KDDI、スマホ年金「au の iDeCo」発表--アプリで簡単運用、残高でポイント付与

 KDDIとKDDIアセットマネジメントは10月24日、個人向け確定拠出年金サービス「au の iDeCo」を発表した。iOS/Androidアプリを提供する。

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「au の iDeCo」のスマートフォンアプリ
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資産運用のシミュレーションも可能

 個人型確定拠出年金「iDeCo」は、毎月決まった掛け金を投資信託や定期預金などで積み立て、60歳以降に年金または一時金で受け取れる私的年金制度。積立期間中の掛け金全額が所得控除、運用期間中の運用収益(利息、売買益)が非課税となり、受取時も「退職所得控除」「公的年金等控除」が適用され、一定額まで非課税となり、大きな税制優遇を受けることができる。

 同社では、iDeCoが対象年齢層で1.5%しか運用されておらず、特に20~40代はiDeCo運用ユーザーのうち24%のみと普及が進んでいないことから、iDeCoを手軽に運用できるよう、スマートフォンアプリで完結する確定拠出年金サービスとしてau の iDeCOを開発した。同アプリは、(1)アプリによる簡単運用、(2)WALLETポイントの付与、(3)運用管理手数料0円がポイントとなる。

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「au の iDeCo」

 アプリでは、積立額や年収に応じた節税額のシミュレーションや運用スタイルの選択・見直し時のシミュレーションが可能。仕事をリタイヤするまでにいくら積み立てられるかをアプリ上で確認できる。職業、年収、年齢、月々の積立額を設定するだけで利用可能だ。

 また、運用残高に応じて「WALLETポイント」を最大0.1%付与するほか、auユーザー以外は、同社のEC「Wowma!」で利用できる「Wow!スーパーポイント」を最大0.05%付与する。例えば、auスマート・プライムを選択し、ポイント対象商品の月間平均保有残高が100万円の場合は、年間1000ポイントが貯まる(auユーザー以外は500ポイント)という。

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WALLETポイントを付与

 取扱商品は、元本確保の定期預金プラン、比較的低リスクの国内債券を中心にした安定性重視のプラン「auスマート・ベーシック」から、国内外の株式の割合を高めたハイリスク・ハイリターン型の高成長プラン「auスマート・プライム」まで、4段階の投資信託プランを合わせた5プランを用意。定期預金と投資信託のバランスを調整することもでき、投資未経験の多い20~30代の若年層ユーザーの長期・分散・積み立てによる資産形成を支援する。

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5つのプランを用意

 申し込みはアプリから可能で、au IDかWow! IDを持つユーザーであれば、氏名や住所などが自動で入力されるという。申し込み後、KDDIアセットマネジメントより加入手続きに必要な書類が発送される。手続き完了まで、国民年金基金連合会などの審査のため、1~2カ月程度かかるとしている。現在は、紙による書類手続きが必要だが、今後はスマートフォンだけで完結できるようにしたいとしている。

 記者会見では、報道陣からWALLETポイントを60歳になるまで付与する覚悟はあるかという厳しめの質問が飛んだが、KDDIライフデザイン事業本部 金融・コマース本部 副本部長の臼井朋貴氏は「覚悟はある」と力強く答えた。また、口座振替だけでなく、通信料との合算による積み立ても検討したいとしているが、国の制度で銀行振替しか適用できず、徐々に働きかけて利便性の高い商品にしたいとした。

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