別次元の音「MQA CD」を素晴らしい音で再生する/MYTEK Digital「Manhattan DAC II」(USB-DAC)
約4年前にスタートしたMQAは、ユニバーサル・ミュージックがMQA CDを発売したり、ハードメーカーが続々と対応プレーヤーを発売したりと、2018年に大きく話題になった。
MQAの良さはリニアPCMを凌駕する高音質でありながら、「音楽の折り紙」によって、小さな容量にできること。このメリットを最大限に生かしたのがMQA CD。ストリーミング時代に備え、もともと配信可能なフォーマットとして誕生したMQAだったが、日本の根強いCDファンに支えられ、CDの高音質化という新たな文化を生み出した。
CDの音質は輪郭が太く、ガッツはあるが繊細さに欠けるという印象だが、MQA CDは、時間軸解像度が高いため、音に刺々しさがなくなり、しなやか。ガッツもあるが同時に質感も感じられる。情報量も非常に多い。なぜここまで音質が変化するのかというと、その秘密はMQAへの変換過程にある。
ユニバーサル ミュージック ジャパンのMQA CD「ハイレゾCD 名盤シリーズ」では、従来176.4kHzだった変換を352.8kHzに変更。聴き比べるとその差は歴然で、別次元の音になる。352.8kHzのMQA CDではアナログマスター、DSD、リニアPCM 352.8kHz、MQAの計4回の変換を経る。DSDでは温かみのあるヒューマンな音、リニアPCMでは情報量、MQAでは時間軸解像度が各工程で加わったことで、段違いの音に仕上ったのである。
このMQA CDを再現するUSB-DACとしておすすめなのがMYTEK Digitalの「Manhattan DAC II」。スタジオ用機材などを数多く手がけてきたメーカーで、DSD音源の再生には定評がある。MQAの再現力も素晴らしく、最近、MQA製の純正フィルターを取り入れたことで、さらに音質が向上している。