タイトルでこう書けば、勘の良い人には私が何を言わんとしているのかわかるかもしれない。そう、他ならぬ「ライブドア事件」のことである。
ライブドアの堀江前社長が逮捕されたのは、もはや残り少ない今年の 1/23 のことだった。そこからもう1年近く経とうとしているのだから、時の流れの早さには驚かされる。
堀江氏の逮捕の容疑は「偽計および風説の流布」であった。そして、後の 3/14 には「有価証券報告書虚偽記載」という証取法違反容疑で東京地検によって起訴されている。
堀江氏の逮捕の前に行われたライブドア本社の強制捜査に始まる「ライブドア・ショック」は、日本の株式市場を大きく揺るがすトリガとなった。それまで好調に推移していた各社の株価が軒並み下落の憂き目を見たのだ。
その後、今年の大納会までに日経平均株価は 17,000 円の大台を回復した。しかしながら、ライブドア・ショックまでの市場の主役であった個人投資家たちの投資熱はいまだ冷めたままという感が否めない。
さらに今年は、事あるごとに「格差」が取り沙汰された一年でもあった。2005 年までの株高で「勝ち組」に入ったと思っていた人も、ライブドア・ショック/ライブドア事件を経て現実の厳しさを思い知らされた。
ひろゆき氏が、市井の人々が意外と知らされてない事実を明らかにしてくれている。端的に表せば、日本を代表すると言われている企業の資本構成のかなりの部分を外資が占めているということだ。
国内上場企業の経理・IR 担当者は、今や「日本版 SOX 法」に基づいた内部統制体制の整備にいそしんでいる。しかし、その発祥の地であるアメリカでは既に内部統制の業務負担が重過ぎるという批判が起きつつある。
外国人投資家の影響がもはや甚大となった日本の証券市場は、今後も「ガイアツ」にさらされ続けるのだろうか。そして、それに踊らされる企業関係者やエグゼクティブたちの愚行を、(日本の資本市場の危機を隠し通す)下世話なメディアたちは相も変わらず囃し続けるのだろうか。
ライブドア事件に話を戻せば、証取法違反という経済犯罪に対する司法当局のアクションは、今年 2006 年を境としてよりスピーディさを増したように思える。おそらく、これは誰しもが考えていることに相違ない。
だがしかし、「村上ファンド」事件以降、司法当局のすばしっこさは影を潜めてしまったような感もなきにしもあらずである。
繰り返し言おう。年明け間もなくライブドア事件から1年が経つ。そしてその時期に、次なる大物、レガシーな大物が網にかかるという予想もされている。
いや、そうでなければならないだろう。法の下の平等においては、ライブドアだろうがレガシー企業だろうが、エグゼクティブが手錠を掛けられ護送車でしょっ引かれねばならないのは同じことなのだ。
レガシーに甘い社会、あるいは制度、あるいは慣習がもしいまだ厳然と存在するのであれば、本当の健全な企業社会は形作られない。そんな状況では内部統制などまったくもってくそくらえである。
ぜひ、ライブドア事件から1年経った頃の大捕物を、いろいろな意味で期待するのである。
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