多くなるため過当競争に巻き込まれるからだ。

 そこで、各社はいきおいサービスなどを軸とした差別化の必要に迫られることとなる。

 あるいは、PC の場合のデルのように 1 to 1 で、かつ受注から出荷・納品までのリードタイムを短縮するというような構造転換をできないところは半ば必然のように淘汰されるだろう。

 携帯電話端末の需要が今後も上昇基調となるかどうかはわからない。しかしながら、Open Handset Alliance はデバイス企業各社の競争を促進するであろうことは間違いない。

 そうすれば、日本国内の、店頭価格が異常に安いデバイスの売上につき販売店にリベートが支払われる仕組みは早晩崩壊するかもしれない。なぜなら、各社にとってその負担はあまりに大きなものとなるであろうからだ。

 ここまでは、オープン・プラットフォームがもたらす、どちらかと言えば「負」の側面を書いてきた。

 こんどは逆に、「正」の側面について触れてみる。

 オープン・プラットフォームゆえに、デバイス・メーカは言うまでもなくソフトウェア企業などが新機能を容易に追加しやすくなることでより多くのビジネスチャンスが生まれる可能性に期待することができる。

 今まではキャリアや端末メーカの独壇場だった、携帯プラットフォームの拡張・機能追加というビジネスが広く開放されるということだ。

 とはいえ、これとて過当競争に巻き込まれることを想定せねばならず、ゆえにイノベーションを起こせない企業は淘汰の憂き目に遭うと考えるのが妥当だろう。

 Open Handset Alliance のメンバーを見てみると、残念なことに、日本の端末メーカは現時点で1社も含まれていない。先行してメンバーになっている2大キャリアに遠慮しているのだろうか。

 メーカにとってはキャリア依存のビジネスモデルから脱却できるチャンスでもあるかもしれないのにと思うと、現状は実に残念である。

 いずれにせよ、個人的には、こうしたイノベーションを目の当たりにできることは実にエキサイティングである。

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。シーネットネットワークスジャパン および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。

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