NVIDIA、薄型軽量の次世代ARメガネ「Prescription AR」を披露

Stephanie Condon (ZDNET.com) 翻訳校正: 編集部2019年07月31日 10時25分

 何年にもわたって話題になってきた拡張現実(AR)が、消費者および企業向けのさまざまな用途を持つ有用な技術として、ついに台頭してきた。NVIDIAは今週、ARウェアラブルの実用性をさらに高める最新の研究成果を披露している。

 ロサンゼルスで今週開催中のコンピューターグラフィックスに関する「SIGGRAPH」カンファレンスで、NVIDIAは「Prescription AR」メガネのデモを披露する。Prescription(処方箋)という名前が示すように、このARメガネはユーザーの処方箋に合わせて調整可能で、より便利かつ快適な体験を作り出すことができる。

Prescription AR

 NVIDIAによると、現世代のARデバイスと比較すると、Prescription ARのディスプレイは何倍もの薄型化と軽量化を実現しており、視野も広いという。一方、仮想オブジェクトは中心に集まるのではなく、環境全体に表示される。

 次に、NVIDIAは視線追跡と画像レンダリングを組み合わせて、より効率的な計算と電力使用を実現する「Foveated AR」ヘッドセットのデモを披露する。このデバイスは、ユーザーの視線を追跡し、それを基に表示する画像の解像度と焦点深度を調整する。

Foveated AR

 NVIDIAのコーポレートマーケティングおよびデベロッパープログラム担当バイスプレジデントのGreg Estes氏は報道陣に対して、「一定のグラフィックス性能を画像に適用するのなら、実際にユーザーの目に見える場所にその画像を配置したい」と述べた。

 調整は、ディープラーニングを使用してリアルタイムで実行される。Foveated ARでは、2種類のディスプレイがユーザーのそれぞれの目を覆う。1つめのディスプレイは高解像度で視野が狭く、人間の網膜の最も視力が高い部分に画像を表示する。もう1つのディスプレイは、周辺視野用の低解像度画像を表示する。

 NVIDIAは今週、同社の最も人気の高い研究デモであるAI描画ウェブアプリ「GauGAN」も披露している。NVIDIAの敵対的生成ネットワークに関する研究成果を利用したこのアプリでは、ユーザーが風景の大まかなスケッチを描くと、その画像が写真のようにリアルなシーンに変換される。

 1カ月前から、GauGANのベータ版が「NVIDIA AI Playground」を通して一般公開されている。この1カ月の間に、ユーザーはGauGANを使って50万枚以上の画像を作成した。大手の映画スタジオやビデオゲーム会社の創造的な人々もGauGANのファンだとNVIDIAは豪語している。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)

-PR-企画特集

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]