『男と女と浜辺とiPod Hi-Fi 〜ちょいモテオヤジ?のヨコシマコラム#3』 - (page 3)

ラリー・フランキーSakawa2006年04月27日 20時30分
Apple
内容: 東京では桜(はな)の季節もとっくに過ぎまして、黄金週間まで秒読みといった今日この頃、全国のオヤジさま方はいかがお過ごしでしょうか。

「ダバダバダッで、うふぅ〜ん……」となるか

 ところで、ボサノバといえば「男と女」でキマリっというのは、こなれたオヤジさま方には改めていうまでもありますまい。また、クロード・ルルーシュの代表作を知らないお若い方でも、あの「ダバダバダッ」というメロディは一度は耳にしたことがあるはず。

 実は、この映画の始めのほうに、アヌーク・エメ演じる「女」が亡くなった夫との楽しかった日々を回想するシーンがありまして、そのなかでこの亡夫がボサノバを口ずさむわけですが、この鼻唄のごとき歌と語りのユルさが最高で、「これぞ、ボサノバ」っと唸らされること請け合いです。

 さらに、ジャン・ルイ・トランティニャン演じるレーサーの「男」が駆る、ムスタングマッハ1やフォードのレーシングカー(いかにも60年代風のヤツ)、そしてフランシス・レイならではの緊張感溢れる旋律をバックに続くラリーの場面など、クルマ好きのオヤジさまには垂涎ものの名車や場面が数多く見られます。筆者的に一番ぐっと来るのは、ラリー終了の晩、そのまま一睡もせずにモンテカルロ(地中海岸)からとって返した男が、ドービルという--たぶん大西洋岸の--街で女と再会する場面の、あの泥にまみれたムスタングだったりします。

 また、「女」を演じるアヌーク・エメの「いい女っぷり」は、ニキータな皆さまにも必ず参考になることでしょう。キリリとした顔立ちと、随所でみせるそのしぐさの端々に、そこはかとなく「艶女」のエッセンスが漂います(とくに、上記の回想シーンのなかで、何故だか黒いノースリーブのワンピースを来たまま亭主の髪の毛を洗っている場面があるのですが、あの艶度の高さには筆舌に尽くしがたいものがあります)。

「まずはご馳走」がキホンです

 さて、東京から3時間強のビーチといえば、まず思い浮かぶのはグアム・サイパンあたりでしょうか。しかし、実は本州最南端に位置する南伊豆一帯の浜辺も、植生などが異なるせいか、随分と異国情緒(?)を楽しめます。さらに、美味しい海の幸が満喫できるという点では海外なぞ比較になりません。なかでもオススメは伊豆急下田駅からほど近い 「亀遊」という和食の店。ときどきテレビの番組でも採り上げられたりしていまして、訳知り顔で「金目鯛の煮込みを……」などというのを観たこともあります。が、ここはお刺身は当然としてどれもうまい。なので、敢えてのレコメンドとなれば、超特大海老フライでしょうか。それと、おみやげにふりかけ用の「伊豆のり」を買って帰るのをお忘れなく(慣れた風を装う大事なテクですから)。

 なお、お出かけの際の足の選択には、多少の考慮が必要になるかと思われます。

 この季節、カブリオレ(コンバーティブル)をお持ちの皆さまは、我先にと愛車のホロをあげはじめられます。確かに待ちに待った季節ですから、そうした「これ見よがし」な特権を思う存分お楽しみいただきたいのですが、ただニキータちゃんと一緒の、それもちょっとした遠出となれば、話はまた別かもしれません。それというのも、マセラッティやら何やらのスーパーなマシンですと、万が一渋滞に巻き込まれた時など、ポテンシャルが高い分だけフラストレーションも溜まるでしょうし、ホールド製の高いシートがギヤノブの向こう側にあっては、せっかくのアップダウンと急カーブを繰り返す海沿いの道を飛ばしても、なかなかピッタンコっとはまいりません。

 それに比べると、日産「Cube 3」のような普通の、しかもベンチシートのクルマでしたら、はじめから寄り添うことを前提に設計されて(?)いますし、また信号待ちで後ろについたファミリーカーのなかからガキに指さされるといった余計な気苦労もせずに済みます。さらに、ビーチであまりの気持ち良さにアルコールを味わいたくなってしまっても、ふつうのクルマでしたら、ニキータちゃんに運転を代わってもらうこともできますしね。

 そんな次第で、初夏の陽射しと潮風、それに美味しいものを存分に味わったあとは、ニキータちゃんのガードも自然と下がるというもの。そこで、「今夜はずっと一緒にいたいね……」といった場合に、「もう、しようがないわね〜」とお許しいただけるかどうかは、あくまで皆さんの器量とテク次第ですが──ご健闘をお祈りします。

CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)

-PR-企画特集

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]