話をMac OS Xに戻す。Intel化されたMacにはiMacに限らず、ノートブック型のMacにも赤外線ポートが前面に搭載され、Apple Remoteコントローラでの操作が可能になった。この操作組み合わせるソフトウェアがFront Rowである。iTunesやDVDプレーヤー、iMovie、iPhotoなどのAppleが誇るデジタルライフスタイルアプリケーションiLifeで扱っているメディアファイルを再生することができる。いわばMacを「大きなiPod」のようにデジタルメディアプレーヤーとして簡単に扱うことが可能になったのである。
ここまでは今までのFront Rowだったが、新しいMac miniに搭載されたFront RowからはAppleのBonjourテクノロジを活用するようになった。Bonjourとはなにか。オフィスや学校などのLAN空間でiTunesを起動すると、プレイリストの中に共有された音楽のプレイリストが表示されることにお気づきだろうか。これはiTunesの設定で許可すると、同じLANにつながっている他のユーザーに自分のプレイリストを公開し、音楽を聴いてもらうことができるようになる仕組みである(音楽ファイル自体はダウンロードできない)。これがBonjourで実現できる基本的なことだ。
Front RowにBonjourが搭載されると、Apple RemoteコントローラからFront Rowのインターフェースを使って、他のMacやPCで扱われている音楽や写真や動画ファイルを閲覧することが可能になるのだ。つまりリビングで音楽や写真を楽しもうと思ったとき、わざわざネットワーク経由やCD-R、DVD-RでデータをMac miniに移さなくても、別の部屋でMacやPCを起動していれば参照して楽しむことができる。Boot Campの下りでHDDの容量が心許ないと書いたけれど、Mac miniを新たに買ってリビングで楽しもうとするならば問題はないだろう。
アップルが「あくまで使い方の1つ」と語るMac miniのリビングでの活用。僕は家の中に他にMacやPCがある前提で、むしろリビングでこそMac miniを使ってみたいと強く感じた。
Front Rowはキーボードとマウスをまったく必要とせずにMac mini本体だけでなく家中のMacやPCの音楽や写真を楽しむことを実現している。家族がそれぞれiTunesでプレイリストを作っていたとしても、リビングにMac miniを置けばボタン一つで家族で楽しむことができるのだ。小さなお子さんのパソコン入門をリビングで見守るにもちょうど良いのではないだろうか。
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