Macworld Expoいよいよ開幕へ--2007年の目玉はアップル製携帯電話と「iTV」? - (page 2)

文:Tom Krazit(CNET News.com) 翻訳校正:大熊あつ子、緒方亮、小林理子、編集部2007年01月09日 21時57分

 未発表の製品については固く口を閉ざすという伝統を破り、Appleは、ホームビデオの中心を担うiTVと呼ばれる機器について、詳細の一部をすでに明らかにした。2006年9月、Jobs氏は、iTVが映画やテレビ番組をMacやPCから取り込み、リビングルームのテレビで再生する機器であることを語った。またこのとき、iTVは価格が299ドルで、2007年の第1四半期に発売する予定であることもAppleは明らかにした。

 その後、The Walt Disney Companyのプレジデント兼最高経営責任者(CEO)Bob Iger氏から、さらなる詳細が明らかになった。同氏はGoldman Sachsのカンファレンスの中で出席者に、iTVはハードディスクを搭載し、利用者は動画をiTV本体にダウンロードできると話した。Iger氏が率いるDisneyは、映画のダウンロードで「iTunes Store」と最初に契約した会社だ。また、Jobs氏がDisneyの取締役に就任していることを考えると、両者の関係は特別に緊密だと言えよう。

 PC業界は長年にわたり、テレビ利用の中心となるような製品をリビングルームに送り込もうとしてきた。しかし、おおかたの場合、これは成功していない。MicrosoftとPCメーカーは、映像を整理し再生できる「Windows XP Media Center Edition」を搭載したPCを大量に販売したが、いわゆる「Media Center Extender」はほとんど売れていない。Media Center Extenderは基本的にiTVと同様のものだ。ホームネットワークを介してPCからテレビにコンテンツをストリーム配信する。ただし、Media Center Extenderは、セットアップも利用方法も簡単だとはとうてい言えない。

 市場調査会社NPD GroupのアナリストStephen Baker氏によると、こうした点を簡素化し、iTVをデジタルビデオレコーダなどのような機器と同じくらい使いやすいものにできるのならば、高解像度テレビの販売台数が増加しブロードバンドによるインターネット接続の一般化が進んだまさにこのとき、Appleは最適のタイミングで登場することになるかもしれないという。「支えるインフラが整わないうちに登場してしまう製品は数多い」とBaker氏は話している。

 Macworldで期待されている製品で最も話題になっているのは電話機とiTVだが、Mac OS Xの次期バージョンであるLeopardに関する新たな情報も期待されている。8月に行われた「Worldwide Developers Conference」(WWDC)では、一部の詳細が明かされただけだった。今回Jobs氏がLeopardをただちにリリースするといった発表をすることはないと見られているが、8月の基調講演の中で同氏は、Leopardの機能に関する詳細を適切なときに明らかにするとほのめかしていた。

 MacファンサイトのThink Secretは5日、Appleがアプリケーションスイート「iWork」の新バージョンを発表する予定だと報じた。現行のiWorkは、ワードプロセッサの「Pages」とプレゼンテーションソフトの「Keynote」がセットになっている。足りないものはなんだろう?Think SecretなどのMacファンサイトでは、「iWork '07」に加わるのは、表計算ソフトだろうと言われている。

 さらに登場する可能性がある製品として、Piper JaffrayのGene Munster氏は、動画性能の向上を図ったワイドスクリーンの「iPod」、「BlackBerry」のような統合キーボードを搭載した別モデルの携帯電話機、12インチディスプレイを搭載した超軽量の「MacBook Pro」を挙げている。

 2007年のMacworld Expoでは、一体何が、Jobs氏による基調講演を締めくくる定番の3ワードフレーズ「one more thing(あともう1つ)」として登場するのだろうか。携帯電話端末か、iTVか、それともMacコミュニティーでも想像がつかない型破りなものが発表されるのか。サンフランシスコおよびラスベガスで多くの人がその答えを心待ちにしている。

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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