『掌(てのひら)のなかの弁証法』 Apple Mighty Mouse - (page 3)

Apple
MA086J/A
内容:アップルが、マックの登場以来21年目にして、初めてのマルチボタンマウスを発売した。当編集部が入手したこの「Mighty Mouse」を、2日間ほど試用する機会があったので、さっそくその印象を記してみたい。

待たれるBluetooth版の登場

 ところで。

 アップルはMacの主立ったモデルにBluetooth機能を内蔵してきている。そのために、Mighty MouseにもBluetooth接続のワイヤレスモデルを望むユーザーが多く存在していると思われる。

 アップルが最初にBluetooth接続のキーボード&マウスを発表した際、一緒に新しい利用のスタイルも提案されていたと記憶している。つまり、たとえば仕事場でも外出先でも同じPowerBookを使っていたいというグラフィクスやビデオ関連のプロフェッショナルユーザーに向けて、仕事場のほうには大画面のCinema Displayとともに、これらの入力デバイスを揃えておきましょう、そうすれば最小限の手間──ディスプレイとそして電源に接続するだけで、そのままPowerBookをデスクトップ代わりに使えます、と提案していたはずだった。ドッキングステーションという選択肢をかなり以前に無くしていたアップルとしては、窮余の策といえなくもないが、それでもこの提案にはいまでもそれなりの説得力が感じられる。また、Bluetoothのカードを内蔵しておけば、よくあるワイヤレスデバイスのような受光部も要らず、そのためにUSBポートを1つふさぐこともない。

 それに対し、Mighty Mouseにはこうした新しい提案がない。喩えて言えば、これまで放置していた凹みを埋めたといった程度で、断然わかり易い突出した部分がない。

 そして、現状のままでは、基本であるシングルボタンのUSBマウスを超え、新しい選択肢を求めようとするユーザーが、Bluetooth版のシングルボタンマウスか、それともUSB接続のMighty Mouseのどちらを選ぶかで頭を悩ませ続けることになるだろう。サイズや重さ、バッテリの持ち時間など、いろいろな技術的課題が残されているのだろうが、早期にそれらを解決したBluetooth版Mighty Mouseが出されることを望みたい。

結論:おすすめできるユーザータイプは……

 以下に、整理の意味で、Mighty Mouseをすぐに購入しても損はないと思われるユーザーを挙げておく。

・iMacや純正キーボードにぴったりマッチするデザインで、しかも比較的多機能なマルチボタンマウスが見つからないことにこれまで無念さを感じていたMacユーザー

・1つボタンマウスを使い続けているマックユーザー

・Mac mini購入を期に、(デザイン重視で)純正のキーボード&マウスを入手したいと考えているWindowsユーザー

・iBookなどとともにマウスを携帯したいユーザー

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