これはイイ!ガジェッター御手洗大祐の自腹レビュー 第4回:やはり買ってしまった!iPod(Video)の満足度は? - (page 2)

Apple
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内容:かなり前回と間が空いてしまった自腹レビューコーナーですが(お楽しみにして頂いている方には本当に申し訳ないです)、今回のテーマは、iPod nanoの発表から間もなく発表となり、相当な話題となったビデオiPodです。

iTMSで映像を買って、視聴してみる

 映像対応のiPodなのだから、ここはぜひ買って見てみないと、ということで、早速iTMSで購入。iPodのCMにも使われたU2のVertigoと、たまたまiTMSのランキングで見つけたちょっと好きな曲、Kool & The GangのCelebrationのミュージックビデオを買い、早速iPodに同期して視聴してみました。

 見て真っ先に感じたのは、「iTMSってやはり絶妙なサービスだなぁ」ということです。iPodの画面で見るにはクオリティも十分で、気軽に映像を楽しむという感覚からすればもう十分及第点です。ただ、QuickTimeを使ってこれをPC上で見ようとすると、やはりクオリティ面での問題を感じさせるわけです。ケーブルを使って、iPodとテレビを直接つないで視聴もしてみましたが、やはり同様の感想を持ちました。

 通信帯域からの制限がもちろん一番の制約条件なのでしょうが、iPodに最適化したクオリティの映像を300円程度で配信する、というところに結構意味があるような気がします。本格的にライブラリ化したい人はDVD買うなり、あるいは高画質版を手に入れるというように、ビジネスとしてはまだ広がりがありそうな気がしています。

 画面の小ささも意外に気にならず、出先で見るには十分です。最近はダイワインターネットさんの証券ニュースのポッドキャスティングなんかを見て見ていますが、なかなかこちらも良い感じで、今後映像のポッドキャスティングの方もかなりはまりそうな予感です。

 難点はひとつ。自分でも映像を作って上げてみようと、以前から持っていたソースの一部をiPod視聴用にH.264でエンコードしてみたのですが、これにかなり時間がかかる点でしょうか(エンコードのレート設定にもよるんでしょうが、およそ実再生時間の2〜数倍程度)。ここが何とかならないと、およそ手軽にiPod向けに映像配信、ということにはなりそうにも無いことを考えると、今後に向けた大きな課題なのだと思います。

Mac環境からWindows環境への移行

 最後に、これはあまり本題とは関係ないのですが、これまでMacメインで使っていたiPodを、仕事で一番使うWindows環境に移行しよう、ということでいろいろとやった顛末を少し書かせていただきたいと思います。

 MacからWindowsへの移行で悩ましいのは、実は曲情報の移行です。以前WindowsからMac環境へ移行したこともあったのですが、その際に一番悩んだのが曲情報の文字コードが異なり、正常に移行できないという点でした。なので、今回はこの点をしっかり考慮しつつ進めよう、と事前にいくつか策を講じたのでした。

 今回利用したのは、Mediafour社のXPlay2というソフトです。これはWindows環境でiPodを快適に使うためのツールという位置づけなのですが、これを利用することで、MacフォーマットのiPodをそのままWindowsでも使うことができる、というような優れモノです。iPod内の音楽ファイルをPCに転送することなどもでき、MacとPC間での移行については、かなりお役立ちのソフトでした。

 まだサイト上ではビデオiPodに正式に対応したという表示は見られないのですが、使ってみたところ、今のところ特に不具合がないようです。1点、Macからインポートしたライブラリをそのまま閲覧する上では問題ないのですが、これを編集しようとすると一部がいきなり文字化けしてしまうため、この点に関しては今後運用上でどう対応していくか、現在思案中です(結局そういうファイル名は曲数の少ないうちに直して、現在はXPlay2をアンインストールして利用しています)。

今でも十分使えるが、これからに更に期待!

 iPodの映像への対応は以前からユーザーの一部に希求されていたところではあったので、今回のリリースはかなり歓迎ムードなのではないかと思います。ただ先に書いたとおり、リモコン問題等やはり「iPodとは何か?」というコンセプトにぶれがあるのが現状なのではないかと思います。

 そういった意味で、個人的にはたくさん星をあげたいところではあるのですが、今後更にさまざまなシーンで利用しやすい端末としてリリースされることを願って、今回は敢えて普通の3つ星(満点は5つ星)を贈呈したいと思います。携帯型再生機ではコンセプトや総合力も含めて最も先を行くAppleなので、厳し目の評価ではありますが、より一般に普及することを願って、それを激励する上での評価だと皆さん理解いただければと思っています。

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