新「iPhone」にUSB-Cを望む理由とアップルが「Lightning」を捨てられない理由

Patrick Holland (CNET News) 翻訳校正: 編集部2018年06月26日 07時30分

 信じようが信じまいが、2012年の「iPhone 5」の発売は、2つの理由で大きな物議を醸した。まず、「Googleマップ」がAppleの「マップ」に置き換えられた。これは、3カ月後のiPhone版Googleマップアプリの登場で意味がなくなった。だが、2つ目の波紋が消えるにはもっと時間がかかった。「iPod」、「iPad」、iPhoneで長く採用されてきた30ピンコネクタが葬り去られ、驚いたことにLightningコネクタに取って代わられたのだ。

Phill Schiller上級副社長は2012年、2003年に採用したiPodの30ピンコネクタは10年会社に貢献したと語った。
2012年、シニアバイスプレジデントのPhill Schiller氏は2003年に採用したiPodの30ピンコネクタは10年会社に貢献したと語った。

 Lightningには移行するだけのメリットがあった。30ピンより小さいし、高速で、表裏を気にせず使える。だが、この移行で突然時代遅れになってしまった多数の周辺機器の持ち主にとっては、これは非常に痛い変換だった。個人ユーザーも企業も、30ピンコネクタから完全に移行するのに数年を要した(特にホテルの客室のアラーム時計)。

 2018年に飛ぼう。9月(もう90日を切った)に登場するとみられる新iPhoneについてのうわさ製造機はフル回転だ。最新のうわさでは、Appleは未来のiPhoneでUSB-Cを採用するという。これには2つの可能性がある。端末のLitghtningポートがUSB-Cポートに変わるのか、iPhoneに付属するケーブルと壁のコンセントにさす充電器の側がUSB-AではなくUSB-Cになるか、だ。

 はっきりさせておこう。現状からは考えにくいが、後者である可能性が高い。

USB-Cのケーブルと充電器のメリットは?

 iPhoneにLightning - USB-Cケーブルが付属するなら、最近のMacBookやUSB-CのモバイルバッテリにiPhoneをアダプターなしで接続できる。これならiPhoneの高速充電もできる。

 もちろん、Apple製品向けUSB-Cの充電機器は既にある。「USB-C - Lightningケーブル」(税別2200円)と「30W USB-C電源アダプタ」(税別5200円)を購入すれば、高速充電に対応するiPhoneは約30分で50%充電できる。

(上から)AppleのLightningコネクタ、USB-Cコネクタ、USB-Aコネクタ
(上から)AppleのLightningコネクタ、USB-Cコネクタ、USB-Aコネクタ

 だが、先ほど言及したホテルのアラーム時計のように、USB-Aケーブルやアダプタが必要になる面倒な状況は今もある。旅客機内など、旧式の長方形のUSB-Aポートが世界の電気コンセント規格に近い状態になっている場所はたくさんある。

 私としては、AppleがiPhoneのLightningポートを捨ててUSB-Cを採用する可能性の方により関心がある。その可能性は低いが、メリットはある。

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