新型MacBook Pro 16インチが登場、クリエイターはMac回帰となるか--Appleニュース一気読み

 11月11日~11月17日のAppleに関連するCNET Japanのニュースをまとめた「今週のAppleニュース一気読み」。

 Appleは11月13日、ポータブル型Macの最高峰、MacBook Pro 16インチを発表し発売した。これまでの15インチモデルを置き換えるこのモデルの登場と、12月出荷がアナウンスされたMac Proによって、Appleが数年来取り組んできたプロ向けMacラインアップの刷新を完了させることになる。

 MacBook Pro 16インチは、2つのトリムが用意されており、6コアのi7、8コアのi9はいずれも第9世代Intel Coreプロセッサを搭載する。またグラフィックスは7nmプロセスのAMD Radeon Pro 5000Mシリーズが採用され、ベーシックグレードでもこれまでより2.3倍高速だという。

 MacBook Proの刷新にあたっては、クリエーターの意見を傾聴したと説明するApple。メモリは標準で16GBを搭載し、最大64GBまで増やせる。またSSDストレージはモバイルコンピュータとしては初めて8TBまで搭載可能となった。もちろん価格は大きく上昇することになるが、それでも内蔵メモリとストレージの柔軟性を求める声に対応した結果といえる。

 今回ボディのデザインにも手が加えられている。16インチに拡大したことによって、各辺2%程度の拡大となったが、内部の排熱機構にはより大きく手が入れられ、ヒートシンクの拡大や冷却ファンの効率を高めることによって、カスタマイズモデルのCore i9プロセッサのターボブースト5GHzを維持できるようになった。

 これに伴い、電源はUSB-PDの上限いっぱいの96W、内蔵するバッテリーは米国連邦航空局が定める機内持ち込みバッテリー容量の上限の100Whに達した。プロセッサ・グラフィックスを大幅に強化しているが、ウェブブラウジングとビデオ再生ではこれまでより1時間長い11時間の連続使用時間を実現した。

 またオーディオ再生品質を向上させているほか、キーボードも改良されたシザーメカニズム、ESCキーの独立、矢印キーの逆T字回帰といった要望を受け入れた刷新を行った。

 Appleがクリエイターに寄り添う姿勢を見せる背景には、ここ数年感のiPhone偏重によって失ったプロユーザーをMacプラットホームに取り戻そうという意図がある。その最も重要なポイントがパフォーマンスだったことから、Appleは新しいボディ設計によって、排熱問題が性能発揮のネックにならないよう取り組んだ。

 同時に、パフォーマンスは優れているが30分しか電源がもたない、というポータブルワークステーションとしてバランスを欠くような使用も避けており、映像分野を中心に、クリエイターのMac回帰の流れが起きるか、注目だ。

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サービスバンドルは成功するか

 Appleは2019年3月のイベントで、雑誌読み放題サービスApple News+、ゲームの定額サービスApple Arcade、クレジットカードApple Card、映像配信のApple TV+の4つのサービスを発表した。

 これまで提供されていたiCloud追加ストレージの家族共有可能なサービスには、6月のWWDC2019でホームセキュリティ機能を無償で追加して付加価値を高めており、また月額9.99ドルのApple Musicも好調にユーザーを集める。

 Bloombergは、Appleのサービス群のうち、News+、Music、TV+のコンテンツ系3つを束ねたバンドル化の可能性を指摘した。これらのサービスは家族で共有できるため、現在のApple Musicの家族プラン14.99ドル(日本では1480円)にコストを上乗せして、すべてのコンテンツが楽しめるプランを作る可能性がある。

 ただし障害となりうるのは、Appleの対応製品購入に対してApple TV+を1年分無償提供しているキャンペーンだ。Tim Cook CEOはこれを「ギフト」と位置づけ、恒常的なものではないとも指摘した。ただ1年間の無償期間に、わざわざこのバンドルサービスに申し込むのかと考えると、その有効性に疑問符がつく。

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