最終更新時刻:2009年11月26日(木) 16時37分
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トヨタの「醜悪な」落日?

公開日時:
2007/10/07 00:07
著者:
McDMaster

 [の]のまのしわざのエントリからである。先日行われた F1 富士グランプリで、こともあろうに決勝開会の国歌斉唱のときにトヨタチームのマシンがエンジン音を高らかに響かせたということらしい。
 これは、実に恥ずべき、国辱的行為とせざるを得ない。そしてこの光景が、YouTube などを通じ世界中に配信されていることをトヨタは大いに恥じるべきだ。

 F1 レースを、去年までの鈴鹿に、あるいはシルバーストーンやアウトドローモ・エンツォ・エ・ディーノ・フェラーリ、モナコ市街地といった名だたるレース・コースに観に行ったことのある人なら、あの F1 マシンのエンジン音やエキゾースト・ノートのけたたましさは良く知っていることに違いない。
 それでもなお、F1 はとくにヨーロッパではいわば貴族的な環境の元に行われてきた特別なレースだ。こんなエピソードがある。
 昔日のモナコ・グランプリ。決勝を控えた土曜日の朝の練習走行を終えホテルに戻ってきた F1 ドライバー(「パイロット」とも言う)に、宿泊客の一人である高貴な老婦人が声を掛けたことから始まった。
「あなたね。あんなけたたましい音を立てていたのは」
「申し訳ございません、マダム。グランプリの練習をしていたものですから」
「あらそう。その練習というものはどこか他所でできないものなの?」

 そういう背景を持つ F1 レースで、最低限守られるべきマナーを犯したトヨタチーム、そしてそれが TV やネットといったメディアを通じ世界中に配信されていることにつき、繰り返すならば、トヨタは大いに恥じ入るべきだろう。

 私は、国歌斉唱の意義そのものをここで問うつもりはない。ただ、国歌斉唱のときにおとなしくしているというのは、たとえそれが自国のものだろうが他国のそれだろうが、万国共通のマナーであることは間違いない。実際、オリンピックなどの国際舞台では皆そうしている(一部の文化レベルの低い国民を除き)。F1 だってまったく同じだ。
 そういう F1 の場で、日本企業の文化レベルの低さが露呈されたことには、いち日本人として素直に憤りを禁じ得ないのだ。

 池田信夫 blog のエントリでは、よくトヨタと並んで好業績を称えられるキヤノンの御手洗会長が「日本の文化や伝統」を重んじていると述べていることが書かれている。おそらくトヨタのトップも同じことをいけしゃあしゃあと言うに違いない。
 そういう企業が、誇り高い F1 という場で世界中に恥を晒したこと、日本の企業なんて文化とか伝統とかと言ってても所詮この程度かと思わせたこと、そして多くの F1 ファンという消費者の一集団の非難の的となったこと、これらのことを経営者たちは肝に銘じておくべきだろう。
 トヨタは既に副社長が謝罪の弁を述べているらしい。ただ、それが爾後の誠実な対応と果たして言えるかどうかには、やはり大きな疑問符を付けざるを得ないのである。

 アメリカのクルマ市場ではビッグ・スリーを超え世界一になったトヨタ、文化的貢献度という点ではどうやらまだまだ世界の底辺にいるらしい。精一杯企業努力をして世界一の座を得た企業がこの体たらくでは、各方面のステークホルダーに顔向けできない。
 そのあたりを、トヨタのトップはきちんと認識すべきだ。でなければ、文化的レベルの低さに引きずられるように業績が右肩下がりとなるであろうことは想像に難くない。消費者を小馬鹿にしてはいけない。

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。

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